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私の中のあなた(ネタバレ)

私の中のあなた※映画の説明などを追記しました(12/17)

三角絞めでつかまえて-私の中のあなた

原題:My Sister's Keeper
2009/アメリカ 上映時間110分
監督:ニック・カサベテス
出演:キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック、ソフィア・バジリーバ、トーマス・デッカー、ヘザー・ウォールクィスト、ジョーン・キューザック、エバン・エリングソン、デビッド・ソーントン
(あらすじ)
白血病の姉・ケイトを救うために、ドナーとして作られて産まれた11歳の妹アナは、ある日突然、「自分の体のことは自分で決める」と臓器提供を強いる両親を相手に訴訟を起こすが、その裏にはある思いが隠されていた……。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告はこんな感じ↓




50点


「私の中のあなた」は、「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の「シネマハスラー」のコーナーの“サイの目候補”にやたらと入っていたので(選ばれてはいない)、「構成作家の古川耕さんあたりのオススメかしら?」と思い、今月の前半に観てきました。メモとして残しておきたいので、もうほとんど公開終了状態ですけど、感想を書いておきますね。

大まかなストーリーは、白血病の姉のために腎臓提供を迫られている妹が家族を訴えるというもの。そう聞いた僕は「主人公の少女は本当に自分の体を守るためだけに家族を訴えたのか?」「『感動作』的な宣伝をしているけど、そんな内容で本当に感動できるのか?」と思っていたんですが…。

オチを書いちゃうと、妹は姉に頼まれて裁判を起こしたんですな。母親は姉の延命のために必死になっているけど、姉は同じ白血病だった彼氏に先立たれるわ、治療はキツイわ、妹から腎臓取るのも可哀想だわで、「もういい加減死にたいッス…」という心境だったと。「なるほどね~」とは思ったけど、やっぱり「そんなのちゃんと会話して伝えろよ」って突っ込んじゃいますな。父親の「何百万回も言っていた」的な台詞があったけど、「訴える云々までエスカレートすることないだろ」って思う人は僕だけじゃないと思うんだよなぁ。そうなると映画にならないけど。

つーか、健康な体にメスを入れるだけでも大変なのに、腎臓を取るってかなり大変ですよ? いくら姉が死ぬからって、そんな過酷なことを親が強制していいのかよって思うんですよ。百歩譲って妹が泣きながら「私の腎臓をお姉ちゃんにあげて!」的なことを言うならまだ考えなくもないけど、あのキャメロン・ディアスみたいに強制する母親ってのは酷すぎる。自分が実際にその立場になったら難しいんだろうけど、「腎臓を姉に移植しないとは何事だ!」みたいにキレるってのは異常にしか見えなかったです。細かいところをつつくと、弁護士がてんかんとか、弟が夜の街を徘徊するとか、必要があるんだかないんだか的な描写が多いのもどうかなぁと思いました。

まぁ、役者さんたちは結構良かったと思いました。妹役のアビゲイル・ブレスリンは「リトル・ミス・サンシャイン」の子なんですね。昔から可愛かったけど、さらに可愛くなりましたな! 弁護士役のアレック・ボールドウィン、スゲー太っていてビックリしたけど、存在感がありました。お姉さん役のソフィア・ヴァジリーヴァも頑張ってましたな。

ニック・カサヴェテス監督の作品といえば、「ジョンQ」を観ております。主人公ジョンQの息子がボディビルファンという設定で、「ロニー・コールマン、体脂肪5%!」とかおかしな台詞を叫んでいた記憶があるんですが、違ったらスミマセン。

正直、感動したかしなかったかと言われれば、ちょっとジーンとはしました。映画の雰囲気自体はそんなに悪くなかったと思うし、家族思いの少女が鼻血とか出しまくって血とか吐きまくりながら死んだら、そりゃ悲しいですよ。ただ、グッとは来なかったって感じかなぁ。家族がやたら裕福感があるのも“リアルな困っている感”を感じられなくて微妙かと。

今回は観た環境も良くなかったかも。新宿ピカデリーは結構埋まっていましたが、まず携帯をマナーモードにしていて電源を切っていなかった人が少なくとも3人。上映中に携帯をパカパカ開く人が2人。そして後ろにはペチャクチャ喋る外人さんが2人(しかも上映終了後、飲み終わったペットボトルを席に置きっぱなし)。要は、ちょっとイライラしながら観ていたワケです。まぁ、仕方ないことですが…。

そんなワケで、僕はそんなには感動しませんでしたが、そもそもこの手の難病モノは苦手だったりするので、逆にこの手の映画が好きな人は観ても良いかもしれません。




心臓病の息子のためにブチ切れる父親! 途中までは面白いけど、ラストは予定調和過ぎな気が…。
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障害をもった少女と難病を患った母親が必死に生きる感動大作。
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ホースメン(ネタバレ)

ホースメン※映画の説明などを追記しました(12/17)

三角絞めでつかまえて-ホースメン

原題:The Horsemen
2008/アメリカ 上映時間90分
監督:ヨナス・アカーランド
出演:デニス・クエイド、チャン・ツィイー、ルー・テイラー・プッチ、クリフトン・コリンズ・Jr.、バリー・シャバカ・ヘンリー、ピーター・ストーメア、パトリック・フュジット、エリック・バルフォー、ポール・ドゥーリー、チェルシー・ロス
(あらすじ)
デトロイト郊外の凍った池で大量の血まみれな歯が見つかり、現場には「来たれ」という謎のメッセージが残されていた。その後まもなく、捜査を任された刑事ブレスリン(デニス・クエイド)のもとに奇怪な中年女性の死体が見つかったという知らせが入る。ブレスリンは一連の事件を新約聖書のヨハネの黙示録になぞらえたコンセプチュアルな犯罪だと推測するが……。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告はこんな感じ↓




15点


すみません、先週の話になりますが、「ホースメン」を観てきました。もちろんリック・フレアー、アーン・アンダーソン、オレイ・アンダーソン、タリー・ブランチャードの4人で構成されたフォー・ホースメンに関する映画ではないし、獣神サンダー・ライガー、故クリス・ベノワ、ディーン・マレンコ、ブラック・タイガー(故エディ・ゲレロ)のフォー・ホースメンについての映画でもありません。…って、プロレスファン以外はわかりませんな。

ホースメンってのは、聖書の「ヨハネの黙示録」に出てくる4人の騎士のことだそうで。キリスト教圏では結構有名なようで、プロレスラーのユニット名になったり、今回の「猟奇殺人映画」の題材になったりもするワケですな。ただ、日本人からするとこのタイトル、ちょっと間が抜けている感じがするというか。「競馬関係の人?」みたいな。

で、とりあえず感想なんですが…酷いと思いました。まずCMでチャン・ツィイーが犯人だということがネタバレされているので驚きがまったくないし(まぁ、序盤で明らかにはなりますが)、登場人物が少ないせいでデニス・クエイドの息子が犯人というのもバレバレというか。宣伝では「SAW」とか「セブン」とかを引き合いに出していたけど、あの2作品と比べてもまったく驚かなかったし、斬新さも感じませんでした。

とにかくシナリオに無理がある気がします。インターネットの「家族との関係がうまく行かなくて寂しいです掲示板」で知り合った人たちが協力して犯行するんですが、チャン・ツィイーの動機(義父がレイプし、義母は見て見ぬフリ)はまだ納得が行くとして、他の人たちの動機が弱いというか。「兄がゲイの自分を軽蔑する」「親が構ってくれない」という動機で自殺する人はいるのかもしれないけど、「ここまでやるか?」という感じがどうにも拭えないんですよ。SMの吊り具を使うとか、犯行自体もどう考えても足がつくだろうと思うし。デニス・クエイドが歯科法医学に詳しいという設定もそんなに生かされていなかったし(最初くらい)、僕的にこの映画、猟奇殺人映画のための不自然な設定と不自然なキャラクターだらけな感じがしました。あと、残す必要性がまったく感じられない「COME AND SEE」という犯人からのメッセージもどうかと思います。ちなみにCMでやたら連呼されていましたが、あれを聴くと同じリズムの「ランランルー」を思い出しませんか? まぁ、非常にどうでも良い話ですが。

※ちなみにドナルドの「ランランルー」↓




おすぎさんは評価しているようですが、僕的にはチャン・ツィイーの殺人犯演技もベタ過ぎてちょっとキツかったです。というか、もう「ゲームをしよう」的な犯人って、よほど脚本がしっかりしていないと、ベタ過ぎてちょっとキツい感じがします。役者で良かったのはデニス・クエイドと相棒刑事役のクリフトン・コリンズjr. ですかね。クリフトンは「サンシャイン・クリーニング」でもカッコ良かったなぁ。

最後、息子は助かったんですかね? 死んじゃったんですかね? 何はともあれ、結構ヒマでこの手の映画がそれなりに好きか、皮膚に鉤針を刺して吊るSM描写が好きな人以外は観ない方が良いんじゃないですかね。ちなみにバルト9で観たんですが、なんと観客は僕を含めて4人でしたよ! って、たいしたオチじゃないですよね…。





猟奇殺人映画といえば、やっぱりコレですよね? 劇場で見たときは犯人への怒りのあまり鼻血が出そうになりました。
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確かに面白いし最後はビックリしたけど、矛盾もかなり多いですよね。
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猟奇殺人の元祖といえば「切り裂きジャック」! 名著としか言いようがない作品です(映画は除く)。
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マイケル・ジャクソン THIS IS IT(ネタバレ)

マイケル・ジャクソン THIS IS IT※映画の説明などを追記しました(12/18)

三角絞めでつかまえて-THISISIT

原題:This is It
2009/アメリカ 上映時間111分
監督:ケニー・オルテガ
出演:マイケル・ジャクソン
(あらすじ)
2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンが、同年夏にロンドンで開催するはずだった幻のコンサート「THIS IS IT」のリハーサルとその舞台裏を収めたドキュメンタリー。100時間以上に及ぶ楽曲とパフォーマンス映像や、舞台裏でのマイケルの素顔を記録。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告はこんな感じ↓




80点


ちょっと前に観たんですが、11月中に見た映画の感想は全部残しておきたいと思っているので、とりあえず書いておきます。

マイケル・ジャクソンといえば、リアルタイムで「スリラー」や「BAD」のブームを体感しているので、僕と同じ世代の人は「スゲえっ!」というイメージが強かったと思います。僕もそれなりには好きで、メガドライブのゲームをやったり、92年には東京ドームにコンサートを見に行ったりもしました。ただ、コンサートの終盤、大きい地球の風船を子供たちと手をつないで囲んだりするのがどうにも生理的に受け付けなくて、僕の中のマイケル熱がちょっと冷めたりもしました。

で、年月が経つにつれてワイドショーの情報を鵜呑みにするようになり、気がつけば「整形好きの変人」「士道館空手名誉五段」などのイメージしかありませんでした。なんか金持ちファン相手の40万円イベントとかも非常に嫌な感じがしたっけ…。

…がしかし! 僕が大好きなラジオ番組「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」でのNona Reevesの西寺郷太さんによる「マイケル・ジャクソンと小沢一郎についての一考察」を聴いてから、マイケルがエンターテイナーとして超一流だったということにあらためて気付かされまして。最近は僕の中で再評価の機運が高まっていただけに、今年亡くなったのは非常に残念でありました…。

というワケで、「THIS IS IT」を観たんですが…非常に良かったですよ! 限られた素材と時間しかなかったのに、マイケルの音楽家としての魅力が溢れる見事な映画になっていて、本当に素晴らしかったです。できれば西寺さんの解説が入ったバージョンも観てみたいと思いました、無理ですが。リハーサル映像なので、物足りないと思う人もいるかもしれませんが、僕的には死の直前にベストを尽くそうとするマイケルの姿にグッと来たというか。例の「子供&地球大好きアピール」もあそこまで徹底していると逆に清々しく感じました。見終わった後、何か自分の中で1つの青春が終わったような気持ちになって、ちょっと寂しかったなぁ…。まぁ、宇多丸さんの批評が例によって非常に面白いので、興味がある人は聴いてみてください。

ただ、僕は新宿ピカデリーで観たんですが、前で携帯をパカパカ開ける人はいるわ、途中退席するカップルはいるわ、あまりマイケルに興味がなかった人(?)がいたせいか、彼らのせいでちょっと気をそがれたのが残念です。とりあえずマイケルに興味がある人はかなり楽しめる映画だと思います。




ラスト、いきなりロボットにトランスフォームしたのはビックリ。リアルタイムで友人と見たんですが、「ふざけんな!」と怒った思い出があります。今、見直すと許せるのかしら?
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未見ですが、かなり良いらしいので、買おうと思っております。
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あがた森魚ややデラックス(ネタバレ)

あがた森魚ややデラックス※映画の説明などを追記しました(12/18)

三角絞めでつかまえて-あがた森魚

2009/日本 上映時間90分
監督・撮影・編集:竹藤佳世
出演:あがた森魚、鈴木慶一、矢野顕子、久保田麻琴、緑魔子
(あらすじ)
2008年8月、北海道・釧路で、もうすぐ還暦を迎えるシンガーソングライター、あがた森魚の無謀なチャレンジをスタート。日本最北の地から南は沖縄・石垣島まで、留萌、小樽、青森、函館、横浜と全国67か所を一台のキャンピングカーで巡りながら、さすらいのライブツアーを全力疾走で敢行、その波瀾(はらん)万丈の旅路を描く。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




70点


「ふがいない作品でごめんなさい」
「子供だよ、ここにきて」


「あがた森魚ややデラックス」は、こんな台詞から始まる音楽ドキュメンタリー。シアターN渋谷で予告編を観て面白そうだと思っていた&個人的に今月は音楽映画月間にしようと思っていたので、先週の金曜日=最終日に観に行ってきました。客席は私を含めオッサン&オバサンばかりでしたが、かなり温かい雰囲気でした。ああいうのはあまりないというか、結構良かったです。

正直、僕は音楽にはまったく詳しくないため、あがたさんの存在も知らなかったのですが(失礼!)、映画開始直後、ライブで思ったようなパフォーマンスができずに落ち込んで冒頭の台詞を吐くあがたさんを見て、ちょっと感動しました。「その男、ヴァン・ダム」や「アンヴィル」のときも思ったんですが、60歳のオッサンが落ち込みながら本音を話す姿というのは、それだけで胸を打つというか。この最初のシーンでさっきまで知らなかったあがたさんを一気に好きになりましたよ。

基本的には2008年8月から始まった日本全国67箇所ツアーの様子を追う映画なんですが、ビックリしたのが、公民館のようなところでかなり少人数を相手にライブをするんですよ。居酒屋の個室みたいなところでもやるし。まるで「流し」みたいに。あんな狭い箱での少人数のライブなんて見たことがなかったんで、新鮮でした。

あと、スタッフとケンカする様子もちゃんと撮られていましたよ。こういうシーン、この手のドキュメンタリーの定番なのかもしれませんが、僕にとっては大好物。あがたさんの”問題児振り”がよく分かって面白かったです。自分で遅刻しといて「俺の旅なんだから遅刻しようが俺の自由」的に逆ギレするのはさすがというか。端から見ていると面白いけど、あまり近づきたくないなぁと心から思いました(笑)。

クライマックスは、東京・九段会館でおこなわれたコンサート「あがた森魚とZipang Boyz號の一夜」なんですが、公演日が近づくにつれてあがたさんとその他のミュージシャンたちが「もう仕方ないね」という感じで諦めていくリハーサル風景が抜群に面白かったです。「リアルだな~」というか。現場ってああいう感じなんでしょうかね。どこかで妥協しないと無理ですもんね。

「アンヴィル」と比べると、音楽を結構聴かせてくれるのも良かったです(「アンヴィル」はそこが良かったりもするんですが)。あがたさんが作る音楽自体は、そんなに好きなジャンルではないんですが、興味は湧きましたよ。そんなワケで、劇場でCDが売っていたので買おうかどうか迷いましたが…持ち合わせがなかったので、諦めました。今度、TSUTAYAで借りようかなぁ。

ちなみに僕が見た回、最後にサプライズであがたさんの舞台挨拶がありました。やたら「この映画を撮った竹藤佳世監督のことを応援してほしい」みたいなことを言っていて、「良い人だな~」とあらためて思ったり。上映後、ロビーにいたので握手してもらおうか迷いましたが、いきなりファンづらするのも恥ずかしかったので、そそくさと帰りました。

ダラダラと長くなりましたが、あがたさんに興味がある人以外にはまったくオススメできませんが、あがたさんに少しでも興味を持った人にはオススメだと思います。でも、もう東京ではやってないかな…。




クライマックスのコンサートのCDですな。
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TSUTAYAにあったら借りようかな。
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アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち(ネタバレ)

アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち※映画の説明などを追記しました(12/18)

三角絞めでつかまえて-アンヴィル

原題:ANVIL! THE STORY OF ANVIL
2009/アメリカ 上映時間81分
監督:サーシャ・ガヴァシ
出演:スティーブ・“リップス”・クドロー、ロブ・ライナー、ジーファイヴ、アイヴァン・ハード、ラーズ・ウルリッヒ、レミー、スコット・イアン、スラッシュ、トム・アラヤ
(あらすじ)
1973年に結成されたヘヴィメタルバンド、アンヴィルが1982年に発表したアルバム「メタル・オン・メタル」は、後にビッグになる数多くのメタルバンドに影響を与えた。しかし、当の彼らはスターダムにのし上がることなく、現在は地元でしがない仕事をしながらバンド活動に精を出している。そんな彼らにヨーロッパ・ツアーの話が舞い込むが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告はこんな感じ↓




70点


音楽映画、しかもドキュメンタリーというのは全然観たことがなかったんですが、僕が尊敬するライムスターの宇多丸さんがオススメしていたので、「アンヴィル」、観てきました。

いや~、面白かったです。ファンの間では伝説になっているへヴィメタルバンド「アンヴィル」の悲喜こもごもを劇映画のように撮っていて、非常に観やすかったです。音楽活動だけでは食べられなくて、給食センターでバイトする姿が「レスラー」っぽくて、独白の辺りは「その男、ヴァン・ダム」っぽいなぁと思ったり。主人公2人が50歳を越えているのにボンクラな感じなのも好感が持てましたよ。

最後、日本に行って救われるというのも非常に感動的でグッときました。ただ、正直なところ、ちゃんと伝説を残しているし、それなりには支持されているし、家族の理解もあったりするしと、主人公たちは結構幸せなので、真の負け犬感が足りなかったという気もします。むしろ、彼らの陰に数多くいるであろう浮かばれない夢の犠牲者たちを思うとかなり胸が痛くなりました。

まぁ、僕がウダウダ言うよりも宇多丸さんの批評を聴いてみてください。ネタバレしていますが、ミュージシャン側からの視点がかなり面白いです。とりあえずオススメの映画ですよ!





映画評論家の町山智浩さんを始め、識者の方々が類似点を指摘するフェイク・ドキュメンタリー(ちなみに僕は未見です…)。
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私が大好きなヴァン・ダムの心の叫びが聞けます。
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