「何と、驚いたことか」
のんびりテレビを見ていたら、とんでもないニュースが飛び込んできた。
――菅総理、総裁選に不出馬‼
昨日(21年9月2日)、やる気満々で語っていたのに、次の日は突如のリタイヤ。誰だって驚くし、原因は何かと知りたくなる。
政治の世界は一寸先が闇というが、闇過ぎる。
しかし、落ち着いて考えると、合点出来る部分も多く、必然的な結末とも思える。新型コロナ対策、かんばしくない状態で、素人の私が考えても可笑しな政策を推し進めていた。
内閣支持率は30パーセントを切り、過日行われた横浜市長選では、地元のくせに野党候補に惨敗している。
更に10月には衆議院選挙が行われるが、菅の顔では勝てないという声が日に日に増している。党内の求心力が失ってしまえば、再選困難の判断は妥当で総裁選不出馬は賢明な選択だろう。
それに新聞報道だが、
殿(安倍晋三)からも、麻生副総理からも、引導を渡されたらしい。そうなると家老(菅義偉)としては万事休、成す術が閉ざされたことだろう。
まあ、出発が殿の尻拭い(森友加計問題)で始まったワンポイントリリーフだから、立派に仕事を終えたと言える。
リタイヤする総理に、鞭打つようなことは云いたくないのでそれ以上は控えておくが、
首相菅義偉! タイミングの悪い時期に政権を担ったものだ。
100年に1度流行るかどうかの感染症――、あれが無ければ実直な総理として名をはせたと思うのに。
それにしても、自民党はしたたかな政党である。
何度か書いたが、私は自民党員ではない。野党に政権を担える党が欲しいと思っている男だ。
しかし岸田。或いは石破。又は河野。
どの顔になるか分からないが、自民党は新しい顔になって新しい政策を訴え選挙に挑むだろう。
その段階で、
残念ながら、議席の過半数が確保され引き続き政権政党となるだろう。
立憲民主党のことも触れなければならない。
野党の中の中心政党だが、友人と話していると、自民も嫌いだが立憲民主党も嫌いだという人が多い。
特に枝野代表は弁護士さん的な発想で、国家全体の想いが感じられない。
蓮舫代表代行もしかりで、ああヒステリックに責め立てると、中身はともかく嫌な気分になる。
友人の感想だが、私も同感の部分が多い。相手のエラーをあげつらうだけなら政権は当分来ないだろう。
野党をグリップできる政治家は出てこないのだろうか。
4期に渡り、埼玉県知事を務めた上田清司氏などは適任と思われるが、16年間永田町を留守にしているから、果たして……。
そんなこととは何の関係もないが、大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手が9勝目を挙げた。大した男である。
(了)