大谷翔平選手・特別表彰 | 失語症作家 小島恒夫のリハビリ・ノート!!

失語症作家 小島恒夫のリハビリ・ノート!!

自ら作家と名乗る人間にろくな者はいないでしょう,他の方はともかく。私は2000年、脳出血を患い失語症になりました。そしてリハビリの一環として文章書きをしています、作家のように――。
何はともかく、よろしく!  (1941年生まれで、現在・80歳になる単なるじじい)

 

 

 

《大リーグ》

大谷翔平選手が、コミッショナー特別表彰を受けました。

お目出度い話です‼

     次は、MVP! でしょう。

 

 

 

【随筆】

 

《大リーグ》 大谷選手は、凄い、凄いの五重丸‼

 

 

 嘗て私は『日本ハム・大谷選手は凄い、凄いの三重丸!』という随筆を書き、大谷翔平選手の偉大なプレーを称賛した。

 

 あれから五年――。

 

 大谷選手は海を渡り大リーグの一員となったが、今シーズンの成績は一段も、二段と輝き世界の大スターとなっている。私がフアンだから思うだけでなく、実績が伴った活躍でアメリカのフアンやマスコミが称賛している。更に選手の中でも一目も二目も置かれていて、羨望の眼差しで見る選手がいるという。

 

 

 では、今シーズンの成績を見ると、打撃部門、ホームラン46本。打点100。得点109。盗塁26。投手部門では、9勝2敗。奪三振156。イニング数130.3分の1。防御率3.18。

 

 これは大変な数字であって、驚異的な快挙といえる。残念ながら最後の最後にホームラン王を逃したが、ヤンキースにいた松井秀喜選手ですら成しえない偉業である。エンジェルスは弱小球団で優勝は無理だったが、中心バッターとし、大谷選手の活躍で勝利を掴んだ試合が多々あった。また足が速く盗塁26個は球団トップであり、盗塁王さえ狙える韋駄天ぶりである。

 

 

 次に投手成績を見ると、これも最後の最後に二桁勝利を逃したが、9勝2敗は一流ピッチャーの証である。それに折角リードして渡したのに、中継ぎピッチャーがボコボコに打たれて勝ちを逃した試合があったが、私の計算でいくと、中継ぎが後をきちんと投げていれば、あと3、4勝は積み増すことが出来たと思う。フアンとしては残念なことで慙愧に堪えないと言いたい。

 

 

 

 慙愧に堪えないと言えば4月4日、投手としての第1試合、160キロ前後のスピードボールを投げて順調に進めていたのに、肝心の5回の表、あと一人で勝利投手の段階でキャッチャーのスタッシーが、鋭い大谷の変化球をパスボールしてしまった。空振り三振に仕留めていたのに。しかも一塁へ投げた球が暴投になってしまったから、打者は振り逃げセーフで生きてしまった。その間、既に塁上にいた2選手が生還して同点となった。1回の裏、大谷投手が自らホームランを打って先制点を挙げていたのに。

 

 

 情けない話だがエンジェルス球団には、大谷投手の鋭く落ちるスプリットを、確実に捕球できるキャッチャーがいない。このことは以後の投球に影響を与え、肝心なとことでスプリットが使えないという弊害を生んだ。大谷投手の変化球なら、ほとんどの打者が空振りで確実に三振が取れるのに。ベテランキャッチャーであるカート・スズキも、しょっちゅうポロポロしていたが、投げているピッチャーは堪らないだろう。テレビで見ていた私も堪ったものじゃなかった。

 

 

 

 更に言えば審判による嫌がらせ行為も看過出来ない。『何、二刀流⁉ ジャップの若造がベーブ・ルースに挑戦する、生意気なことを言って』。人気が上がれば上がるほど、評判になればなるほど、審判員の憎悪の感が炎上したのだろう、シーズン中盤から後半にかけ可笑しなジャッジが増え、大谷選手以外に見ている私も義憤にかられた。

 

 

 特に酷かったのは7月1日ヤンキース戦だった。私はビシッと決めて4勝目‼ と考えテレビ座敷に陣取ったが、結果は惨憺たるもので2死を取っただけで降板となった。原因は大谷投手の投球が定まらなかった他に、審判員のおかしなジャッジがあった。ストライクをボールと判定されたが、あれは完全なる嫌がらせだと思う。私は公的な人間ではないのでハッキリ言うが、あれはクソ審判の誤審で大なる嫌がらせである。今はテレビ技術が発達しているから球の軌道が再現できる。誤魔化すことが出来ない。

 

 

 大リーグの審判は労働組合が強固で、公明正大なジャッジをするから権威が保たれている。それがなりふり構わずの嫌がらせでは近々の内に、ロボット審判の実現が見られるだろう。一方こんな屈辱の経験も長く続く選手生活を考えれば、戒めとして必要かもしれない。誰も大谷選手の類まれなる能力を疑っている訳ではないから。

 

 

 

 そして大谷選手は当然の如くオールスターゲームに選ばれたが、投手打者の二刀流での出場は史上初。勿論日本人としても初めての経験で晴れがましい話であった。また前日行われたホームランダービーでも第一シードで選出されたが、1回戦で敗退という憂き目にあった。だがダービーの内容を考えると負けて良かったと思う。あれは単なる遊びで只々疲れる競技だったから意味がない。大谷選手がグランドに座り込み、疲れた、疲れたという声を聴くと、選ばれながら2人の選手が辞退したのは賢明な判断と思われる。来年も選ばれると思うが辞退すべきだ。

 

 

 

 

 また前半の活躍に比べ後半が劣ってしまったのは、大谷選手の責任ではない。相手球団は大谷対策をイロイロ考え工夫している。打撃部門で見ると、フォアボール覚悟で打てない球を投げてくる。外角低めに。これではホームランを打ちたくても万事休すで、申告敬遠18個は2位の選手と倍の差があった。トラウトが負傷欠場しているエンジェルス球団では、打てる打者が大谷選手だけだから仕方のないことではあったが。

 

 

 その傾向は投手部門でも言える。どうせ大谷の球は打てないから、ファウルで逃げて球数を多く投げらせる。そうなれば6回までに降板となるから、後の中継ぎピッチャーをボコボコに打てば逆転できる。事実そうした展開で負けた試合がかなりあった。防御率3・18は普通の数字だが、大谷投手が打ち込まれた試合は2試合だけで、他の試合は1、2点で抑えている。凄いことだ。そして今年のMVPは大谷翔平選手に輝くだろう。素晴らしいことである。日本人初だし国民栄誉賞を上げてもいい話だろう。誉れ高く、私の気持ちもスッキリとした。

 

 

 

 そこで来年のことを予想すると、夢が膨らんでゆく。負傷が癒えたトラウトは元気に復帰するだろうし、アプトン。レンドン。フレッチャー。ウォルシュ。新人だが伸びが目覚ましいマーシュ。この選手たちが額面通りに働いてくれれば打撃面は安心できる。だが今年ボコボコに打たれた、中継ぎピッチャーを何とかしなければならない。それに大谷投手のスプリットを、確実に捕球できるキャッチャーの補強も急務である。また勝ち星が計算できる先発投手も2人くらい欲しい。大谷1人だけでは長丁場のリーグ戦を勝ち抜くのに不安だ。これが整備されれば間違いなく来年のシリーズ優勝。並びに、ワールドシリーズのチャンピオンはエンジェルス球団に輝くだろう。本当の話で。

 

 

 

 

 最後に、インターネットに面白い記事が載っていたので紹介する。

 

『毎日大谷翔平から目が離せない。朝起きたら先ずスポーツニュースを見る。昨日はjスポーツ3で大谷翔平の36号を見た。前日は先発投手で5勝を上げた。毎日が大谷翔平から始まる日々で、朝から気分が良く始まります。これが、80歳のお年寄りが生きる元気をもらっている証です。有難う大谷翔平さん。貴方の笑顔を見ていると、そしてスポーツマンシップ溢れる素晴らしい動作が、アメリカの野球フアンのみならず、日本の人々からも称賛されています』

 

 日本の中で、少なくとも私と同じ男がいるのを確認し嬉しくなった。

 

 

 

 尚、ベーブ・ルースの生涯成績は、ホームラン712本。(歴代3位)。投手成績94勝46敗。防御率2.28。メジャー生活は22年に及んだが、大谷翔平選手が今年の活躍を向こう10年続けられれば、クリアー出来る数字だと確信する。

 

もっとも、それを見届けたくても、私の寿命がそこまで持つかどうかは分からないが。

(了)