今年最高のドラマ「JIN-仁-」をふり返る… | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今クールのドラマが始まる前の期待度ランキングで、私めは「JIN」を9位にしてました…






お恥ずかしいかぎりでございます…
m(__)m






なぜそんなに低くしていたかというと…
タイムスリップものというのに引っ掛かったんです…





チャチに江戸を描かれたらシラケるし、設定が絵空事っぽくならないかなと懸念したんです!






ところが!!
初回を見てそんな懸念は吹っ飛びました…
このドラマのスタッフは本気だと!!






石丸Pの言葉にあったように民放で大河ドラマを作ろうとしている気概が映像に満ち溢れていたからです…




美術セット、衣装、CG、手抜きの無いお金のかけ方は、大河ドラマの視聴者をごっそり21時から引き継ぐことに成功しました。





音楽の良さも「JIN」の特徴の一つ。オープニングのシーンがいくつかあって毎回、仁のナレーションが入りタイトルバックに流れ込む一連の音楽の流れには鳥肌が立つくらい、そこだけで心かりたてられるものがありました。






更にタイトルからの流れで提供のスポンサー紹介も、わざわざ遠藤憲一に読ませ、「水と生きる サントリー」とかキャッチフレーズまで読んで重厚な雰囲気を持たせるこだわりようでした。





今回の演出チーフの平川雄一朗は、「ROOKIES」の時もそうでしたが、音楽で感動をさらに盛り上げる演出のうまい人で、






ペニシリンができた時の盛り上がりとか、すごかったですよね…






「世界の中心で愛をさけぶ」や「白夜行」でも石丸P、平川Dと組んでいる脚本の森下佳子は、ナレーションの入れ方が非常にうまい人で、今回もしばしば仁の心の中の叫びとも言えるナレーションが心を打ちました…






また綾瀬はるかの出世作とも言える2作品の脚本を書いた人だけに、綾瀬はるかの良さを引き出すことに非常に長けていて…






あて書きのように綾瀬はるかの真骨頂とも言える演技を堪能できました。
間違いなく綾瀬はるかの当たり役の一つとして咲という役は今後ずっと数えられることでしょう。






また女性脚本家の良さは、中谷美紀演じる吉原の遊女野風の描き方にも生かされて、






同じ女性の目線から吉原に生きる遊女の切なさを、実に丁寧に描き胸を打ちました。大河ドラマはもちろんこれまでの時代劇では描かれなかった部分が、女性視聴者に受け入れられた理由だと思います…





咲の一途さ、野風の切なさは同性からも大いに共感を得たと思います…





更に原作がそうなんでしょうが、歴史上の人物が次々に登場し、そのあたりにウソがないのも、歴史好きのおじさんたちの心をとらえました。






あとヒットの要因として、咲の着る衣装の可愛らしさ、野風の衣装の豪華絢爛さもあげられます…
「篤姫」がヒットしたのも篤姫の衣装の可愛らしさと大奥の奥女中の豪華さにあると言われたのと同じです。






そして何よりドラマの根幹として受け入れられたのは、単にタイムスリップものということでなく、これが時代劇版医療ドラマだったという点ですね…





「救命病棟24時」や「コードブルー」が緊急状況下の治療、「Dr,コトー」が僻地での治療で感動を呼んだように、






このドラマでは設備も道具もまだない江戸で、現代では当たり前になっている治療に挑む主人公を描き、それが最大の特徴であり、興味深いものでした!






江戸でもこんなことができたんだという驚き、現代では平凡な医師にすぎなかったのが江戸ではヒーローになってしまう皮肉、
タイムスリップものの新たな可能性を切り開いた作品でした。





さて肝心のキャストについてですが、そちらは次の記事でたっぷりと書きたいと思います…
(^-^)b