社会性の強い秀作を生み続けているNHK土曜ドラマ枠。
今回のテーマは「大手ゼネコンの談合」。
原作はWOWOWの傑作ドラマ「空飛ぶタイヤ」の原作者でもある池井戸潤。リアルにゼネコンの内幕を暴く、その鋭さ、辛口さはNHKならではの題材といえるでしょう。
NHK 土曜21時
「鉄の骨」第1話
主演―小池徹平
脚本―西岡琢也
演出―柳川強
ちなみに演出の柳川強はこの枠で傑作「刑事の現場」を生んだ人でもあります。
今回も非常にリアル、かつ骨太に建設業界の男たちを描いています。
主人公の富島平太(小池徹平)は建設部門の設計課から土木部門の営業課に異動させられます。
何かそれには理由がありそうなんですが、父親も建築家で自分も建設の現場にいたい平太は面白くありません。
まして、課長(豊原功補)に連れられていろんな場に行くに従って、ゼネコン各社が談合で入札する会社を決めていることを知ってしまいます。
裏の実態がわかっていく過程がテンポ良く、グイグイ引き付けるものがありました。
汚い裏の仕事をやらされ、すねた感じがよく出ている豊原も良いんですが、他社の営業担当たち(金田明夫、志賀廣太郎、菅原大吉、田中実)もクセ者ぞろいで、腹が読めない感じが実に良いんです。
ホント公共工事ってこうやって決まってきたんだな…と非常にリアルに伝わりました。
談合がバレるのを恐れて、あっさり裏切るあたりのシビアさが、何とも言えません。
童顔の小池が浮くのでは?という懸念もありましたが…
私めは「医龍」で見せたこの人の屈折したダークな演技も評価しているので、今回も演技派に囲まれながら真価を発揮してくれるものと思います。
童顔ながら、なかなかのクセ者ですからね…小池徹平という人は。
今回の評価は…
カンニング竹山も不安材料でしたが、至って神妙に芸人色を消して演じていて安心しました。
「チーム・バチスタ2」のTKO木下のようだと困るところでしたが…
このドラマも全5回。
見そびれるとすぐ終わってしまうので、興味を持たれた方はぜひチェックしてみてください!
(^-^)b