おなごの意地を通すのも…「JIN-仁-」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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第2話、第3話にはちょっと物足りなさを感じましたが、第4話は文句なく面白かった!充実した内容の回でした。





TBS 日曜21時
「JIN-仁-」第4話



主演…大沢たかお
脚本…森下佳子
演出…那須田淳





男の意地と女の意地、それぞれをうまく描いた回でした。





まずは女の意地。
仁(大沢たかお)が今回診る患者は川越松平家のお姫さま(緒川たまき)。





首に大きなこぶがあり、それがもとで藩主の夫ともうまく行ってなくて、側室に子供ができても自分にはいない…





仁がそのこぶを切除することになりますが、当初姫は手術を拒みます。





そこで咲(綾瀬はるか)がおなご同士の方が…と説得に出て、和宮から拝領した葵と菊の紋所入りの櫛を見せ信頼してもらいます。





しかし、実は後バラシでこの時咲は自分もおなごの意地を好きな人に張って、悔いはないが時々思い浮かべてしまうことがある、姫さまは意地をはるのをおやめくださいと頼んでいたことがわかります。




どうせ私なんか…と思っていた姫の気持ちが咲の言葉で前向きになったのです。




手術が成功し別れ際、姫に咲は「意地をはるとろくなことがない」と慰めの言葉をもらいます。





自分と未来人の仁とは所詮添い遂げぬ仲、せめて仁友堂を二人の子と思って後世に残す…と割りきろうとしている咲。





とはいえ仁が咲さんも誰かに嫁いで子供を作ったら…と言われると、ついムッとしてしまう咲。





今回は咲の複雑な仁への思いが丁寧に描かれました。綾瀬はるかがそのへんを繊細に演じていて見事でした。





今回、心をとらえられたセリフ…
手術する際に出血したら輸血する必要性があるとわかり、一族を集め血液型を調べることになります。





誰もが血を抜くことに及び腰になると、姫が現れコブが取れたら自分は夫とやり直し子をもうけるつもりだ…なのでその子供にも継がれる血は一族のものであってほしいという希望を述べます。





すると、最年長のおばば様(浅茅陽子)が進み出て…
この老骨で良ければ血でも骨でもお取りください…と言い、





「子をもうけるはおなごのいくさ。どうか助太刀させて下さりませ」と姫に頼むのです。





この言葉に打たれ、一族の者が皆血を調べることに同意するのです。





素晴らしいセリフ!
感動的なシーンでした。





こんなちょっとした役ながら重要な役に浅茅陽子を持ってくるあたり心憎いキャスティングです。





女の意地が「情」によるものなら、男の意地は「面子」によるもの。





犬猿の仲の薩摩と長州の手を組まそうと尽力する龍馬(内野聖陽)。





しかし双方に面子があって自分の方から手を結びたいと言い出せずにいます。





じれた龍馬は薩摩の西郷(藤本隆宏)に掛け合いに行き、仁が土下座までして西郷を助けさせてくれと頼んだことを持ち出し、なぜ薩摩の方から長州を助けさせてくれと切り出せないかと責めます。





ここの熱い説得は内野の独壇場。そのエネルギッシュさは他を寄せ付けない名演でした。





中身の濃い回でした。
お初という女の子を救おうと手術を始めると、体が消え始める仁。
どうしてそんなことが起きるのか?





また寺田屋で追手に襲われる龍馬。護衛しているはずの東(佐藤隆太)が斬りかかりますが…果たして!?





次回が待ち遠しいラストでした。




今回の評価は…8