続いては…最優秀主演男優賞。
ノミネートされたのは以下の５人です。
まずは…
「ブラック・プレジデント」 沢村一樹
脇のキャストが弱かったせいか、沢村の独演会みたいになるきらいは
ありましたが、一筋縄ではいかない経営者のしたたかさを巧みに演じていました。
「ＢＯＲＤＥＲ」 小栗旬
死者と対話できる刑事という異色の役どころながら、それをうそ臭く見せない
小栗の手腕は、地味ながら非常に高度なものでした。
特に最終回でのボーダーを越えてしまうまでの演技は特筆すべき演技でした。
「続・最後から二番目の恋」 中井貴一
小泉今日子と同じで前作同様、和平という役と中井自身の境めはどこにあるのか
わからないくらいの自然体の演技、見事という他はありません。
今作では女性にとっての理想的ともいえるパートナーぶりを３人の女性を相手に見せて
更に魅力的な役に進化させました。
「死神くん」 大野智
今回の役は前面に立つより、死んでいく人やその家族に寄り添うようにして
それを見守るという…むしろ脇に回る立場で、相手に合わせる順応性の高さを見せました。
シリアス、コミカルの両面で見せる繊細な表現も大野ならではのものでした。
「ルーズヴェルト・ゲーム」 唐沢寿明
野球部にとってはつぶしにかかる敵役ともいえる社長役で、
主役ながら視聴者の反感を買いやすいという損な役割の役でした。
しかし、その逆境につぶされず、主役たりえたのは唐沢なればこそだったと評価したいです。
以上、５人の中で最優秀主演男優賞に選ばれたのは…
中井貴一 「続・最後から二番目の恋」
小栗旬にするか？大野智にするか？でも悩みましたが、
結局、中井を選びました。選ばないわけにはいかないなと思ったからです。
前作に比べて作品の質は落ちましたが、それでは十分魅力的な作品だったのは
中井演じる和平の存在あればこそでした。それを評価しないわけにはいきません。
大野や小栗は次回の主演作に期待したいと思います。