私めが今クールのドラマで期待度No.1にした作品。
「リーガルハイ」で実にユニークな法廷ものを書いた脚本の古沢良太が、どんなユニークな恋愛ドラマを書くのか?そこに期待してだったのですが…
フジテレビ 月曜21時
「デート~恋とはどんなものかしら~」第1話
主演…杏
脚本…古沢良太
演出…武内英樹
結論としては古沢良太らしさがたっぷり入っていて、期待にたがわぬ面白さでした。
まず冒頭のヒロイン依子(杏)と相手役・巧
(長谷川博己)のデートのシーンから珍妙で、つかみOKという感じでした。
片や東大大学院を出て国立の研究所勤め、いわゆるリケジョで恋愛より勉強一筋だった依子と、
片や映画や文学の世界にのめりこみ、母親(風吹ジュン)に寄生し、自称「高等遊民」いい年をしてニートの巧。
どちらも恋愛力に欠けている2人は待ち合わせからしてトンチンカンで、
絵文字過多の依子のメールと厳密な場所の指示には笑いました。
速射砲のように理詰めに話す依子と、オドオドしながら話す巧の対称の妙。
なぜ、こんな2人がデートすることになったのか、時間がさかのぼって説明されていくという構成でした。
実は2人にはそれぞれもくろみがあって、依子は結婚して子供を産みたい…巧は母親に代わる寄生する相手が欲しい…
そのためには恋愛感情なんてなくても別にかまわない…と思っているのです。
ラスト近く、依子と巧が意気投合するくだりは、恋愛ドラマの既成概念を吹き飛ばすようなセリフの連発で…
まさに古沢良太ワールド炸裂といった感がありました。
この皮肉な面白さ、私めは好きですが、好き嫌いは分かれるでしょうね。
杏は「妖怪人間ベム」のベラが傑作だったようにエッジのきいた演技の方が、彼女らしさが出るので、依子はハマり役になりそうです。
やぶにらみでアヒルぐちをする表情は傑作でしたし、「お言葉ですが…」と言い返してからの反論にも笑いました。
対する長谷川博己も元々クセの強い演技を得意としていた人ですから
水を得た魚のように変人を嬉々として演じていて、こちらもナイスなキャスティングです。
2人のやりとりが今後も見どころになるでしょう。
今回の評価は…
Android携帯からの投稿