家族っていろいろあるけど、やっばり家族っていいよね的な王道のホームドラマを書きたかったんだな…と。
「家政婦のミタ」以降、「○○妻」や「偽装の夫婦」など、この枠で特異な夫婦や家族のあり方を描いてきた遊川が、今回もユニークな家族のありようを描くんだろうなと当初は思っていたんですが。
今回の作品を最終回を見終わり改めて振り返ると…
日本テレビ 土曜22時
「過保護のカホコ」最終回
主演…高畑充義
脚本…遊川和彦
演出…南雲聖一
過保護に育ち、自分では何もできなかったカホコ(高畑充希)が最終回は、ばあば(三田佳子)の遺志を継ぎ、家族のゴタゴタをすべて解決し、
おまけに母親・泉(黒木瞳)に反対されていた初(竹内涼真)との結婚にもこぎつけるという万事めでたしめでたしの展開でした。
ベテラン脚本家らしい鮮やかな筆さばきで、破綻なくうまくおさめたなという感じで、すべてうまく行きすぎな気がしなくもなかったのですが、
テンポの良さであれよあれよという間に見てしまった最終回でした。
テレビ朝日で放送した「はじめまして、愛しています」あたりから、遊川和彦の作風がマイルドになってきたなと感じてましたが、
今回の作品はさらに家族の愛情を真正面からストレートに描いた作品だったと思います。
何度もリタイアしかけましたが、カホコのピュアな頑張りを高畑充希が起爆力のある演技で見せてくれたのと、
今まさに旬である竹内涼真が皮肉な役を懸命に演じ、演技力の成長を回を追って感じることができて、最終回まで見てしまいました。
周りのキャストも実力者ぞろいで、見ごたえがありましたし、安定感のあるホームドラマでした。
今回の評価は…