ドライとウェットのバランスが絶妙…「dele」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回は脚本が本職の脚本家になったため、初回の原案者で小説家の本多孝好が書いた脚本とはまた違った趣の作品になりました。




このドラマは毎回、脚本が替わっていくそうなので、それぞれのアプローチを楽しむってことになるようです。




回によって、レギュラー3人のキャラクターが変わってしまったら、イヤだなと懸念しましたが、第2話に関しては大丈夫でした。




テレビ朝日  金曜23時15分
「dele」第2話

主演…山田孝之、菅田将暉
脚本…渡辺雄介
演出…常廣丈太




私めと同世代の方は分かっていただけるかと思いますが、デジタル遺品という現代的なテーマを扱いながら、




どこかこのドラマに懐かしさを感じるのは、幼い頃に夢中で見た「傷だらけの天使」や「探偵物語」。




そういった作品が持っていたムードを、このドラマは持っているからなんですね。




そこにあったのはドライとウェットの絶妙なさじ加減で…クールさの中にも人情味やおかしみがあり、それが魅力だったのです。





今回のこのドラマも、その特徴が鮮やかに出ていました。




一見、冷ややかに見えた親子関係や友人関係の裏側には実は情があって、




ホロリとさせられる人情味ある話に落ち着くと思いきや、




ラストには圭司(山田孝之)の、復讐だったのかもしれないって一言で、また分からなくなってしまい、真実は闇の中のまま終わってしまう。




このラストのひとひねりが良かったです。
依頼人の死自体、突然死か自殺か結局分かりませんでしたしね。




どんなにデジタルな時代になっても、人の心はデジタルでは割りきれない皮肉を感じました。





初回同様に、山田孝之と菅田将暉、それと麻生久美子もピッタリのハマり役で、





特に融通がきかない圭司の愛すべき一面を真顔でちらつかせる山田孝之のおかしさが絶妙です。





逆に優しくて快活な祐太郎(菅田将暉)が、チラッと見せる闇の部分、そのあたりの菅田将暉のニュアンスのある演技もまた魅力的です。




次回はどんな話になるか大いに楽しみです。
今回の評価は…