死地に赴く幼馴染みと英霊になった兄…「この世界の片隅に」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回は戦時色の濃い話で、声高ではなく戦争が日常生活を送る一般庶民にいかに悲劇をもたらしたかを描いていました。




TBS  日曜21時
「この世界の片隅に」第5話

主演…松本穂香
脚本…岡田惠和
演出…土井裕泰




すず(松本穂香)のことを心ひそかに好きだった幼馴染みの水原(村上虹郎)が、呉に帰港したついでに、すずを訪ねて来ます。




ただ会いに来ただけではなく、米や缶詰も持ってきたから一夜泊まらせてほしいと、厚かましいことを申し出ます。




すずのことを呼び捨てにして喋ったり、結構失礼な水原ですが、




一途にすずのことを慕っていたピュアさゆえに許せてしまいました。
おおらかで伸びやかな村上虹郎の演技ゆえでもありますが…




周作(松坂桃李)は水原に母屋に泊まるのを断り、納屋に寝てもらいます。




しかし、水原の思いが分かり、すずと会うのもこれが最後と感じている周作は、納屋にすずを話をさせに行かせます。





なんで周作はそんなことをするのか、理解しがたい方もいらっしゃるかもしれませんが、周作は身体が弱く自分は戦地には行かない引け目みたいなものがあるんでしょうね。





死んでしまうかもしれない人へ、せめてものはなむけという複雑な思いがあったのではと思います。
すずは怒ってましたけど…女性には理解しがたいでしょうね。




水原がすずに顔を近づけ、すずは温かいの~と言うシーンは、ドキドキとし、かつ切ないシーンでしたね。




堂島のおじいさん(塩見三省)が水原に「ご武運を!」と声をかけるシーンも良かったです。
見送ったあとにもう1回言った「ご武運を」は
死なずに生きてほしいという願いが込められてましたね。




今回は、すずの兄の戦死の報せが来て、遺骨が帰ってきました。
激戦地にいたらしい兄の部隊は全滅したらしく、骨箱の中には石ころしか入っていませんでした。





遺骨が無いので、すずの母親(仙道敦子)は息子の死を信じようとしません。
そりゃそうだよな…信じようとしないこういった母親が当時の日本にはどれほど多くいたことか…




仙道敦子の頑なに言いはる姿が胸を打ちました。
敗戦に向け、ますます悲劇が重なっていくんでしょう。見るのは辛いですけど、しっかりと見届けたいと思います。




今回の評価は…