優れた短編小説の読後感に似て…「dele」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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短編小説の名作って、少ないページ数の中にぎっしりと詰まった中身の濃さ、深さがあり、





読み終わったあとにじっくりとまた噛みしめたくなるような余韻がありますよね。





このドラマはまさにそんな感じのドラマになってますね。
ますますこの先どんな作品が見られるのか楽しみになってきました。




テレビ朝日  金曜23時15分
「dele」第4話

主演…山田孝之、菅田将暉
脚本・演出…瀧本智行




今回は前回演出を担当した映画監督の瀧本智行が、自ら脚本を書き演出もした作品。





それだけ作り手のこういう物を自分なら作る…という意志が色濃く出た作品と言えます。





このドラマの圭司(山田孝之)と祐太郎(菅田将暉)のコンビは、圭司があまり活動的でも外向的でもなく、それを対照的な祐太郎がカバーする…というのが基本ですが…





今回は依頼人が圭司が少年時代に憧れた元超能力少年(野田洋次郎)で、いつに無く圭司が積極的に活動するというのがミソでした。





超能力少年としてテレビで売れっ子だったのに、ある番組出演を境に人気が凋落、家庭も壊れ、世間からもつま弾きにされ…という悲しい末路が明らかになり、






その依頼人が遺した絵の意味を、圭司は祐太郎と探っていく…というミステリー仕立ての中に、





ラストは依頼人を二度死なさないために、俺達は覚えていよう…という人情話的な温かみ。
これがこのドラマの良さで、救いがあるところが良いんですよね。





デジタル遺品を扱いながら、失われることのないアナログ的なところ。
その昭和的なノスタルジーがこのドラマに作り手は変われど貫かれている良さです。





見終わって、しみじみと今回もかみしめ直したくなりました。
良いドラマですね。
今回の評価は…