こういうドラマがあってもいい…「僕らは奇跡でできている」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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好みは分かれるでしょうね、この手のドラマは…。

「なんだ、これ?つまんねぇな…」と見るのを途中で止めてしまった方も多いかと思います。





実際、初回視聴率は関東地区7.6%。

前クールの「健康で文化的な最低限度の生活」と全く同じ数字で、視聴率的には好スタートとは言えないものでした。

(ちなみに関西地区は10.1%)





ただ、視聴率など度外視している私めとしましては、ぜひ見たらどうですか…とまではオススメできませんが、こういうドラマもありかなとは思いますよ…と申し上げたいです。






フジテレビ  火曜21時

「僕らは奇跡でできている」第1話


主演…高橋一生

脚本…橋部敦子

演出…河野圭太




刑事ドラマとか、恋愛ドラマとか、医療ドラマとか、ホームドラマとか、そんなジャンル分けが簡単にはできない、独特のドラマなんです。






「僕の生きる道」シリーズや「僕のいた時間」を書いた橋部敦子脚本ならではの「人の生き方」を問うヒューマンドラマです。

「僕らは…」とタイトルに「僕」が入っているところにその系譜を感じさせます。





ただ、「僕」シリーズは主人公が末期癌だったり、妻に逃げられたり、自閉症だったり、「僕のいた時間」の主人公もALSになってしまったり、





主人公には何らかの負荷がかかり、その中で人の生き方はどうあるべきかを考えさせてくれる作品でしたが、






この作品の主人公の一輝(高橋一生)は好きな動物のことになると夢中になるけど、それ以外の部分はいろいろ欠落していて、他人とうまく付き合えない…ピュアな変わり者ってだけなんです。






そこにこのドラマの訴求力を弱くしている要因があると思います。

この主人公はこの先どうなってしまうのか?って興味を持たせるものが特に無いわけです。





主人公が通う歯科クリニックの院長(榮倉奈々)や、やる気のない学生たちに影響を与え、変えていくんだろうな…というのは推測されますが…。





次回以降はもういいかなと思い始めたら、ウサギとカメの話や、シマウマの授業あたりから面白くなり、





歯科院長の育実の、恋人とのいさかいエピソードを伏線に、一輝からウサギにたとえられショックを受けるくだりで、俄然このドラマに魅力を感じました。






固定観念を覆すような一輝のモノの捉え方にハッとさせられる…そんなドラマになるようです。





主演の高橋一生は楽に肩の力を抜いていて、俺が主演だから!的な余計な気負いが無いのが、彼らしくて良いですね。






複雑な感情表現は無い役ですから、遣り甲斐は乏しいかもしれません。屈折した役柄こそ光る人ですから…。






演じる側からしたら、榮倉奈々の役の方が演じ甲斐はありそうです。

榮倉奈々の進化に期待します。






今回の評価は…