特異な設定を料理しきれてない脚本の力不足…「病室で念仏を唱えないでください」第1話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

「アライブ」や「トップナイフ」より医療ドラマとして一枚上の本格さはあります。
それは認めます。
しかし…




TBS  金曜22時
「病室で念仏を唱えないでください」第1話

主演…伊藤英明
脚本…吉澤智子
演出…平野俊一




「コード・ブルー」や「救命病棟24時」など、これまでに救命救急をテーマにした医療ドラマの名作はありました。




医療の現場でも特に生死に関わる緊迫した状況下にある救命救急は、運び込まれる患者とその家族のさまざまなドラマが鮮やかに浮き彫りにされます。




そんな救命救急をあえてまた題材にしたドラマをやるのは、このドラマの主人公が救命救急医でありながら僧侶でもあるというユニークな設定あればこそだったでしょう。



私めもそんな主人公だとどつなるのか、そこに期待して見たのですが、





実在のモデルがいる割には、僧侶兼救命救急医だからこその細かなリアリティーや、深みのようなものが、イマイチだったように思います。




幼い頃に自分が泳げなくて、目の前で釣りに誘った親友が溺れ死んだというツラい過去は分かりましたが…




演じているのが伊藤英明だからか、色欲やら食欲やらに正直な豪快さの方が印象に強く残ってしまいがちでした。




足を切断され死んだ方がましだと泣き叫ぶ男に、怒りをこらえお経を荒々しく唱えるところに迫力を感じたくらいでしょうか。




初回はあれこれ欲張って詰めこみすぎで、ちょっと散漫でしたね。
枠拡大などせずに、ぎゅっと凝縮してシンプルにしたら、少年とのやりとりでの母親との回想シーンがより泣けるものになったでしょう。




…惜しいですね。




中谷美紀演じる女性救命救急医も、ムロツヨシ演じる心臓血管外科医も、初回だけではまだ何とも評価しづらいです。




次回以降に期待します。
今回の評価は…ちょっと厳しめで…