老いる苦しみといかに向き合うか…「コタキ兄弟と四苦八苦」第10話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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今回はほとんどおふざけ無し。
古滝兄弟(古舘寛治、滝藤賢一)と父親らしいことをしなかったクズ親父の零士(小林薫)とのシリアスなお話でした。




今回のサブタイトルはシンプルに「老苦」
そこには老いる者自身の苦しみと、家族の誰かが老いることで周りに与える苦しみもあるようで…




テレビ東京  金曜24時12分
「コタキ兄弟と四苦八苦」第10話

主演…古舘寛治、滝藤賢一
脚本…野木亜紀子
演出…山下敦弘



さっちゃん(芳根京子) の母親(手塚理美)から、一路は5年前に父親零士の居場所を教えられ、その施設に度々訪ねていたようです。





最初のうちはまだ頭もしっかりしていましたが、今ではすっかり認知症になってしまっています。




そんな父親のところに一路は初めて二路を連れて行きます。




ボケてしまっているので、一路のことは弁護士と思ったり、二路が母親のことを言っても夫婦になってから苦労をかけたことなど思い出しようもありません。




そんな何を言ってもムダな零士に対し、二路が恨みごとや、病床の母親のそばについていた時の話をする長ゼリフは、今回の圧巻のシーンでした。




二路がなぜ逃げ癖がついたか、その原因を作った両親の不和。
切ない話でしたね。




それを受けて二路が妻に言うセリフに私めはグッときました。



「ユカが寝たきりのおばあちゃんになって、俺のことをボケて忘れたとしても、最期まで一緒にいるよ」




まだこの先どうなるか分からない夫婦ですが、両親の生きざま、死にざまが、二路に妻への深い愛情を再び呼び覚ましてくれたんでしょうね。




一方、独身で妻も子も趣味もない二路は、ついついムラタ(宮藤官九郎)をレンタルおやじで呼びました。




ムラタに家族はいるのか聞いたら見せたのはネコの写真で、ムラタも一路と似た境遇らしいのが、何ともこれまた切なく苦い余韻を残しました。




私めも老いていく自分は残された時間で何ができるか考えることが増えてきました。




このドラマはホント、人生の深さを考えさせられる素晴らしい作品です。





今回の評価は…