ノミネートしたのは以下の5人です。
佐藤健
「恋はつづくよどこまでも」
少女マンガにありがちなツンデレのキャラクターと言えばそれまでですが、佐藤健あたりがなりきって演じると、これほどのインパクトを与えるのか、と私めにとっても驚きの事例でした。
どんな役であれキャラクターになりきるという演技者としてのピュアさ、真摯さが佐藤健の強みでしょう。
重岡大毅
「知らなくていいコト」
いやぁ~、ジャニーズのアイドルでこんなクズでサイテーなキャラクターを演じるとは!
世の中も変わったものです。
しかし、当初は元カレ役の柄本佑に比べて損で気の毒な役だと思ってましたが、どんどん凄みを増し、最終回では意表を突く結末で持っていってしまうほどになりました。
クズなキャラクターを臆せず演じた勇気を讃えます。
佐々木蔵之介
「知らなくていいコト」
このドラマの良さは、スクープを連発する週刊誌編集部の内幕を鮮やかに描いたお仕事ドラマとしての質の高さにあり、それを実現させたのは、編集長役の佐々木蔵之介の功績が大でした。
クセの強い部下たちを束ね、理不尽な社内行政とも向き合い発売日に間に合わせていく手腕は実に魅力的でした。
泉谷しげる
「病室で念仏を唱えないでください」
実はいろんな毒舌吐いたり、やんちゃしてそうでも、根は優しい人だと昨今バレバレな泉谷しげるが、かつてないほど淡々とした慈愛溢れる演技で、このドラマの終盤を盛り上げました。
死を覚悟した男の言葉ひとつひとつの重みが
さらっと口にすればするほど、心に響きました。
鈴木亮平
「テセウスの船」
竹内涼真とW主演としてもよいぐらいの活躍で、過去の壮年期と現代の老年期の両方を演じる難しさがある分、こちらの方が難役でした。
家族を守ろうと必死になる男を骨太に演じて、作品に厚みを加えました。
以上、5人の中から最優秀助演男優賞に選んだのは…
佐藤健
「恋はつづくよどこまでも」
心情的には泉谷しげるにしたいところもあるんですが、あえてこのドラマをスマッシュヒットに持ち上げた功労者として今回は佐藤健を讃えることにしました。
この手の役のオファーが殺到するでしょうが、ぜひ断っていただきたいです。
この人には他に演じるべき役がいくらでもあるでしょうから。