思い出の連ドラ回顧シリーズ…「Dr.コトー診療所」 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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皆さんからのリクエストにお応えして、懐かしの連ドラについて書いていく「思い出の連ドラ回顧シリーズ」。




4本めも、昨日書いた「王様のレストラン」同様に私めが愛してやまない名作を書かせていただきます。




何度見ても泣ける、感動的な作品。
ご覧になってない方はぜひ見ていただきたい、今見ると尚更、心に響くと思います。




2003年 夏ドラマ
フジテレビ  木曜22時
「Dr.コトー診療所」

主演…吉岡秀隆
共演…柴咲コウ、小林薫、時任三郎、泉谷しげる、大塚寧々、筧利夫

脚本…吉田紀子
演出…中江功、平井秀樹、小林和宏
主題歌…中島みゆき「銀の龍の背に乗って」




2006年に第2シリーズもありましたが、やはり素晴らしかったのは第1シリーズです。




私めは医療ドラマ好きですが、傑作が多い医療ドラマの中でも、この作品は「白い巨塔」と並んで、放送後も何度も見ている私めの中では別格の作品です。





志木那島という沖縄本島からも遠く離れた離島を舞台に、東京から島の診療所にやってきた医師、五島(吉岡秀隆)と島の人々が繰り広げるハートウォーミングなエピソードがつづられました。





離島の診療所ゆえに設備が整っておらず、救えない命があったり、そんな中でも五島の腕で救う命があったり…そんな離島ならではの医療ドラマの面と、





このドラマが素晴らしかったのはさまざまな家族の親子の愛情が色濃く描かれたところにあり、




脚本が「北の国から」の倉本聰に師事した吉田紀子だけに、不器用な愛情表現の中に込められた愛情の深さが心に響きました。




時任三郎演じる漁師・剛利と、息子の剛洋(富岡涼←この子が素晴らしかった!伝説の名子役)



大塚寧々演じるスナックママ・茉莉子と、東京から会いに来る息子竜一(神木隆之介←当時バリバリの名子役)




千石規子演じる産婆さん、内さんと、東京から会いに来る息子、誠(國村隼)





中でも私めが何度見ても泣けるのが、泉谷しげる演じる、いつも憎まれ口をたたきひねくれ者の漁労長、重雄と、東京から妊娠して帰ってくる娘リカ(伊藤歩)とのエピソード。




内心は娘が戻って来てくれて喜んでいたのに、彼氏が迎えに来てまた東京へ戻ってしまう…




同じく東京へ戻る息子を見送る茉莉子と違い、
崖の上でリカから贈られたパーカーを着て、去り行く船を見ている重さんの後ろ姿。
この第7話は何度見ても泣けます。




あと、第8話の「救えない命」という回。私めは祖父母に可愛がられて育ったので、おじいさんやおばあさんに弱く、この回で手術しても手遅れで亡くなってしまうあきおじ(今福将雄)がコトーに書き残した手紙。





夏 涼しくて  冬 温かい
わしの自慢は 西瓜と藁草履
人生で  このふたつ




生前、命は神様に、病気は先生にと託してくれたあきおじが、悔いなく命を終えたと伝えてくれた手紙、



読むコトーと一緒に、もう私めも涙、涙です。
医師と患者の関係をこんなにも崇高に描いた医療ドラマはそうはありません。
素晴らしかったです。



吉岡秀隆はじめ、キャストの演技が脇の人々に至るまでみなハマり役で文句なしでした。




こんな離島に感染者かもしれないのに、無責任にリゾートで行くようなやからはホント許せません。




医療従事者の皆さんのご尽力に敬服する今だからこそ、ぜひまた見たい作品です。