LGBTへの無理解ゆえの切なさ…「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」第3話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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感染者がまた増加している中、もはや撮影を止めるわけにも行かず、シビアな状況下でドラマ制作を続けているスタッフ、キャストの方々には頭が下がります。




スタジオ内での撮影ならまだしも、外でのロケ撮影は厳しさを増しているようです。
陰ながら応援していますので、ぜひ頑張っていただきたいです。




NHK  金曜22時
「ディア・ペイシェント~絆のカルテ~」第3話

主演…貫地谷しほり
脚本…荒井修子
演出…西谷真一



最近の医療ドラマはロビーや外来受付などのシーンを、実際の病院を借りて撮影することが多いんですが、




このドラマ、第3話は他のドラマでも、よく使うTBS緑山スタジオの1階ロビーを飾り変えて使ってましたね。
美術スタッフの苦労がしのばれました。




さて、その第3話ですが、シビアな状況下で制作されながらも、優れた内容の回でした。





昨今、「きのう何食べた?」や「腐女子、うっかりゲイに告る。」などLGBTの主人公を真正面から取り上げ、その苦悩を描いた秀作が多くなっていますが、





第3話では千晶(貫地谷しほり)と旧知の仲の哲男(戸塚純貴)が、トランスジェンダーの香織となり、入院することになる…というエピソードでした。




見た目は女性でも実は男性であるトランスジェンダーの人が病院に通ったり、入院するとどんなことが起きるのか、そこが丁寧に描かれました。



トイレに困ったり、外来で大声で名前を呼ばれるのがイヤだったり…




入院となり相部屋になっても男女どちらに入るのか対応に困られたり…




結局、香織は男性の部屋に入りますが、一緒の部屋にLGBTに無理解な口うるさいオバさんが入院患者の付き添いでいて、




あんな人がなぜ入っているのか!と騒ぎ始めます。
まだまだこういうことを平気で言う人がいるんでしょうね。




香織の恋人がおばさんにかみついたり、浜口(内田有紀)が、多様性に無理解な大人こそ子どもの教育に悪いとチクリとクギを刺してくれましたが、



心ない言葉に何度も傷つけられてきたんでしょうね。




香織は恋人の杉野(松本大志)に愛想づかしをします。自分の家がバラバラになってしまったように、




杉野が自分と結婚したら家族が反対して不仲になるのを懸念してのことでした。




新しい恋人ができたのは良かったですけどね。
個性的なダメ男キャラを得意とする戸塚純貴が、今回はトランスジェンダーという難しい役どころをさらりと抑えめに演じました。
器用な人ですね。名脇役になれる逸材です。




しかし、毎度のことながら、座間(田中哲司)が出てくると、それまでの切ない雰囲気も破壊的にぶち壊しますね。
ちょっとそれが残念です。




今回の評価は…戸塚純貴の好演を評価し…