こんなコロナの時代だからこそ…「半沢直樹」第4話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマ、毎回めまぐるしく展開していき、そのスピーディーなテンポの良さも人気の要因だと思います。




それは、シリーズ化されてる池井戸潤の原作小説を、惜しみ無く2冊分、1クールで消化しているからで、




7年前の前作も「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」をベースにした2部構成で成功しました。




そこでこの続篇も、「ロスジェネの逆襲」と「銀翼のイカロス」と2つの原作をベースにしており、この第4話は前編「ロスジェネの逆襲」の完結と後編「銀翼のイカロス」の導入部が放送されました。




原作を水増しせず、むしろ大胆にドラマとして再構築してしまう力わざこそが、このドラマの凄みです。





TBS  日曜21時
「半沢直樹」第4話

主演…堺雅人
脚本…丑尾健太郎
演出…福澤克雄





予告で何度も流れて「お・し・ま・いデス!」並みに頭にこびりついた大和田(香川照之)の「死んでもイヤだね~!」
このセリフがどこで出るかが今回の見どころ。




第4話は敵対してきたはずの土下座の因縁のある大和田と半沢(堺雅人)が、共通の敵をこらしめるために手を組むことになるのがミソで、





それを持ちかける時に、大和田が半沢に言うのが前記のセリフでした。





子飼いの伊佐山(市川猿之助)に結局、三笠副頭取(古田新太)側に裏切られた大和田につけこむ半沢のしたたかさが絶妙でした。




伊佐山を、そしてシラを切る三笠を相次いで糾弾していく、会議室のシーンは、まさに「遠山の金さん」や「大岡越前」のお白州のシーンさながらに、時代劇の勧善懲悪の現代版でした。





Withコロナで自粛を強いられたり、減収に泣かされたり、忍耐をせざるをえない今の時代だからこそ、




悪どい手を使って金儲けや保身に走るやからをこらしめてくれるのは、痛快ひとしおなわけです。




電脳に特許を人質にされたゼネラル電設の親子や、負け組と侮られ軽んじられてきたセントラル証券のプロパー社員に自分を重ねて見てしまう人も多かったかもしれません。





…なので、伊佐山や三笠がこらしめられた後で、仲間を裏切った諸田(池田成志)が、プロパー社員に謝ったシーンは溜飲が下がりましたし、





銀行に戻ることになった半沢がプロパー社員たちに語った激励のメッセージも、今の時代だからこそ、心になおさら響きました。





視聴率が高いのも無理からぬものがあります。
後編は明らかに日本航空を思わせる帝国航空をめぐる政治家たちとの戦いになるようで、





半沢がどう戦うのか、原作未読の私めは楽しみでなりません。
柄本明の顔がスゴいですね(笑)





今回の評価は…