復讐とは悲しき所業…「竜の道」最終回 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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このドラマらしいビターで切ない終焉でしたね。
2時間は長いかなと思いましたが、見ごたえあるキャスト陣の好演連発で、さほど長くは感じませんでした。




フジテレビ  火曜21時
「竜の道~二つの顔の復讐者~」最終回

主演…玉木宏
脚本…篠崎絵里子
演出…城宝秀則




今回まず触れておきたいのは、竜一(玉木宏)の真実をかぎまわっていたジャーナリストの沖を演じた落合モトキについて。




この人は芸歴自体は長いし、実力もあるのに役に恵まれない人で、このドラマに出ている高橋一生や田中圭のように、何かのきっかけでブレイクしたら良いのにと思っている人です。




今回の沖も、正義感のあるジャーナリストかと思いきや、ネタをかぎつけて真実を探り記事にするぞと脅して金をゆするというとんでもない性悪なヤツで、




その正体をあらわしてからの変貌ぶりが凄まじいものでした。
最終回は主要キャストが皆、渾身の演技を見せる中で、主演の玉木宏を食う勢いの怪演で爪跡を残したのはあっぱれと言えます。



皆さんも、今後注目してください。




さて、最終回ですが、竜一がたくらんだ復讐は上手くいかず、竜一の協力無しで竜二(高橋一生)が国交相まで巻き込みたくらんだ吸収合併で、




日本一を目指した源平(遠藤憲一)を失墜させる復讐を果たすのでした。




23年もの長い年月をかけて竜一と竜二が目指した復讐とは何だったのか?




ホントにこれで良かったのか?
どこかやりきれぬものがありました。



竜二はあのまままゆみ(松本まりか)と結婚し、義理の弟の晃(細田善彦)と組んでキリシマ急便を自分の思う通りにする人生もあったのでは?とか、




竜一はダーティーな世界に足をつっこみ、人を殺すまでしなくても良かったのでは?とか、





復讐劇にありがちな復讐というものの、切なさ、愚かさを感じさせました。




竜一が見殺しにした男の息子に刺されて死んでゆくラストは、実に人が人を憎むことのはかなさを突きつけるものでした。




玉木宏や高橋一生、松本穂香、松本まりか、西郷輝彦、皆、最後まで良い演技を見せてくれましたが、




圧巻は破滅に至る源平を演じた遠藤憲一の演技でした。
竜一との直接対決や、まゆみとの決別、竜一から渡された拳銃で自殺を図ってできない悲嘆など、どれも遠藤憲一の真髄を久々に見たなという渾身の名演でした。




最終回の評価は…