フジテレビ 木曜22時
「アンサング・シンデレラ~病院薬剤師の処方箋~」第10話
主演…石原さとみ
脚本…黒岩勉
演出…田中亮
重複がんで、中でも症例がごく少なく治す薬がまだ無い副腎がんにもなっていることが分かった瀬野は、
進行を抑えるくらいの効果しかない薬と痛み止めで、苦しむ様子を同僚たちや医師には見せずに日々を送っています。
薬の効果が無い以上、副作用や痛みに苦しむより緩和ケアに切り替えた方が…という流れになる中、
何とか瀬野を救いたい葵(石原さとみ)は七尾(池田鉄洋)のすすめる治験に心が傾きます。
しかし、治験を実行するにはハードルが高く、何より患者本人が納得してくれなければ、どうにもなりません。
担当医や薬剤師仲間たちの協力で治験審査委員会は切り抜けますが、
病院薬剤師だった母か同じように癌になり、治験を受けながら苦しみ亡くなっていくのを見ている瀬野は、一度は応じながらもやはり踏み出せません。
苦しみ悩む姿を見せまいとする瀬野の表裏を、デリケートな演技で見せる田中圭の演技は前回に引き続き、見ごたえあるドラマに引き上げています。
葵が病院薬剤師になりたいと思った原点となったのが瀬野の母親だったエピソードは、葵が瀬野を救いたい必死さに説得力を与え、
瀬野が病院を抜け出し葵がピンポイントで探し当てる都合よさと、また病院抜け出しかよというのが気になった以外は、
もう1つの漫画家の薬剤費用のエピソードも含め、今回は良かったです。
病院薬剤師になれることになったことを告げに来る小野塚(成田凌)、
待合ロビーで遅いと文句を言う患者をなだめる娘娘亭の主(迫田孝也)、
妻の死を乗り越え職場復帰した荒神(でんでん)
これまでのエピソードの人々がそれぞれ良い働きをしているのも良かったです。
エンディングはいきなり2年後になってしまい、薬剤部に葵も瀬野も姿は無し。
瀬野の治験はどうなったのか?
予告には姿は見えませんでしたが、最終回が気になります。
今回の評価は…