主人公の笑えるリスクヘッジ…「今ここにある危機と僕の好感度について」第2話 | 連ドラについてじっくり語るブログ

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期待通りになかなか民放連ドラでは見られないNHKならではのクセの強いドラマで、初回から面白く見られました。




単なるイケメン俳優のカテゴリーにおさまることを拒むように映画や舞台の作品を選んできた松坂桃李ならではのユニークな主人公でした。




NHK 土曜21時
「今ここにある危機と僕の好感度について」第1話

主演…松坂桃李
脚本…渡辺あや
演出…柴田岳志




松坂桃李演じる主人公の真は、これまではイケメンアナウンサーとしてテレビに出ていましたが、




より若手の台頭とベテランの居座りで中途半端な立場になり、アナウンサーを辞めて転職。
大学の恩師(松重豊)が総長になったため、その大学の広報課に招かれます。





冒頭、その真のアナウンサー時代の被災地リポートの映像が流れたんですが、総長の秘書(安藤玉恵)が呆れるのも無理ないほど、全く中身のないリポートでした(笑)





後で分かるんですが、これは真がおバカだからというわけではなく、何か意味のあることを言うと誤解されたり揚げ足を取られたり、クレームが来たりするのを避けるためにわざとそうしているのでした。





このいい加減で何かと流され勝ちなのに、リスクヘッジだけはしっかりしている真が、次々と問題が起きる大学内で悪戦苦闘するさまを楽しむドラマのようです。




細くて長身の松坂桃李がヘラヘラ笑いながら、その場しのぎのように話すさまは、妙にハマっています。





そんな真を翻弄する大学の理事たち(國村隼、岩松了、温水洋一、古舘寛治、斉木しげる)が、実にワクワクする名脇役揃いで、渋いメンバーながらこの先が楽しみでなりません。




更に真の上司の広報課長が渡辺いっけい、正論ばかり吐く教授に高橋和也。
次回は変人の教授役で池田成志も出るようです。




総長秘書の安藤玉恵も良いですが、教授の論文のデータ改竄を告発した研究者のみのりを演じる鈴木杏がやはり良いですね。




懐柔しようとする真に、「見下すのは勝手だけど、見くびるのはやめた方がいいよ、痛い目みるから」と痛烈に言うあたりは、手ごわさを感じさせ、ちょっと今後が気になるヒロインです。




そのみのりとの会話を録音したのを総長に聞かせたら、真の予想外に事態は好転…
意図せずリスクヘッジしたあたりもちょっと面白かったです。




期待したほど痛烈な皮肉のきいたブラックコメディとはちょっと違いましたが、これはこれで楽しめそうです。





今回の評価は…