このドラマがユニークなのは、これまでも度々書いてきましたが、回によって視点が変わり、いろんな人が独白ナレーションをつけていくところにあり、
今回は遂にマクベスのマネージャーの楠木(中村倫也)から見たマクベスが描かれました。
脇にまで主演クラスの役者を揃えているのがこのドラマの強みで、今回は楠木役の中村倫也と、潤平(仲野太賀)の姉弓子役の木村文乃のおかげで更にグッと引き締まりました。
日本テレビ 土曜22時
「コントが始まる」第7話
主演…菅田将暉
脚本…金子茂樹
演出…瀬野尾一
今ではほとんどほったらかしで、名ばかりのマネージャーのようになってしまっている楠木ですが、
フリーだったマクベスを、自分の働く事務所に引き入れ、売り込もうと励んだ当初は熱心だったんですね。
ネタ作りにも付き合っていたし、ライブのネタ順を考えたりもしていた…
まさに4人めのマクベスとして一緒に戦ってくれていたのです。
しかし、思うように売れないと、マクベスの3人も楠木の言う通りにしていてもな〜と懐疑的になりますし、楠木も自信を無くし、あまり関わらなくなってしまったんですね。
そんな楠木の心に火をつけたのは、まさかのつむぎ(古川琴音)で、つむぎが高校では優秀な野球部マネージャーだったというエピソードはここにつながって来たんですね。
姉の里穂子(有村架純)にマネージャーってつく仕事に就いたらとすすめられたつむぎは、楠木の事務所に働かせてほしいと頼みに行きます。
夢に向かって頑張っている人を、たとえ相手に嫌がられても夢のためになれるなら、自分はとことん頑張れるというつむぎの言葉に、楠木は失っていた自分のマネージャー魂をよみがえらせます。
かつてのようにマクベスのラストライブのネタ順を書いて、春斗(菅田将暉)らにプレゼンし、受け入れてもらえました。
楠木の書いたネタ順はこのドラマで紹介したコントの順になっているのが洒落てましたね。
楠木さんが4人めのマクベスだったのに、車にしちゃったなと悔やむ3人。
楠木にはブランクがありましたから、4.5人めのマクベスってことになりました。
今回は里穂子の部屋から出ていくつむぎも描かれましたが、私めが感銘を受けたのは父親(金田明夫)と喧嘩せず頭を下げた潤平を弓子が褒めるシーンでした。
意固地な父親と弟の間に入って、見事にさばいてみせるこの姉の存在が、潤平にとってどんなに頼もしいか、木村文乃の演技が光ってました。
つむぎのいろんな顔を演じ分ける古川琴音も良いですね。
将来がとても楽しみな女優さんです。
今回の評価は…