正直引っ張りすぎたせいか、上條(玉木宏)がいかに強敵の千堂(椎名桔平)を倒すかに期待をしすぎた私めには、物足りない最終回でした。
テレビ朝日 木曜21時
「桜の塔」最終回
主演…玉木宏
脚本…武藤将吾
演出…田村直己
ちょっと私め自身、「半沢直樹」に毒されているのか、半沢が大和田常務に土下座させたみたいな派手な勧善懲悪を期待してしまったところはあるんです。
しかし、このドラマはあえてなのかそうはしませんでした。
上條は千堂の唯一の弱みといえる愛娘の優愛(仲里依紗)を長年マインドコントロールして刈谷(橋本じゅん)殺害を仕向け、
それで、千堂の家に家宅捜索に入らせ、上條の父親が死んだ時の証拠ビデオを入手し、千堂や矢上(尾美としのり)の旧悪を暴きます。
上條が取った手段は決してクリーンではなく、この先も警視総監にのぼりつめるまでは千堂と同じことをしかねません。
ラストに上條が千堂にかつて言われた「お前にとって正義とは何だ？」を富樫(岡田健史)に言って終わるのは、
正義というものの曖昧さ、危うさを伝えて、モヤモヤする終わり方でした。
千堂は新総監になった権藤(吉田鋼太郎)の計らいで、優愛の犯罪をもみ消そうとしたのは隠蔽され、地方の警察本部長として残ったのもモヤモヤしました。
どうやらこの先の上條の野望を描く続編がありそうですね。
しかし、爽(広末涼子)はホントに上條を撃ち殺そうとしたんですかね。
たまたま大丈夫でしたけど…
あれも予告にだまされただけに違和感がありました。
いろいろと残念ポイントはありましたが、椎名桔平や吉田鋼太郎、光石研や高岡早紀らが脇を固めてくれて、見ごたえある作品ではありました。
今回の評価は…