ここ2回続けて無かったトキコのラジオ番組のシーンが最終回は復活しました。
テレビ東京 金曜24時12分
「生きるとか死ぬとか父親とか」最終回
主演…吉田羊、國村隼
脚本…井土紀州
演出…菊地健雄
トキコ(吉田羊)はエッセー「生きるとか死ぬとか父親とか」を書き上げ出版されました。
好評だったこともあり、プロデューサーから、夜の週1の番組をやめ、昼の月〜金帯の番組を引き受けて欲しいとオファーされます。
そんな時、トキコは父、哲也(國村隼)に誘われ人形町の老舗の刃物屋へ。
トキコの母(富田靖子)が大事にしていた包丁を研いでもらい、トキコに譲るというのです。
人形町もタワマンが増えて老舗としては困りますよねと言うと、刃物屋の奥さんは周りが変わればより老舗の価値が上がる、変わらずやっていくだけと意に介さずでした。
その後に行った老舗のとんかつ屋で、トキコは帯の番組を引き受けるべきかを、哲也に相談します。
すると、哲也は刃物屋の奥さんの話や、このとんかつ屋の仕事ぶりのように、今までと変わらずにやれば良いとアドバイスします。
私めが所属する会社も、業界内では老舗ともいうべき会社なんですが、今回の話には大いに共感しました。
時代は変われど真っ当に誠実に番組を作る姿勢を崩さない。時代の変化に適応しながらも崩さぬところは崩さない。
それが老舗の強みだと改めて思わされました。
哲也は、今回の刃物屋をはじめ、トキコの母が愛したなじみの店を書き並べ、申し次としてトキコに渡しました。
自分もいつ死ぬか分からないから、1つ1つ二人で回って行こうという話になります。
母によって父と結ばれていたトキコは、初めて父によって母と結ばれました。
相談といい、父親らしさを見せてくれた父親。あと何年一緒にいられるか分かりませんが、やっとわだかまりがとけて、良好な親子関係が築けた二人が微笑ましかったです。
父親の前でふてくされるトキコを演じる吉田羊が、若き日を演じた松岡茉優と一瞬重なって見えたのには驚きました。
松岡茉優がスゴかったのか、吉田羊が寄せたのか分かりませんが…
このドラマは熟年の独身女性が、年老いた父親といかに向き合うかという、人生100年時代に多くの人が抱えていく悩みを描いて新鮮でした。
今回の評価は…