このドラマは決してキワモノではなく、コミュニケーションに悩む高校生のありようを寓話的に描くユニークな秀作です。
NHK 月曜22時45分
「古見さんは、コミュ症です。」第2話
主演…増田貴久
脚本…水橋文美江
演出…瑠東東一郎
前回は黒板に文字を書き合って、コミュニケーションをとり、友達になった只野(増田貴久)と古見(池田エライザ)。
今回は、ノートにその都度、古見は思っていることを書き、会話の代わりとなりました。
電話やメール、SNSの発達で、手書きの文字で意思伝達することが少なくなった今、とても新鮮で、懐かしく、温かい感じがしますね。
また池田エライザの書く文字が綺麗なんですよね。
古見は学内でも美貌ゆえに評判のマドンナで、みな近寄りがたいらしく、遠巻きに見ているのですが、
古見自身は、良くはとってなくて、拒まれ、後ろ指をさされていると思っているのです。
美人すぎるのも損なんですよね。気がひけて気安く話しかけづらいですからね。
只野は幼なじみでジェンダーレスの長名(ゆうたろう)に古見の二人めの友達になってくれないかと頼みますが、以前同じピアノ教室で古見に相手にされなかったと思っていて拒まれました。
そんな時、只野はヤマンバメイクの万場木(吉川愛)がリバースするのを介抱し、古見が保健室に連れて行き、付き添ってあげました。
そこでノートの筆談をしながら、古見は万場木が孤立して弁当を一緒に食べる人がいなくて孤独感に苦しんでいることを知ります。
そんな万場木に、古見は只野が自分にとって1人めの友達になってくれたように、自分も万場木の1人めの友達になりたいと申し出ます。
万場木は喜んで応じてくれました。
この二人のやりとりはじんわりと温かい気持ちになる、とても良いシーンでした。
古見にも万場木にも、ヤンキーぶってるけどヘタレな片居(溝端淳平)にも、只野は別け隔てなくプレーンで寛容な態度で接し、増田貴久の微笑みはまるで仏像の微笑みのようです。
古見は携帯電話を持つようになり、コミュニケーションのツールが増えました。
手書きが見られなくなるのはちょっと残念です。
今回の評価は…