このドラマには長年、ドラマの脚本を書きマスコミ業界に身をおいてきた脚本家の大石静が、異なるマスメディアに関わる和田家の男たちを通して、今のマスメディアのありようへの批判や警鐘をさりげなく散りばめていると私めは思っています。
今回、寛(段田安則)のセリフにこんな言葉がありました。失踪中の女社長(かとうかず子)のインタビューを記事にした優(相葉雅紀)を褒めると、
優「そのまま書いただけだよ」
寛「取材者を信頼しないとあんな言葉は出ない。そこはアンタの手柄だ」
取材相手に信頼される誠意ある態度、それが失われつつあることへの嘆きがそこには込められているように感じました。
テレビ朝日 金曜23時15分
「和田家の男たち」第6話
主演…相葉雅紀
脚本…大石静、田中眞一
演出…木内健人
このドラマを見ていると、相葉雅紀の変わらぬ凄みを感じます。
嵐でどんなに人気者になっても、嵐が活動休止になりソロ活動になっても、プライベートで結婚しても、
「相葉ちゃん」はやはり「相葉ちゃん」なんです。
飾らないまっすぐな素直さ…
その人柄が役にもストレートに反映されていて、今回もそれが活かされてました。
失踪した女社長の騒ぎは、だいぶ年下の夫にあらぬ疑いがかけられ、テレビや雑誌は憶測で一方的に報じていました。
気骨のある秀平(佐々木蔵之介)は週刊誌の後追いのようなネタを番組独自の取材も無しにやりたくないとあえて取り上げません。
しかし、それでは視聴率が取れないからと局長からやんわり圧力をかけられます。
優は取材先の町中華の店で店主が具合悪くなって救ったら、その店主の妹が失踪中の女社長でした。
優って何げに引きが強いんですよね(笑)
優を記者と聞いて女社長はそっけなく避けますが、優は女社長とその夫を気遣う言葉をかけます。
その後、女社長からバズトピに連絡があり、インタビューが実現しました。
本音を引き出した優の記事はたちまちバズり、テレビや新聞が使わせてくれと依頼が殺到しました。
そんな中、秀平は歯科医院で知り合った週刊誌編集長の岸(堀内敬子)に交際を申し込みOKになりました。
秀平のことですから、実は亡き妻の復讐のために週刊誌を利用しようという魂胆があるのでは?と邪推してます。
考えすぎですかね(笑)
今回の評価は…