このドラマは先端科学を扱っていながら、そこにやたらと生死がからんできますね。
そのために毎回のエピソードと、亡き妻(本仮屋ユイカ)を冷凍保存し蘇生させたいと願っている小比類巻の狂気じみた思いが、自然とリンクする仕組みになってます。
日本テレビ 土曜22時
「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」第4話
主演…ディーン・フジオカ
脚本…関久代、福田哲平
演出…羽住英一郎
お気づきの方もおられるかもしれませんが、このドラマは初回から第4話まで、すべて羽住英一郎演出です。
最近は複数の演出が交代で担当するのがあたり前になっていますが、毎回やる労力は大変なものだと思いますが、
小比類巻はじめ、最上(岸井ゆきの)や長谷部(ユースケ・サンタマリア)のキャラづけが一貫されていて、回を重ねて深まっているのは良いことです。
さて、今回は同じVRゲームをやっていた人ばかりが、突如飛び降り自殺をする事件が頻発するという話。
このVRゲームというのが、今は死んでしまった人でもペットでも、VR空間では生き返ってバディを組めるというもので、
その裏ワザでバディを見失ったら、数字が点滅している間に、屋上から飛び降りたら見つかるという、なんだかよく分からない仕組みになっていました。
そのためにゲームをやりすぎて、現実と
仮想空間の区別がつかなくなった人たちが、ある数字を見ると飛び降りてしまったようなのです。
その数字はこのゲームを開発した少年と、亡くなったその少年の親友の誕生日を並べたものでしたが、そんな数字の並びがそんなにあるものなんですかね。
ま~いいか。
今回、興味深かったのは小比類巻、最上、長谷部がそれぞれそのゲームを体験したくだりで、長谷部は死んだ愛犬というのが微笑ましく、
一方、小比類巻は当然、亡き妻でそこにのめりこみ、現実との境目が無くなって危うさを狂気をはらんだ演技で見せました。
冷凍保存のことを知った最上が良いストッパーになってくれてましたね。
もう死んでいるのに、両親がログインするとゲームの中ではまだその少年が存在しているというのは何だか不思議でした。
次回はようやく最上の過去に何があったかがわかるようです。
今回の評価は…7