最後まで重く苦しいドラマでしたね。
夏場ではなく秋や冬に見たいドラマだったように思います。
NHK 土曜22時
「空白を満たしなさい」最終回
主演…柄本佑
脚本…高田亮
演出…柴田岳志
自分はなぜ自殺をしてしまったのか、それが理解できない徹生(柄本佑)は、自殺対策NPO法人代表の池原(滝藤賢一)を訪ねます。
この池原がなぜ自殺をしてしまうかをわかりやすく説明してくれました。
死にたくて自殺をするわけではない人は沢山いる。
たとえるなら、火事場で逃げ場がなくて窓から飛び下りて死んでしまうようなもの。
佐伯(阿部サダヲ)が話したゴッホの話は難解でしたが、今回はよりわかりやすかったですね。
自分を全面的に肯定するのは、まるごと愛するのはなかなかできないこと。
まずは好きな自分を見つけること。
自殺を考えそうな人には、こういうアドバイスが伝わるといいなと思いました。
そのNPO法人を紹介してくれたラデックや、世界では次々に復生者が行方不明になり、徹生と事業を始めようとした木下(藤森慎吾)も、徹生がいる時に消えてしまいます。
自分も消える日が近いと悟った徹生は、妻・千佳(鈴木杏)の実家に行き、千佳を否定し続けてきた母親(木野花)に千佳を褒め千佳に自信を持たせたり、
息子が大きくなったら見せるように、動画でメッセージを残したりします。
「空白を満たしなさい」というタイトルは、その映像で父親がいない空白を満たしなさい…という意味だったんですね。
復生者という非現実的な設定ではありましたが、柄本佑の自然体の演技で、最後まで引き込まれて見てしまいました。
見ごたえあるドラマでしたね。
最終回の評価は…8