連ドラの最終回って、そのドラマを好きで見続けてきた視聴者にとっては、そのドラマらしい終わり方をしてくれるのが何よりなんですね。
そういう意味では、このドラマは、らしい終わり方をしてくれて、何よりでした。
TBS 金曜23時
「石子と羽男~そんなコトで訴えます？~」最終回
主演…中村倫也、有村架純
脚本…西田征史
演出…塚原あゆ子
もう１つ、連ドラで最終回まで見て満足度の高かった作品って、大抵主演をはじめ、脇を固める端役に至るまで、愛すべき人物になってることが多いですよね。
このドラマも石子(有村架純)と羽男(中村倫也)のみならず、大庭(赤楚衛二)や、石子の父親、綿郎(さだまさし)、蕎麦屋の塩崎(おいでやす小田)、羽男の姉で検事の優乃(MEGUMI)などが、回を追って魅力的になっていき、
それぞれのキャラや特性を活かした見せ場がちゃんと用意され、イキイキとしていました。
これは脚本、演出、キャストの三位一体による成果です。
更に、最終回で言うとゲストの御子神役の田中哲司の飄々としたワルさと、大庭の雇い主の刀根社長役の坪倉由幸のふてぶてしい憎々しさが、エピソードの良いスパイスとなり、
法律は強者のためとうそぶいていた御子神が、ポイ捨てで失墜するのは痛快でした。
依頼人に寄り添うマチベンの意地と根性を示しましたね。
侮られるマチベンが、大手法律事務所の偉そうな弁護士に一泡ふかせるのも、ざまあみろで良かったです。
中村倫也と有村架純はのびのびとアドリブも混ぜて絶妙なバディぶりを最後まで見せてくれました。
昨今の連ドラにありがちな石子と羽男に恋愛感情を持たせて三角関係を盛り上げるみたいなことも抑えたのは賢明でした。
今回の評価は…8