今回は諭(仲野太賀)が同じ事務所で売れっ子の井川遥(本人)の付き人兼運転手になり、井川のイメージと実像のギャップに悩む姿を近くで見るという話でした。
井川遥が井川遥本人を演じたので、どこまでホントかわかりませんが、めちゃくちゃリアルでした。
NHK 火曜22時
「拾われた男」第3話
主演…仲野太賀
脚本…足立紳
演出…井上剛
癒やし系としてのイメージができてしまい、どんな役でもそのイメージ通りの演技を求められている井川遥は、それに抵抗を感じ始めています。
実は井川はプロレスが大好きで、熱い部分を持っているのです。
こういうことって確かに多くて、おしとやかな女優さんが実は男性的でサバサバしていたり、熱かったりするんですよね。
そんな井川のために、車中で心癒してもらおうと、諭はバイト先のTSUTAYAで音楽に詳しい杉浦(田辺桃子)にチョイスしてもらい、おすすめCDを井川に聞かせます。
杉浦は諭に好意があって、それを快くやってくれていて、お礼にデートをするのですが、
ディナーの時に、また友だちだからと言われて失恋したくない諭は、逆に杉浦に
友だちだからと言って怒らせてしまいます。
女優をやめたいと落ち込む井川を、諭はバイト仲間たちのもとに連れてきて、元気づけようとしますが、
そこに大好きなプロレスのヒールになった杉浦も乱入。諭に技をかけたりして、井川も大喜びでスリーカウントを取ったり、このシーンのカオスなパワフルさには笑いました。
ホントにこんなことがあったかはわかりませんが、井川遥の悩みと脱却を巧みに描きこんでいて興味深く見ました。
やはりこのドラマ、歯切れよくてパワフルですね。
一方で、なかなか売れない諭ですが、囚人役で映画に出演、撮影の合間に看守役の役者と意気投合し、ビンタされる予定の役者からアドリブで諭になり、アップで映ることに…
ビンタを取られた役者から、あんな顔の演技なんてと文句を言われ、実際にスクリーンで見たら、確かに拙い演技で、もっと上手くなりたいという意欲が強まるのでした。
松本穂香、田辺桃子に次いで、今度は伊藤沙莉がバイトに。
彼女もなかなか個性的なキャラで、次回が楽しみです。
しかし、わざと井川遥の運転手に諭を付けた社長(薬師丸ひろ子)の慧眼には感服しました。
ガミガミうるさい鈴木杏のマネージャーも良いですよね。
今回の評価は…8