秋ドラマアカデミー賞、続いては最優秀助演女優賞です。
ノミネートしたのは以下の4人です。
大竹しのぶ
「PICU」
バスガイドとして元気に働いていたのに、徐々に様子がおかしくなり末期がんとわかる主人公の母親を演じました。
淡々とした中に息子への深い愛情をにじませ、親子2人きりの対話シーンはいずれも見ごたえがありました。
伊藤沙莉
「拾われた男」
うだつのあがらない主人公と惚れ合い、健気に支える妻の役でしたが、ホントに仲野太賀と結婚したら…と思えるほどの自然さでした。
浮気をする夫を張り倒すところは、思いがほとばしる名シーンで、伊藤沙莉恐るべしでした。
門脇麦
「親愛なる僕へ殺意をこめて」
にこやかな主人公の恋人から一転、暗い生い立ちから冷酷なサイコパスになった裏の顔をあらわにして、これぞ門脇麦という期待通りの怪演でした。
いかれた目つきや、声音の変化の付け方など、なかなか真似のしようのない技量を見せつけました。
夏帆
「silent」
生まれつきのろう者で、セリフはなくすべてが手話ながら、表情や手話で複雑な思いも伝えようとする難役を好演しました。
ニコっと音がするような笑顔と表現された通りの笑顔が特に印象的でした。
以上4人は誰を最優秀にしても良いハイレベルな戦いになりましたが、最優秀助演女優賞に選んだのは…
夏帆
「silent」
ハンデキャップのある役を演じると、とかく演技派と評価されやすいのですが、そんな理由ではなく、
脚本家が奈々という役をただの当て馬にしないようにしっかりと描いたのを、演者として更に増幅し共感できるキャラにしたのを評価します。