「ルバンの娘」と同じ枠で同じ原作者なので、あのイメージで期待された方も多いのではと思いますが、
フタをあけたら夫婦のギスギスしたいがみ合いが延々続いて、本格的に面白くなってきたのはラスト近くでした。
フジテレビ 木曜22時
「忍者に結婚は難しい」第1話
主演…菜々緒
脚本…松田裕子
演出…土方政人
「ルバンの娘」とはスタッフが違うんです。
特に「ルパンの娘」ではメイン演出の武内英樹は「テルマエ・ロマエ」や「翔んで埼玉」などぶっ飛んだ映画も監督する人で、映画的にハッタリのきいた演出が映像的にも凝っていて面白かったんですね。
ところが、こちらは「知ってるワイフ」のプロデューサーと演出コンビで、だからまた夫婦がいがみ合ってるのかと思ってしまいました。
きっちりしたい妻(菜々緒)と、だらしない夫(鈴木伸之)というのは、よくありがちな話といえば話で、特にそこに惹かれはしないわけです。
やはり、このドラマで面白いのは実は２人とも忍者の末裔で、お互いそれを隠して結婚し、裏では特別任務をやっているという設定にあります。
そこがいかにバレないかでドキドキするのが１つの見どころでしょう。
また、私めが面白いと思ったのは、夫の
悟郎は伊賀忍者の末裔で、伊賀の服部半蔵の一族が徳川将軍家を守り続けたように、
伊賀忍者の末裔たちは表向きは郵便局をやりながら、裏では組織的に政権与党の民事党を守る立場にあること。
対して妻の蛍は甲賀忍者の末裔で、こちらは野党の側についていて、組織で動かず単独行動でミッションを行おうとしていること。
この伊賀と甲賀の対比、現代でのドローンなどのメカを使っての忍者対決、それが興味深く思いました。
鈴木伸之も菜々緒も鍛えた肉体でのアクションの身のこなしが美しく、こちらをいかにカッコよく見せるかをもっと強調してよいのにと思いました。
初回は違法薬物疑惑のある民事党議員を悟郎ら伊賀忍者が守るのに、蛍は忍び込もうとし、議員は殺されていたという話でした。
おそらく議員を殺したのは蛍では無さそうですけどね。
あと、私めお気に入りキャラは、蛍の父親、竜兵(古田新太)。
忍者を引退して酒浸りになっているダメ親父で、古田新太がいかにも古田新太らしく演じてます。
実はまだまだスゴいのかもしれませんがね。
面白くなる要素はあるだけに、もっと特化してほしいと思います。
今回の評価は…6