なるほど、こうなったか~~というのが、初回を見ての感想です。
期待度を低めにしていたので失望はしませんでした。
かえってハードルを低くして見たので、堤幸彦の演出が木村ひさしほどイヤな感じは少なくてホッとしたりしたぐらいです(苦笑)
TBS 日曜21時
「Get Ready!」第1話
主演…妻夫木聡
脚本…飯野陽子、山田能龍
演出…堤幸彦
放送を見る前に私めが危惧したのはオリジナル作品でありながら脚本家が5人も名を連ねていることです。
更に、プロデューサーも5人いるのです。複雑なのはこのドラマは堤幸彦が所属するオフィスクレッシェンドが制作協力で入っていて、プロデューサーはTBSとオフィスクレッシェンドとから出ているんですね。
私めは名作ドラマとは、絶対的な1人のプロデューサーと、1人で全話を書き上げる脚本家と、2人の意向を形にする優秀な演出家が揃うことが重要だと考えています。
その顕著な例が、
この日曜劇場枠なら、石丸彰彦P、脚本・森下佳子、演出・平川雄一朗トリオの「JIN-仁」「とんび」「天皇の料理番」
金曜22時なら磯山晶P、脚本・宮藤官九郎、演出・金子文紀トリオの「木更津キャッツアイ」「タイガー&ドラゴン」「流星の絆」
最近では新井順子P、脚本・野木亜紀子、演出・塚原あゆ子の「アンナチュラル」「MIU404」といった感じです。
船頭が多ければ多いほど作品はダメになるというのが連ドラでは数多く見受けられ、このドラマも残念ながらそうなりそうなんです。
初回を見て思ったのは、いろんな人がアイデアを出し合って、それを誰も取捨選択しないから何だかゴチャゴチャしているなってことでした。
闇医者チームは戦隊ヒーローみたいにそれぞれ表の顔があって、
仮面は色分けされてて…とか、
(だったらもう1人麻酔医を入れて5人にすればよかったのに…)
女性視聴者に見てもらえるよう主人公の表の顔はパティシエにして、毎回美味しそうなスイーツを見せようとか、
「ドクターX」の「私、失敗しないので!」みたいに決めゼリフは必要だから、オペの時に「ゲット レディー!」って言わせようとか、
ふ~~ん、まぁいいんですけどね。
それより闇医療チームが、大学病院から見放された患者を、日本では認められていないやり方で救うという話なら、それを魅力的に見せれば良いし、
世の中に害を及ぼしている悪人が病になり、救う代わりに改心させる話なら、そういう痛快になる展開にすれば良いし、
その根本的なところもちゃんと決まってるのか?と不安になる第1話でした。
かなりのウエイトで大学病院を見せてきて、剣持院長(鹿賀丈史)を敵役っぽくしているので、それと主人公の波左間(妻夫木聡)は何か因縁があるのかと勘ぐってしまいました。
鹿賀丈史は昨夏、「赤いナースコール」というドラマで人を殺しまくる狂った院長を演じていたので、悪いヤツにしか見えません(笑)
院長の娘とか、その恋人の外科医とか、若い医師たちとか、闇医療チームを逮捕すべく捜査する警察とか、ゾロゾロ出てきましたが、そこに尺を割くなら、
闇医療チームの5人をもっと魅力的に見せる工夫をすればよいのにと、イライラするばかりでした。
結局、第1話はゲストの池松壮亮が、やっぱりいい演技をするな~と感心したにすぎませんでした。
お願いですから、よく話し合ってもっと整理をしてください。
お願いします。
今回の評価は…6