そもそもファンタジーなので、どういう理屈で直木(佐藤健)が限定的に生き返ったのか?なんて野暮なことを書くつもりはありません。
私めはそのへんは割り切って見ている方なので。
そんなヤツが書いた感想記事だとふまえてお読みください。
TBS 金曜22時
「100万回言えばよかった」最終回
主演…井上真央
脚本…安達奈緒子
演出…金子文紀
最終回は幽霊でなく生身になった直木が、ゆかりの深い人たちと、順に別れの時を迎えるという展開でした。
最後の最後は当然、悠依(井上真央)との別れで、今まで言えなかった分、「愛してる」を連発し、成仏していきましたが、
私めはそれより、ようやく登場した弟、拓海(青木柚)との直木が死んでることを明かさずの別れ、
そして、このドラマで私めが最も思い入れがある魚住(松山ケンイチ)へ感謝を告げる別れの方がグッと来ました。
拓海は直木の火葬場のシーンにも映っていなかったので、どうしてるのか気になっていましたが、
直木の両親(相島一之、長野里美)に悠依が消息を聞いたら、就職後、疎遠になっているようでした。
いくら疎遠になってるからって、骨髄を
3度も移植してもらってる直木の死を知らせてないなんて、何という親だと腹が立ちましたね。
ま~でも、久々に直木に会えた拓海は喜んでくれたし、今まで言えなかった感謝も言葉にしてくれました。
ただ黙って聞いている直木の喜びをかみしめるような表情も良かったんですよね。
ごく何気なく去り際に拓海が「じゃあ、また…」と言ったのが、自然な言葉だっただけにグサっと来ました。
魚住は今回も良かったですね。
自分が伝えなくても会話できている2人を嬉しそうに見ている表情は、実に松山ケンイチ自身の人の良さがにじみ出てい
ました。
そんな魚住との別れ、特殊な関係性で相棒になった2人の最後のやりとり。
「すっげぇ変な時間だったけど、楽しかった。ありがとう。感謝してる」
「こちらこそ!」
文字にしたら何てことない会話ですが、演技力のある佐藤健と松山ケンイチが、思いを込めて口にするとグッと来る会話になるんですよね。
再三書いてきたように、井上真央と佐藤健に松山ケンイチがからんだことで、このドラマは秀作になり得たと思います。
主演クラス3人の贅沢な競演を堪能できたのが何よりだったと思います。
8話くらいで終っていればもっと良い作品になったことでしょう。
中だるみがありましたし、もう荒川良々ってわかってるのに…でしたから。
今回の評価は…8