亡くなった父親・航(橋爪功)とは妄想や幽霊と生前に話せなかったことを話したり聞けなかったことも聞けて、
ずっとわだかまりが残っていた母親(原田美枝子)とも、出会い直してまたつながりができた星太郎。
憂鬱なことはすべて晴れて、憑きものが取れたように花火作りに夢中になり始めます。
テレビ朝日 土曜23時30分
「6秒間の軌跡~花火師望月星太郎の憂鬱~」最終回
主演…高橋一生
脚本…橋部敦子
演出…藤田明二
注文は来なくても、星太郎は夢中で自分が作りたい花火作りに没頭します。
母親の理代子から貰った赤いマフラーを家の中でも大事そうに巻いているのが、星太郎の喜びをにじませていて、こういうニュアンスある見せ方がこのドラマの大人なところです。
航の幽霊は何でも話せるひかり(本田翼)に、自分は星太郎を花火師という狭い世界に閉じ込めてしまったのではないかと吐露します。
花火師にさせたいために、もっと他の世界を見せてやれなかったと悔いるのです。
すると、ひかりは航も父親から継いだわけで、お父さんはどうだったのかを聞きます。
すると、航は自分は、花火師になって良かったと思ってると言い切ります。
会心の花火を打ち上げたあと、今まで見えなかったものが見えたと熱く語る星太郎を、嬉しそうに横目でちらりと見る航の顔が印象的でした。
これで花火師としてしっかりやっていけると分かり、航の幽霊は安心して成仏し消えます。
星太郎の妄想の航はまだ出てくるようですが…。
花火をいろんな幽霊が見上げている映像が印象的でしたね。
そうか、花火ってそうなのかもしれないなと。
このドラマ、とにかく高橋一生と橋爪功の絶妙な掛け合いを堪能しました。
そして、こういう役だと本田翼って良いなと改めてわかりました。
最終回での面倒くさいキレっぷりとか、やはり良かったですね。
今後、本田翼を起用する際はぜひ参考にしていただきたいです。
30分ドラマを少ない登場人物の会話劇で見せきるというスタイルは、今後増えるかもしれません。
技量の高いキャストなら十分可能なので。脚本がしっかりしてないとダメですけどね。
今回の評価は…8