刺激的なタイトルですよね。
夫婦の「セックスレス」という他人であれ、当人同士であれ、踏み込みづらい問題に果敢にも挑む姿勢にまず拍手です。
フジテレビ 木曜22時
「あなたがしてくれなくても」第1話
主演…奈緒
脚本…市川貴幸、黒田狭
演出…西谷弘
みち(奈緒)と陽一(永山瑛太)夫婦は、決して仲が悪いわけではなく、何となくセックス=子づくりを陽一にはのらりくらりと避けられている…
役柄によって、ガラリと変わる永山瑛太は「リコカツ」の自衛隊夫とも「最高の離婚」の理屈屋夫とも180度違う掴みどころがない陽一という寡黙な夫をナチュラルに演じてます。
奈緒はいつもの奈緒(悪口ではなく…)。
普通で、ちゃんと働き、ちゃんと妻もやりたいそんなみちを、こちらもすんなりと自然体で演じてます。
セックスレス夫婦のリアルなありようを丁寧に見せられていると、こちらも心に淀みができていくような…ジメっとイヤな気分になっていきます。
そんなみちの相談相手になってくれるのが職場の上司の新名(岩田剛典)。
心を許してついポロっとセックスレスで悩んでいることを伝えてしまいます。
岩田剛典が口角上がった岩ちゃんスマイルで話を聞いてあげるので、そりゃね、言っちゃいますよ。
大泉洋タイプなら絶対言わないですよね(笑)
実は、新名も雑誌の副編集長でバリキャリの妻、楓(田中みな実)とはセックスレスのようで、同じ悩みを抱えたお仲間だったわけです。
こりゃ、距離も近づきますね。
危うい、危うい…。
健一は健一で、みち以外の人とならできる匂いがプンプンしていて、店の前で警備していた謎の女(さとうほなみ)と、怪しい雰囲気です。
更に、今は仲が良いみちの後輩、華(武田玲奈)も、みちと新名の関係を知ったら何をするかわからない不穏な感じも…。
何やらいろいろ危うい要素が散りばめられていて、見続けてしまいそうな毒性のある作品です。
今回の評価は…8