やはり、いいドラマですね。
大人びた少年、コタロー(川原瑛都)を取り巻く人々の優しさに触れ心が温まるんですよね。
それは続編も変わらなそうです。
コタロー役の川原瑛都くんが、他のドラマなどにも出て、すれた感じになっていたらイヤだなと心配でしたが、見事にすれてなくて、コタローのままでホッとしました。
テレビ朝日 土曜23時
「帰ってきたぞよ!コタローは1人暮らし」第1話
主演…横山裕
脚本…衛藤凛
演出…飛田一樹
コタローは父親(滝藤賢一)は妻子にDVをしていて、逃れている内に母親(紺野まひる)は亡くなり、養護施設に預けられます。
しかし、そこにも父親が押しかけてきて、1人暮らしをすることに。
鈴野弁護士(光石研)が母親の保険金を管理し、優しい人からの寄付と偽って、部下の小林(百田夏菜子)が届けています。
コタローはいつか父親や母親が迎えに来てくれると信じて、けなげに1人暮らししているのです。
アパートの大家夫婦(イッセー尾形)や、隣人の売れない漫画家の狩野(横山裕)、住人の田丸(生瀬勝久)や美月(山本舞香)、コタローの養護施設仲間の岩永(松島聡)らは、そんなコタローを優しく見守ってくれています。
特に関わりの深い狩野は、大人びてしっかり者のコタローとは対照的にぐうたらでダメな大人で、コタローによりちゃんとしていくというのがまた面白みなのです。
小学生になったコタローは、しっかり者具合は更に進化し、職業訓練として、パンの作り方を学んだり、プラチナや金の見分けをしたり…。
いつ優しい人からの寄付が無くなるかわからないから、手に職をつけておきたいというのがいじらしかったです。
しかし、そんなコタローにも子どもらしさはあって、狩野の漫画執筆の手伝いで消しゴム作業をしていたら、インク壺を倒し台無しにしてしまい、怒られたくなくてウソをつきます。
怒る狩野に、編集者の福野(大倉孝二)は子どもっぽいウソをつくなんて、大人びたコタローが逆に子どもらしくなってるのではと言ってくれます。
優しい大人たちに囲まれて、本来持っていた子どもらしさを取り戻しているというのが切なくもありました。
しかし、そんなコタローの前にコタローの母親を誘惑したらしい宇田(白洲迅)という男が新たな住人として現れます。
なぜ近づいてきたのか?気になるところです。
横山裕はハマる役柄が狭めな人ですが、この狩野はハマり役で、けだるさの中に熱さをにじませる具合は絶妙です。
コタローとの息の合ったコンビネーションを続編でも楽しめそうです。
今回の評価は…8