連ドラについてじっくり語るブログ -22ページ目

連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

こういう時代だからかもしれませんが、ドラマの主人公や、その周りの人物が、ポジティブに前に進もうとする姿を見るのは良いですね。




火曜日は「宙わたる教室」もこのドラマもそうなので、見終わったあとの気分が良くなります。





TBS  火曜22時

「あのクズを殴ってやりたいんだ」第6話(11月12日放送)


主演…奈緒

脚本…泉澤陽子

演出…小牧桜




前回ラストで海里(玉森裕太)に寄り添っていくと、せっかく告白したほこ美(奈緒)でしたが、




翌日、海里に返答を迫ったら、海里はつれなく今まで通りでよいのではと、にべもない返答で、ほこ美は憤懣やる方なくなります。




素直じゃないんですよね。

というか、臆病なんですね、海里は。

恋愛に踏み込むことから逃げてるわけです。




そうとも知らずほこ美は、その怒りをぶつけるかのようにボクシングに没頭します。




その熱量を感じて、羽根木(渡部篤郎)は出稽古に来る他ジムの女性ボクサーとスパーリングしてみたらと勧めます。




やる気満々のほこ美でしたが、こてんぱんにやられてしまいます。




まだ、ボクシングとの向き合い方が甘いからと珍しく羽根木に厳しく言われ、




プロテストを受けると決めて、本腰をいれてボクシングと向き合うことにします。




このドラマでヒロインが魅力的なのは、ボクシングが上達していくにつれ、ほこ美自身も人間的に成長していく姿を見られることで、




がんばり屋さんを演じたら光る奈緒の良さが引き出されています。




片や、海里はカメラマンの仕事、それもスポーツにまつわる写真を撮っていきたいと思うようになり、




スポーツカメラマンの朝倉(安井順平)に弟子入り志願に行くのですが、朝倉に写真を見せると、よく撮れているがそれだけで被写体と向き合っていない、逃げるな!と言われてしまいます。




落ち込む海里でしたが、もう逃げないし、負けたくもないとボクシングに打ち込むほこ美を見て、自分も…という気持ちになります。





ほこ美にアドバイスを与え再度、出稽古に来た相手とスパーリングをやるほこ美を応援にも来ます。





今回は善戦したほこ美を誉める海里は、

好きな写真から逃げないのと同じように、恋愛からも逃げないと決め、素直な気持ちでほこ美にキスします。




玉森裕太って見事な横顔をしてますよね。このドラマでは意図的に横顔のショットが多い気がしますが、美しいキスシーンでした。




さて、恋人となった2人ですが、ほこ美になぜか嫌悪感を持ち裏で嫌がらせをする撫(玉井詩織)と、なぜか海里の足を引っ張ることばかりを裏ではしている悟(倉悠貴)がどんなことをしてくるか気になります。




第6話の評価は…7



今回も心に残る良い話でしたね。定時制高校を舞台にしているこのドラマならではのエピソードでした。




丹羽(南出凌嘉)という全日制の生徒が新キャラとして登場し、彼が定時制の科学部のメンバーに協力することになるプロセスが描かれました。




NHK  火曜22時

「宙わたる教室」第6話(11月12日放送)


主演…窪田正孝

脚本…澤井香織

演出…山下和徳





この丹羽という生徒も科学部の4人に劣らずクセ強めで、登場早々に引き込まれました。




演じる南出凌嘉は、どこかで見た子だなと調べたら、私が絶賛した「昭和元禄落語心中」で山崎育三郎の幼少期を演じた子でした。




他にも「ウロボロス」では生田斗真、「あさが来た」では玉木宏の幼少期を演じた名子役で、所属はスターダスト、すでに経験豊富な逸材ですね。





丹羽は全日制でコンピューター部の部長、情報オリンピックで上位を狙う優等生です。




その丹羽が情報オリンピックに向けてのプログラミングをしている部屋を藤竹(窪田正孝)は天井が校内で最も高いので実験に使いたいとお願いしますが、丹羽はそれを拒みます。家ではやれない何か事情があるようです。




実は丹羽は柳田(小林虎之介)と同じ机を使っていて、柳田が机に残したメモを通じて2人は図らずもやりとりすることになり、




柳田は丹羽のいるコンピューター室に訪ねて来て、メモに丹羽が書いた数式の意味を聞きます。




柳田がピュアに聞いてくるのでつい答え

てしまう丹羽。




今回は柳田の熱量にクールな丹羽が引き込まれていくのが見どころでした。





特に印象的だったのは、土下座までしてコンピューター準備室での実験を頼むも、丹羽は家に帰ってしまい、




後を追った柳田が、ひきこもりの丹羽の弟が暴れる場に居合わせて、母親が弟を病院に連れていったあとに丹羽に投げ掛けた言葉でした。




「親を殴るってそう簡単なことじゃないんだ。相手だけじゃなく自分も壊れるから。だから物を壊すんだ。家の中をめちゃくちゃにするのはさ、誰かを傷つけたいんじゃない。きっとその逆だ」




グレていた時期もあった柳田だからこその説得力がスゴかったですね。

父親が別居し出て行ってから暴れだした弟のせいで高校入試もうまくいかず、不本意な高校に入り、



弟のせいだと恨み、情報オリンピックで上位に入り自分の価値を証明することに執着し、弟から目を背けてきた自分を丹羽は悔やみます。




柳田はプログラミングに打ち込むのはそれだけじゃないだろ、と指摘します。




「人って好きでもねぇこと、そんな真剣にできねぇよ」




それは科学部の実験に夢中になっている柳田と重なることだったのです。

科学部の部室を訪ねて、実験について詳しく聞いた丹羽は、柳田だけじゃなくメンバー全員が夢中になってる姿に感銘を受け、部屋を差し出すことになります。




これまで何度も書いてきましたが、今回も柳田役の小林虎之介の熱量のあるまっすぐな演技が光ってましたね。




柳田と丹羽の会話でもう1つ印象的だったのが…



丹羽「今って通信制の高校とかいっぱいあるのに、なんでわざわざ定時制高校なんですかね?」

柳田「ああ…。学校に来てぇからじゃねぇか、学校に。不思議なとこだよな、学校って」




学校に通ったことで科学部のメンバーは変われたわけですから、不思議ですよね。




今回は藤竹の出番は少なかったですが、影響力を随所に感じさせましたね。

見えない存在感とも呼ぶべき凄みを感じました。




第6話の評価は…8







嘘を見破れてしまう能力をなまじ持ってしまったために、これまで悩み苦しみ、人と交わるのを避けてきた鹿乃子(松本穂香)にとって、左右馬(鈴鹿央士)と出会えたことがいかに良かったかを改めてしみじみと感じさせてくれる回でした。




フジテレビ  月曜21時

「嘘解きレトリック」第6話(11月11日放送)


主演…鈴鹿央士、松本穂香

脚本…武石栞

演出…岩城隆一




私めは実は探偵ものはあまり好きではありません。

事件にクビをつっこんできて事件を解決してみせる…そこに大抵リアリティーが無く、嘘っぽいからです。




しかし、そんな私めがこのドラマを好きなのは普通の探偵ものとは一線を画しているからです。




今回などもそれははっきりしていて、探偵の左右馬は事件にクビをつっこまないし、推理も謎解きもしません。




左右馬より活躍するのは助手の鹿乃子であり、探偵小説好きの令嬢千代(片山友希)の方で、少女探偵団が結成されたほどです。




千代は私めのお気に入りキャラなので、それは楽しくなりだなとちょっとワクワクしましたが、




話はそんな浮かれた方へは進まず、鹿乃子が左右馬の助手としてやっていけるかの逡巡と苦悩に向かいました。




人間にはさまざまな嘘があり、それを見破ってしまうことで傷つく人も出てしまう…。




幼い頃から鹿乃子は、初回に描かれたように化物扱いされることに苦しんできましたが、




それに加えて嘘を見破れてしまうこと自体にも苦しんできたのです。




そんな鹿乃子を受け入れ、ポジティブにその能力を活かしてあげようとする左右馬の懐の深さに鹿乃子は感謝し、信頼もしています。




そうなると今度は左右馬にとって鹿乃子は?がより深く知りたくなりますね。




第6話の評価は…7