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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

このドラマを見続けてきた多くの視聴者が望んでいた蔦重(横浜流星)と瀬川(小芝風花)の恋が成就し、幸せな時間。

それは放送時間にしてわずか10数分でしかありませんでした。



切ない、切なすぎる別れ…。

相手のことを思えばこそとはいえ…。




NHK  日曜20時

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第14話


主演…横浜流星

脚本…森下佳子

演出…新田真三




鳥山検校(市原隼人)が召し捕られると、妻の瀬以も一緒に引き立てられました。




駆けつけた蔦重も巻き込まれ捕らえましたが、当然おとがめは無く、瀬以も松葉屋にお預けとなり、女郎たちが療養する寮にいることになりました。




その頃、茶屋と本屋が同じ場所なので不都合が生じ始めていたので、蔦重は別の場所で耕書堂の店を構えようとしていました。




松葉屋の寮で蔦重は瀬以に一緒に本屋をやらないかと誘います。

それは遠回しなプロポーズで、瀬以も嬉しくはありましたが、自分はまだ鳥山の妻だから、それは難しいと断ります。




そんな中、赤子をおろした後、具合が悪くなった旗本の娘だった松崎(新井美羽)が寮に運び込まれます。





座頭金のせいで家が困窮し、吉原に売られてきた松崎は鳥山検校の妻だった瀬以も憎んでいて、介抱する瀬以に襲いかかりました。




修羅場に慣れている瀬以はうまくかわして無事でした。

松崎に瀬以は恨みの因果を巡らせてもきりがないと諭します。




瀬以だって武士の年貢取り立てが厳しいから売られてきたわけですからね。



そして、瀬以は奉行所に呼ばれ、鳥山検校と一緒にお裁きを受けます。




瀬以は情状酌量でお叱りを受けるだけで済みました。更に鳥山からも離縁されたと告げられます。




瀬以に背を向けたまま、「そなたの望みを何でも叶えようと決めたのは私だ」と話します。

鳥山の瀬以への深い愛情を感じましたね。

「私はほんに幸せな妻にございました」

感謝を伝えられ微笑む鳥山に胸を打たれました。




鳥山から離縁され、晴れて蔦重と瀬川は一緒に本屋をやれることに。

瀬川本を出そうとか2人で出す本のアイデアを語り合います。




しかし、大晦日の夜、瀬川は吉原を後にします。

かつて蔦重から自分が本を読んでいる姿を錦絵にした本を渡された時に、いい思い出を持って女郎たちが出ていける吉原にしたいと言われたのを思い出し、それを叶えるためにも出て行くと決めたのでした。




松崎のように自分を恨む者が他にいないとも限らない。新たな店に自分がいたら何かわざわいが起きるかもしれない。

それも理由でした。




別れの手紙で、蔦重の存在と、渡してくれた本のおかげで女郎の闇に溺れずに済んだと感謝が伝えられていました。


「まったくさ、間夫がいなければ女郎は地獄とはこのことさ」



瀬川らしいさらりとした表現の中に、どれだけ蔦重の存在が大きかったかが分かり、しびれました。




吉原を後にした瀬川は幸せをつかめるんでしょうか。

最終回までに、いつかまた登場してほしいと願わずにはいられませんでした。




14話の評価は…8












深夜には4月早々からスタートしたドラマがかなりあるんですが、その中でこれは記事を書いてもいいかもなと思えたのがこのドラマです。




テレビ東京 金曜24時12分

「ディアマイベイビー~私があなたを支配するまで~」第1話


主演…松下由樹

脚本…岸本鮎佳

演出…河原瑤




とにかくこのドラマの松下由樹を見ていただきたいんです。

怖いですよ、人が狂気にかられていくさまを迫真の演技で見せています。




主人公の吉川は国民的女優垣内麗奈(安達祐実)を育てあげた敏腕マネージャーなんですが、麗奈に裏切られ絶望のどん底に。




そんな時、上京したばかりの青年、拓人(野村康太)に出会った吉川は、彼の中にスター性を見いだしスカウトします。




そして、自ら演技指導をし、旧知のプロデューサーが連ドラをやると聞くと、そのオーディションにまだまだ未熟な拓人を受けさせます。



そのオーディションには同じ事務所で売り出し中の山部(長妻怜央)も受けており、山部に決まりそうでしたが、




吉川はプロデューサーの木曽(阪田マサノブ)が若い女優にキャスティングをエサに言い寄るのを録音しており、それをバラすと脅して決定を覆し、拓人をねじこんでしまいます。




この木曽を脅すシーンは震え上がる怖さでしたね。顔色ひとつ変えずに小道具のバイオリンを壊し、イヤな音を立てるところとかゾッとします。




拓人に惚れ込むあまり、吉川は自分まで拓人を愛するようになっていくようです。




沢村一樹の息子という話題先行で、これまであまり評価できなかった野村康太ですが、初回を見てこの人のピュアな良さがわかりました。




「あの子の子ども」での桜田ひよりの兄役の時には父親譲りのしなやかな軽やかさを感じましたが、この役ではまっすぐな純朴さを見せています。




野村康太の真価がわかる役になりそうです。

拓人の母親役は山口紗弥加らしいので、松下由樹とのバトルも楽しみです。



1話の評価は…7



冬ドラマ満足度ランキングTOP3を発表します。

残る3本の順位はどうなってるでしょうか?




3位

松坂桃李主演

「御上先生」…7.80

8*8*8*8*8*7*8*7*8*8



冬ドラマアカデミー賞では最優秀主演男優賞、最優秀演出賞、最優秀主題歌賞を受賞しました。





文科省の官僚が教壇に立ち、私立進学校のクレバーな生徒たちに影響を与え、意識や考えを変えさせていく、非熱血系学園ドラマでした。




金八先生のように熱弁をふるうわけではなく、あくまで生徒たちが自主的に考えるように仕向けるのは、令和らしい教師像かもしれません。

再来年は松坂桃李主演の大河ドラマだそうです。楽しみですね。





2位

市川実日子主演

「ホットスポット」…7.90

8*8*8*8*8*8*7*8*8*8




7話だけ7であとはすべて8。

安定した面白さは流石はバカリズムでした。

冬ドラマアカデミー賞では最優秀脚本賞、最優秀助演男優賞を獲得。




角田晃広が宇宙人を演じるというアイデアが絶妙でした。




また、スゴかったのはおそらく脚本が最終回までできてから撮影に入っているので、あとで分かることが画面の隅にちゃんと映っていたり、声がしたりということか可能で録画や配信で見直すという人がかなりいたようです。




それでは…1位

つまり冬ドラマ最優秀作品賞は…




奈緒、松田龍平主演

「東京サラダボウル」…8.11

8*8*8*8*9*8*8*8*8




インバウンドで海外から観光客が大挙押し寄せ、日本で働く外国人もかなり増加した今だからこそ、取り上げるべきタイムリーなテーマで、外国人がからむ犯罪やトラブルから浮かび上がる社会問題をあぶり出しました。




垣根なく人に接する女性刑事と、過去を引きずり人に心を許さない通訳がバディとなりトラブルに対処していく内に同志となるプロセスを奈緒と松田龍平が的確に演じました。




まだまだ外国人がらみの問題はあるでしょうから是非続編をやってほしいです。




しかし、NHK火曜22時枠はスゴいですね。良作を世に送り出し続けています。