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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

薬師丸院長(山崎育三郎)が急に敵役な感じが強めになったり、歩(岡田将生)以外の看護師をみんなクビにしたり、病院がサイバーテロにあったりと、




最終回に向けてやけに盛り上げようとするあまり、何だかガチャガチャした回になりました。




テレビ朝日  木曜21時

「ザ・トラベルナース」第8話


主演…岡田将生、中井貴一

脚本…香坂隆史

演出…山田勇人



すい臓がんに侵された元ナースの八木(若村麻由美)は薬師丸院長に執刀してほしいとリクエストします。




2人には因縁があって、患者が急変し八木が連絡したのに薬師丸は病院にすぐ戻らず死なせてしまい、




薬師丸は自分はこの病院を改革していきたいから罪をかぶってくれと懇願し、八木は辞めていったのです。




そんな厚かましいことを頼む薬師丸も薬師丸だし、八木もよくそれをのんだなとこのへんからしっくり来ませんでしたが、




よくある偽装入院の政治家(大和田伸也)を受け入れ、その横暴さをかばい、




抗う看護師長(寺島しのぶ)や静(中井貴一)たちをクビにしてしまうのも、急に敵役然としてしまい唐突すぎました。




歩だけ薬師丸側についてますが、静と対立したと見せて、裏では通じているのではと思います。




最終回は納得いく終わり方であってほしいです。




第8話の評価は…6



このドラマは最後までボクシングというこのドラマならではのテーマが、ないがしろにされなかったのが良かったです。




プロボクサーらしい身のこなしを体得した奈緒の努力には敬意を表したい最終回でした。




TBS  火曜22時

「あのクズを殴ってやりたいんだ」最終回


主演…奈緒

脚本…泉澤陽子

演出…岡本伸吾




弟分として可愛がっていた悟(倉悠貴)が実は大地(大東駿介) の弟で、兄の命を奪った自分を恨みに思い、さまざまな妨害やほこ美(奈緒)への危害まで加えていたと知り、海里(玉森裕太)はまた失意のどん底に。




カメラマンの仕事もやめ、ほこ美の前からも姿を消し、町工場で働くことになります。




ほこ美はそんな海里を見つけ出し、帰宅を待ち構えては海里がまた元に戻るように熱く語りかけます。




このままでは海里はまたクズになってしまう…絶対そうはさせたくないと、ほこ美は怖くなってしまったボクシングの練習を再開し、羽根木(渡部篤郎)にボクシングの試合を組んでほしいと頼みます。




1か月後に試合ができることになり、ほこ美はその試合で自分の写真を撮ってと海里に頼みに行きます。




ホントしつこいね、と言う海里にほこ美は

「あなたが何度クズになろうと、私はそのたびにこうやって殴りに来ます」

ときっぱりと言い、悟ともちゃんと向き合ったらどうかと背中を押します。




海里はそれで大地の墓参りに来た悟に改めて詫びます。



頑なに許そうとしない悟の心に刺さったのはこの言葉でした。


「俺は今でもお前と一緒にいた時間のすべてがウソだったとは思えない」



大地に海里が可愛がられたように、海里も悟を弟のように可愛がっていたんですよね。



2人が暮らした部屋に行き、悟は海里との日々を思い出し、恨みを解くことにしたようです。



壊れた引き出しの取っ手を直すということでそれを表現しているのが洒落てましたね。




海里はカメラを持ってその足でほこ美の試合会場に向かいます。




ダウンを取られ、負けが決まりそうな時にリングサイドから海里が声をかけ、ほこ美はまた闘志を燃やし、逆転KO勝ちをおさめます。




そうなるよなと思ってはいても、やはりほこ美の頑張りと周りのサポート、海里の再生もあって感動的でしたね。




ほこ美や海里を応援したい気持ちにさせてくれたからこそでした。




ラストに見せた試合の写真はホントいい写真でしたね。




ゆい(岡崎紗絵)と大葉(小関裕太)もボクシングを通じて恋をはぐくんでいきそうでそちらも良かったです。




今年見た恋愛ドラマの中では上位に位置する作品でした。




最終回の評価は…8






先に書いてしまいますが、最終回に出す気満々だった評価の9点は迷いなく出しますし、9.5点にしたいと思ったくらいの最終回でした。




それだけこのドラマが大好きになっていたということに他なりません。




これまで何となく聞き流していた主題歌の歌詞を無性に書き起こしたくなり、最終回の記事を書き始める前に記しておきます。



♪あるがままの姿で歩き出す未来、描くことから始めよう。

選ばなかったすべて捨てた今の僕なら僕を生きていけるから。



いい歌詞ですね~✴️



NHK  火曜22時30分

「宙わたる教室」最終回


主演…窪田正孝

脚本…澤井香織

演出…吉川久岳



最終回は科学部のメンバーのエントリーが決まり、研究発表に向けて最後の努力を重ね、




発表の場では岳人(小林虎之介)と佳純(伊東蒼)が素晴らしい発表をして優秀賞を受賞。




客席からその発表を聞き感銘を受けたJAXAの相澤(中村蒼)に研究成果を活かして、火星探査機の開発に協力してほしいと頼まれます。




いや~~、実話ですからそうなるとわかっていながら、でもそれを見届けるカタルシスをたっぷりと得ることができました。




後述しますが、何度も何度もこのドラマの記事で誉め続けてきた小林虎之介の演技は素晴らしかったんですが、




これまで登場した脇キャラにも目配りがされている細やかな脚本にも感心しました。




あまり活躍の場がなかった英語教師の木内(田中哲司)に弁論部出身なので、いかに発表で聞く人の心をつかむかをレクチャーさせたり、




佳純につらく接していた姉の円佳(伊礼姫奈)に発表の練習のアシストをさせたり、




養護教諭の佐久間(木村文乃)から佳純と決裂した真耶(菊地姫奈)が今は介護の仕事を始めたと報告があったり、




科学部に部屋を貸し、佳純にもデータ解析などで協力した丹羽(南出凌嘉)も発表を聞きに来ていたり、




いろんな人のサポートがあってこの日につながったことをさりげなく積み重ねていました。




発表する岳人と佳純の緊張をやわらげるために、わざととんちんかんな質問をする長嶺(イッセー尾形)のナイスアシストもありました。




そして、発表は教室に火星を作ることに成功したというつかみもOKで、岳人も佳純も堂々としていました。




しかし、発表の途中で岳人はしゃべるのをやめてしまいます。

すると客席にいた石神(高島礼子)がこの実験をしようとしたのはなぜかをたずねます。





その質問に岳人は…


「教室に火星を作ってみたい。そう思ったんです」

「やっぱり俺たちには無理なんじゃねぇかって何度も諦めそうになりました。でもあれこれ手を動かして悩むうちに、俺たちはいつの間にかその気にさせられてました」

「科学の世界とは無縁だった俺を物理準備室の扉の前に連れてきたのは顧問の先生です」

「俺は先生に誘われてそのドアを開けた。それがこんな場所につながってるなんて思ってもみなかった」



ここで私めの涙腺崩壊…



「俺はまだこの実験を終わらせたくない。この重力可変装置を使って他の惑星のいろんな衝突実験をやってみたい」

「だからすごく皆さんと話したいです、、俺たちの実験を見てどう思ったのか、どうやったら上手くいくのか一緒に考えてください、お願いします」




テレビ画面に思わず拍手!

岳人よくやった!

小林虎之介よくやった!




これは素晴らしい教育ドラマですね。

教師と生徒の絆をかくも感動的に描きあげた作品は近年ではそうはなかったように思います。




石神も藤竹(窪田正孝)にあなたのような存在も必要だと認めざるをえませんでした。



私めはラスト近くに交わした藤竹と岳人のセリフが大好きです。




「俺さ、あんたに会う前の世界より、今の世界の方が好きだよ」

「そっくりそのままお返しします」




藤竹らしい返しですね。

生徒たちも成長したし、藤竹も新たな道へ歩みだすことにしたことがさりげなくわかる言葉なんです。





いや~、良かった。

この最終回は保存版です。

評価は…9.5  にさせてください。