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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

お恥ずかしい話、私めは過去4回もドラマ化されている「南くんの恋人」をどれも見ておりません。



1994年に放送された高橋由美子&武田真治バージョンなどは視聴率もよく話題になったのに、なぜかスルーしていました。




そのまま深田恭子、二宮和也バージョンも、山本舞香、中川大志バージョンも見てないんです。なので、まっさらな気持ちで男女逆転バージョンの今作を見ることになりました。

それをまずおことわりしておきます。




テレビ朝日   火曜21時

「南くんが恋人!?」第1話


主演…飯沼愛

脚本…岡田惠和

演出…宝来忠昭



まず、気になったのはなぜテレビ朝日があえてまたドラマ化するという気合いの入ったドラマで、主演が深夜ドラマで1回連ドラ主演しただけの飯沼愛なのか?という点。




過去のこの枠の主演女優が吉高由里子、高畑充希、伊藤沙莉、石原さとみであることを考えたら失礼ながらかなり格落ち感は免れません。




そして、相手役の八木勇征もGP帯でヒロインの相手役はまだ「婚活1000本ノック」くらいです。




正直、この2人ならまだ23時以降のドラマでいいかなくらいのペアでもあります。




ま~何かそこには大人の事情もからんでいるかもしれないので、これ以上は触れませんが、




メインの2人がそうであるために周りの脇キャラがやけに豪華なんです。




ヒロインちよみ(飯沼愛)の父親は武田真治、母親は木村佳乃、祖母は加賀まりこ。南くん(八木勇征)の父親は沢村一樹、ちよみのバスケ部の監督は光石研、南くんのバスケ部のコーチは武田玲奈です。




随分がっちり固めたな~という印象ですね。皆2人を盛り立てるように手堅く助演してくれています。




南くんが小さくなってからのCGがやけにショボかったのはこちらのギャラにお金をかけすぎたから?と心配にはなりました(笑)





内容以外のことを長々と書いてしまいました。

脚本は高橋由美子、武田真治バージョンを書いた岡田惠和です。




変にごちゃごちゃ盛り込もうとせず、シンプルに2人とその家族の関係性を描き、題材をストレートに見せようという姿勢はいいなと思いました。





ちよみの両親が再婚同士というのは「海のはじまり」の夏の家とかぶってますが、こちらはもうひとひねりあって、祖母(加賀まりこ)はダメな息子(富澤たけし)と縁をきり嫁(木村佳乃)を養女にしているところ。




仲良さそうですが、なかなか複雑な家族関係ですよね。




今回は南くんが小さくなるまででしたから、面白くなるのは次回からですね。




飯沼愛も八木勇征も小細工せずにのびのびと演じているので夏らしいラブコメになりそうです。




第1話の評価は…7








今回は大動脈解離の後遺症で下半身不随になってしまった母親のひとみ(坂井真紀)と、その母親を絶望から救いだそうとする娘、七実(河合優実) とのエピソードが丁寧に描かれました。





お互いを思い合う気持ちが痛切に伝わり実に感動的な回でした。




NHK   火曜22時

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」第2話


主演…河合優実

脚本…市之瀬浩子

演出…大九明子




大学進学はどうするかをそろそろ考え始めなければならない時期に来ていましたが、



七実はひとみのことなどあり、とてもそれどころではなく考えられずにいました。




担任にも泣いてるふりをして、いろいろ免除してもらおうとする七実のちゃっかりぶりが、このドラマならではです。




そんな七実の前では、大学進学のことを気遣うひとみですが、七実のいない時に看護師に対しては、子どもたちを幸せにするために頑張ってきたのに、このままでは子どもたちのお荷物になるだけと嘆き、死にたいと涙ながらに訴えるのでした。




ここの坂井真紀の長ゼリフがグッと来ました。頭も心もしっかりしているからこそ余計に苦しみ悩む残酷さ。



それを七実は立ち聞きしてしまいます。

演出の大九明子はここで聞いた七実の顔を映さず、その場をそっと立ち去る下半身だけを映しました。




顔を映すより七実のショックを強く印象づける絶妙な演出でした。




何とかひとみを元気づけたくて、七実はひとみを病院から連れ出し、車イスを押しておしゃれなカフェに行こうとします。



しかし、繁華街は人通りが多くて、「すみません、すみません」と謝りながら通り抜けねばならず、




せっかく七実が買ってあげた耳飾りも片方を落としてしまっても、ひとみはそれを言い出せませんでした。




お目当てのカフェは段差があって入れず、別の店でランチをします。

ひとみはイヤな思いをさせたと、しきりに七実に謝ります。




そんなひとみに七実は自分が手術の同意書にサインしたから、ひとみをこんな苦しいめにあわせたと後悔の念を明かします。



「もう。悔しい。今日1日ホンマに腹立った」

「死にたいなら死んでもええ。私も一緒に死ぬ、、でももうちょっと時間ちょうだい。ママが生きたいって思えるようにしたいねん!」



このセリフに私め、涙がどっと溢れました。



七実は、そこから猛然と大学入試の勉強をしたようです。

父親の耕助(錦戸亮)も行きたかった名門大学に合格したんです。




このバイタリティーがこのドラマの素晴らしいところです。

七実の頑張りがひとみに生きる気力を取り戻させたのです。




死んだ耕助はダウン症の弟にだけは見えているようで、それは弟には耕助は東京に出張に行ってるとウソをつき続けているからかもしれません。




七実にも見えるようになったりするんでしょうか?




悲しいばかりでなく、それにへこたれない元気を与えてくれる素晴らしいドラマです。

第2話の評価は…まだ気が早いかもですが…9




今回の場合、私めの兄も下半身不随の障害を負うことになったという個人的な感情も正直なところ加味されています。














「海のはじまり」は重くつらすぎるという方には、こちらのドラマの方がおすすめです。




適度な明るさ、軽さがあって、かつリアリティーもきちんと描かれているので…




TBS   火曜22時

「西園寺さんは家事をしない」 第2話


主演…松本若菜

脚本…宮本武史

演出…竹村謙太郎




隣の賃貸スペースは独身女性に貸すくらいのつもりでしたが、幼い娘を抱え家が火事になり焼け出された楠見(松村北斗)に貸してあげることにした西園寺(松本若菜)




楠見は家族でもない人にここまで甘えるのは変だ、異常だと、過敏なまでに西園寺に迷惑をかけないようにしようと必死です。




西園寺さんは家事をしない人だから…というのをやけに気にするんです。




今回見て思ったのは家事をしない生活に徹しようとする西園寺さんは、秘密のお人形の部屋があることを含めて変人ですが、




楠見もかなりの変人なのでは?と思えてきました。そのあたりの微妙な感じを松村北斗はうまく演じてますね。




特にそれを強く感じたのは、西園寺さんが人と暮らすのもいいと思えるようになったと涙を流しているのに、




なんでこの人泣いてんの?って顔でポカンとしている時でした。




他人に心を動かされるってことが無い人なのか?と楠見という男が更にナゾになりました。




このドラマが良いな~と思うのは、家を焼け出されたシングルファーザーは夜遅めに寝ている娘を抱えてコインランドリーで洗濯しなければいけない…とか、




倒れたおじさん社員の穴埋めをしなければならなくなった楠見の代わりに、西園寺さんがお迎えに行かなければならなくなったのに、他人では事前申請をしてないと渡してもらえないとか…




そういう不都合なディテールがきちんと描かれているところです。

おそらく原作がそのへんをしっかりと描いているんでしょうが…。




そういった積み重ねから、だったらニセ家族になっちゃえばいいじゃん!という西園寺さんの大胆な思考転換に至りました。




ニセ家族とまでいかなくても家事を楠見にやってもらうくらいで良くないか?と私めは思ったんですが、それでは話が面白くなりませんからね。




今回、西園寺さんの父親(浅野和之)が登場しましたが、そりゃ叩き出されるし、妻にも出て行かれるわと納得のモラハラ父親でした。




しかし、すっぴんを見られないようにグラサンにマスクで楠見に応対していた西園寺さんが、ニセ家族になるなんてできるんですかね?




第2話の感想は…8