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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

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これまでの3話も良かったですが、感動の深さは今回がこれまでで最高でした。



今回フィーチャーされ4人目の科学部員になったのは高齢ながら定時制に通っている長嶺(イッセー尾形)でした。




NHK  火曜22時

「宙わたる教室」第4話


主演…窪田正孝

脚本…澤井香織

演出…吉川久岳




教室で前の列に座り、熱心に授業を受け、わからないことはしつこいくらいに質問を繰り返す長嶺は、柳田(小林虎之介)はじめ若い生徒たちにはウザがられています。




ある時、ついに授業中に柳田が長嶺の質問をとがめたことから口論になり、長嶺の怒りが爆発します。




せっかくこんな学べる場を与えられながら、お前ら若いヤツらは何だ!とひとくくりに否定し、出て行け!とまで言ってしまいます。




アンジェラ(ガウ)以外はみんな出て行ってしまうのでした。




いろんな世代や出自の生徒が一緒に学ぶ定時制では、こういう衝突は起きやすいようです。




当初、長嶺は余命宣告か何かされていて、若い頃に学べなかった心残りを必死に果たそうとしているのかと想像しましたが、そうではありませんでした。




藤竹はお互いのことを知ることが和解につながると考え、長嶺が高校に行けずに集団就職で上京した話を若者たちにしてほしいと頼みます。




長嶺は断りましたが、入院している妻の江美子(朝加真由美)に親ガチャの話をされ、今の若者が置かれた事情は昔と違うから的外れな怒りだったと諭されたり、





たまたま柳田がビルに入って行くのを見て、ついて行き柳田が学習障害の支援講習を受けているのを知ったりして考えが変わっていきます。




とどめとなったのはアンジェラから言われた「苦しみは比べられるものじゃないから」という言葉で、




教室にいる若者たちはそれぞれ苦しみを抱えて、ここに来ざるをえなくなっていることを知るのです。




長嶺は藤竹の依頼を受け、その代わり話すことは任せてほしいと言います。




長嶺は教室に戻ってくれた若者たちを前に話をします。





ここのイッセー尾形の演技が素晴らしかったですね。

長嶺は自分のことはかいつまんで話し、それより妻の江美子がいかに高校で学びたかったけどそれがかなわなかったかを話しました。




ようやく学べる時間的な余裕ができたのに、若い時の劣悪な労働環境のせいで病気になってしまい通学がかなわなくなったことも。




江美子の代わりに長嶺は定時制に通い、教わったことを病院の江美子に伝えているのでした。

分かるまでしつこく質問するのもそのためだったのです。




生徒たちから思わず拍手が起きました。

学びたくても学べないツラさ悔しさは、皆に共通することで、理解できたし、妻のために頑張る長嶺を応援したくなったんでしょうね。




策士の藤竹は病院に江美子を訪ね、今実験中のクレーターを作るための機械の設計図を長嶺が描いていたのを預かってきます。




江美子も長嶺が科学部に入ってくれるのを後押ししたかったんでしょうね。




長嶺が描いた図と知らずに柳田はその機械を作っていました。




長嶺は「あんた食えん、妻より食えん」と感心します。

藤竹の思惑通りに長嶺も科学部に入ることになりました。




藤竹と科学部員たちがどんな研究をして、学会に発表するのか楽しみになりました。



4話の評価は…これまで3話をしのいだので9とします。





















NHKの「燕は戻ってこない」は子どものできない夫婦が他人の子宮を借りる話でしたが、今回のエピソードは逆に夫が無精子症の夫婦が精子を提供してもらうことで起きたトラブルをめぐる話でした。




フジテレビ  月曜21時

「モンスター」第3話


主演…趣里

脚本…橋部敦子

演出…樹下直美




大企業五条グループの跡取りである和彦(渋谷謙人)は無精子症で後継者を作るため東大卒の健太(佐藤寛太)という男に精子提供してもらい、妻の亜佐美(佐津川愛美)は妊娠するんですが、




その健太は東大卒ではなく、他でも精子提供していてその相手の茉由(吉本実憂)から訴えられてしまいます。




自分が無精子症なのを世間に知られたくない和彦は、その健太の訴訟を示談ですませて自分のところまで飛び火しないように頼みます。




神波は簡単な案件だからと杉亜沙美浦(ジェシー)に譲りますが、示談どころか健太実は斉藤は茉由は自分が東大卒じゃないと知ってたはずだとゴネて示談に応じません。




たださえややこしいんですが、茉由や亜佐美が何か隠していると怪しんだ神波はいろいろ探りを入れ、




茉由は斉藤を好きになり何度も性交渉を重ねられるようピルを飲んで妊娠できないようにしていたら、不倫が夫にバレて斉藤を悪者にし訴えたこと、





亜佐美は実は亡くなった元彼が冷凍保存した精子で妊娠した子どもであることがそれぞれ明らかになります。





今回も法廷シーンはさながら趣里の演技を楽しむワンマンショーに近く、自分が守るべき斉藤が口出しするのを大声で叱るくだりの迫力とか凄かったです。




佐津川愛美はこういう役が悲しいかなお似合いで、泣き寝入りせずラストは5億もらって離婚するというオチはしたたかさをのぞかせ、含みのある演技で良かったですね。




神波が私だったらもらう金が1ケタ違ったと言うのがいかにも神波らしいはなむけの言葉でした。




夫の言いなりになろうとしていた亜佐美に言った皮肉を込めての「お幸せに」とは明らかに違う「お幸せに」でした。




3話の評価は…8




今回は横溝正史っぽいおどろおどろしい事件に左右馬(鈴鹿央士)と鹿乃子(松本穂香)が巻き込まれるって感じの予告だったので期待したんですが、ちょっと期待しすぎました。




フジテレビ   月曜21時

「嘘解きレトリック」第4話


主演…鈴鹿央士、松本穂香

脚本…大口幸子

演出…鈴木雅之




2話連続の話で今回はその前ふりにすぎないので評価は次回まとめてしようと思います。




今回の記事では簡単にざっくりした印象だけ書いておきます。




まず、2話に分けている分、テンポが悪く感じました。



演出がクセの強いカメラワークや構図が多い鈴木雅之になり、題材的にはそれが可能でノリノリで演出している感じは凍ましたが、




その分、演出が立って、主演2人の存在感は薄れたように思えました。




これまで3話は2人のキャラや特殊能力、特技をたっぷり活かしていたので、なおさらそう感じたのでしょう。




次回の謎解きではまたちゃんと活かされるのかもしれませんが…。




しかし、古い屋敷にある日本人形って怖いですよね。