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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

毎クール終了後に最終回まで見続けた作品を対象に私ドラマミタローが勝手に選んでおりますドラマアカデミー賞。



冬ドラマで最終回まで見続けたのは、以下の作品です。



「119 エマージェンシーコール」

「東京サラダボウル」

「まどか26歳、研修医やってます!」

「プライベートバンカー」

「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」

「法廷のドラゴン」

「クジャクのダンス、誰が見た?」

「相続探偵」

「御上先生」

「ホットスポット」




最終的には10本にしぼられました。

以上を対象に選ぶ各賞は…




最優秀新人賞

最優秀主題歌賞

最優秀脚本賞

最優秀演出賞

最優秀助演女優賞

最優秀助演男優賞

最優秀主演女優賞

最優秀主演男優賞

最優秀作品賞



余談ですが、近頃性差の表現にとかく厳しくなり、女優さんも俳優と呼ぶようになってきていますが、こちらでは日米共に本家のアカデミー賞がまだ男女分けていますので、それにならっております。

あしからず。




それではまず最優秀新人賞です。



絃瀬聡一

「東京サラダボウル」

「クジャクのダンス、誰が見た?」




読者の方からコメントにもお寄せいただきましたが、2つのドラマで対照的な役を演じ印象を残しました。




特に「東京サラダボウル」のボランティア役はセクシャリティも国籍も曖昧で、かつ冷血な感じが、目をひきつけましたね。




ホリプロ所属ですから、今後いろんな連ドラで見かけていくと思います。「下剋上球児」にも出ていたようで、「下剋上球児」は逸材の宝庫だったんですね。





最優秀主題歌賞



「御上先生」主題歌

「Puppets Can’t Control You」by ONE OK ROCK



エンドにこの曲が流れ出すと「かっけぇ~~!」って感じでシビレましたね。

Takaのピーンと張り詰めたような高音の歌声が、このドラマの世界観にピッタリでした。




間違っても自分で歌おうとは思いませんけどね(笑)





最優秀脚本賞




バカリズム

「ホットスポット」




「ブラッシュアップライフ」に続いてバカリズム脚本を今回もたっぷり堪能しました。




宇宙人と未来人と超能力者が混在していながらこのほのぼのした感じって、バカリズムの鬼才ぶりに敬服しました。




3年先まで仕事が決まってるそうですが、次はどんな作品を書いてくれるのか今から楽しみです。




今クールはハイレベルで「御上先生」の詩森ろば、「東京サラダボウル」の金沢知樹、「日本一の最低男」の蛭田直美、「119エマージェンシーコール」の小柳啓伍も良かったことを記しておきます。





最優秀演出賞



宮崎陽平、嶋田広野、小牧桜

「御上先生」




これまで無かったタイプの学園ドラマを作り上げようという意欲に満ちた演出でしたね。




若いキャストの演技を最大限に引き出した感じで毎回見ごたえがありました。








NHKの火曜22時枠はずっと良作が続いているんですが、春クールのこの作品も期待通り良作になることが初回から早くもわかりました。




NHK  火曜22時

「しあわせは食べて寝て待て」第1話


主演…桜井ユキ

脚本…桑原亮子

演出…中野亮平




建設会社に勤めていたさとこ(桜井ユキ)は発症したら一生付き合っていかなくてはならない膠原病になったことで生活が一変してしまいます。




同僚女性の嫌がらせもあり会社は退職に追い込まれ、週4日のパート勤務で質素に暮らすように。

マンションを更新できず、新たな住みかを探し始めます。





築45年、家賃5万の団地を見つけて内見に行くと、隣りに住む大家の鈴(加賀まりこ)に出会う。




頭痛がつらそうなさとこを見て鈴は大根の輪切りを渡し、かじってスーハースーハーして辛みを鼻に通したら頭痛がやわらぐとアドバイスしてくれます。




後日、さとこは鈴に招かれ、鈴の部屋で息子と紹介される司(宮沢氷魚)が作った鶏団子のスープを渡されます。




自分のマンションに帰り、食べるさとこ。「深夜食堂」や映画「かもめ食堂」で有名なフードスタイリストの飯島奈美が手がけているので、このスープ実に美味しそうでした。




いわゆる「薬膳」によって鈴はより健康になり、もう90歳なのにとても元気と聞かされます。




鈴や司から食のアドバイスをもらうためにさとこは鈴の隣りに引っ越すことにします。




早速、司に指南を頼みますが、病人には責任が持てないと断られてしまいます。

宮沢氷魚の司は宮沢独特の透明感が不思議な魅力を醸し出していてハマり役です。



加賀まりこは無論悪かろうはずもなく、懐の深さを感じさせます。




食べ物次第で、人間の心身はこんなにも変わるのかというアプローチがユニークです。




原作者の水凪トリ自身が膠原病になり、薬膳と出会い改善された経験から書いた漫画なんだそうで、道理でリアリティがあるのだと感心しました。




1話の感想は…8






連ドラは世相を映す鏡とも言えますが、専業主婦が絶滅危惧種とまで言われてしまう時代になってきたのかと、昭和生まれのおじさんは初回から衝撃を受けてしまいました。



TBS  火曜22時

「対岸の家事~これが、私の生きる道」第1話


主演…多部未華子

脚本…青塚美穂

演出…竹村謙太郎




原作の小説は7年前に刊行された小説ですから、専業主婦がワーママたちから攻撃され始めた頃だったのかもしれません。

ワーママが当たり前のようになってきた今、ドラマで取り上げるにふさわしい題材と言えますね。




ヒロインの詩穂(多部未華子)は夫の虎朗(一ノ瀬ワタル)が居酒屋の店長で、苺という娘ができ、2つのことを同時にできないので仕事を辞めて専業主婦になりました。




しかし、育児と家事に専念していると独り言が増え、誰とも話さない日もありました。

同じ専業主婦のママ友もできず、寂しさのあまり、子育て支援センターに行ってみますが、



話しかけてきた礼子(江口のりこ)は働くママさんで、詩穂が専業主婦と知るとたちまち距離を置かれてしまいます。




他のワーママたちに詩穂のことを「この街では絶滅危惧種」と陰口を叩いているのを詩穂は聞いてしまい気まずくなります。




そんな礼子がよりによって詩穂のマンションの隣室に引っ越してきます。

隣りとはいえ交流が無いまま2年が過ぎます。




2児を抱えて仕事も家事・育児もちゃんとやろうと頑張ってきた礼子も、いっぱいいっぱいになってしまうこともありました。




礼子の息子が鍵を持ったまま先に家に入り、オートロックで礼子は締め出され、ベランダで息子が乗り出して危ないのを、詩穂がベランダ越しに入って助けます。



礼子は熱を出した下の子を小児科に連れて行かねばならず、だったら上の子を預かりますと詩穂は申し出ます。




以前あんな酷いことを言われながら、子どもを預かったり、帰ってきた礼子に作ったカレーをおすそ分けしたり、多部未華子が演じると自然と人の良さが出て、ギスギスした江口のりこと対照的に笑顔にこちらまで癒されます。




しかし、容赦なく明日までにチェックしなければならないメールは入るわ、わがままを言う息子にキレたら泣き叫ばれるわ、詩穂にもらったカレーを床に落としてしまうわ、




礼子はプツンと心が挫けてしまい、マンションの屋上に向かいます。

異変に気づいた詩穂が後を追い、飛び降りかけた礼子を救います。



詩穂はホントは上がってはいけない所に礼子を誘い、一緒に夜景を見ます。




家事は片手間にできると思っていたがそうはいかなかったと悔いる礼子に、詩穂は家事は手を抜いてもよい、あなたが元気でいることが一番と慰めます。



これまで誰にも弱音を吐かなかった礼子は、「誰か助けて…」と泣き崩れます。

そんな礼子に詩穂は「私がいます」と言うのです。




これをきっかけに礼子をいかに詩穂はサポートするのか楽しみです。




多部未華子の陽と江口のりこの陰で対照的な2人が歩み寄るさまが見ごたえがありました。




多部未華子の菩薩顔が何とも言えずいいんですよね。





1話の評価は…8