「ごはん大好き!」 ~ NEO ~





                パピーのころから 

            おなかを こわしやすい仔 だった



            いまでは だいぶ おなかも 丈夫になったけれど


            音のないオナラは 忘れたころに ときどき  する



            この匂い うたた寝くらいじゃ 起こされてしまう勢い


            とんでもない 匂いを放つ


                  

            自然現象だから しかたないけどね

            健康に問題はないですって いわれてるけどね


            エレベーターの中で するのは


            ちょっと えんりょして いただけませんか NEOくん



            だれかが 途中から エレベーターに乗って来たとき


            すました顔で ピシっとおすわりして いるのって 



            ルール違反というものです


            てへへ ボクがしちゃいましたって顔 しよーよ  ねっ!







                    
      
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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~



       
       真夜中に 深呼吸しても 生暖かいミルクを飲んでも 眠れないとき

       よしっ 起きちゃおう! 思った瞬間 もう起きてたりする



       ぐちゃぐちゃ 考えてもこたえを出せない時間は 何も生まない


       好きなことに 夢中になろう


       

       こっそり 誰かにのぞかれたら 

       ばかばかしいって 笑われそうな ことかもしれない 




       起きて 器を取りだして おもてなしのテーブルの練習をはじめる


       しばらく会っていない たいせつな人と おしゃべりする空間



       ほんとうは マグカップ ふたつ あって


       温かい飲み物があれば 何時間でも 楽しく話していられるって 知ってるけど



       ときには こういうのも いいよねって


       ちょっと気取った テーブルで たわいない おしゃべりもわるくなさそう




       ティーカップに コーヒーポットは ミスマッチ


       それでも コーヒーポットの雰囲気の方が好きだから 並べてみる



       ナプキンリングにスプーン 青っばかりじゃ つまらないから どれにしよう


       テーブルの真ん中には どんな花を飾ろう


       穏やかだけれど 幸福な空気が漂う そういうのがいい 




       あれこれ 試して  


       他のことは すっかり忘れて 夢中になって 


       ひと息つこうと 窓をあけたら 朝がそこまで 来ているって気づいたりする








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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~

 

 

 


         風の強い日

         風にむかって

         きみは 耳をゆらして 軽やかに歩く


         ときどき 小さくジャンプして マンホールをよけながら


         その耳には

         どんな うたが 聴こえているのだろう


         きみの まいにちには

         腹がたって かなしくて しかたない だとか

         やっぱり カルティエの うで時計が ほしい だとか

         あのとき 「 ごめんね ありがと 」 をつたえていたなら だとか


         そういう めそめそや  物への欲望がない

         
         そして きみの仲間たちや きみは

         曇りのない目で すべてのものを 見る


         どんなときでも

               
           
         あんまり きみが 愉しそうだから

         一度 きみになって  きみを 生きてみたくなる



  


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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~



    夏は 小さくカットしたスイカを もらえた

   甘くて つめたくて みずみずしくて 暑いけど夏もいいなとおもった 
 

   ほんとは まあるくて 大きいの いっこ ボクだけで 食べてみたかったけど・・・


   ボクのお医者さんは ちょっぴりでも「イケナイ!」っていうから ナイショにしよう



   こんどは しんせきから 梨が送られてきた


   夏のおわりころ


   秋がはじまるころ


   まいとし 送ってきて くれる



   しゃきしゃきしていて 甘くて うっますぎる ナシ


   ボクの だいすきな くだもの


   みてるだけで あたまの中が ばくはつ しそう

 
   はやく はやく ちょーだい


   あたらしい きせつが やってくると


   あたらしい くだものを たべられる シアワセ  ひゃっほー!!


   

   あたらしい おもちゃは ボロボロのままで かまわないよ ボク

   まだまだ まだまだ いっしょに あそべるから


   そのかわり ナシ おかわり していい?




      





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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~




           出会ったのは  奇跡

        みたいなもの  かもしれない


        もしかしたら

        偶然が いくつか 重なった だけ


         
        だとしても



        いっしょに 暮して いるうちに いつしか

        「 最高に 運のいい日だった 」 って


        おたがいに

        心の底から 思えたら いいね







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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~




     駐車場に 着いたら

    すぐにでも 車に 飛び乗りたい ボク


    だけど いつだって 少し離れた場所で

    「 ここで待っててね 」 と 強く 言われてしまう


    もっともっともっと 車の近くに 行きたい

    
    だから ボクは スキをぬって 見つからないように

    さささーっと 近づく ワザを 身につけたんだ


    ママくんが ご近所さんに にっこり あいさつ している間に

    さささーっ


    雨 降らないよねー と 空を見上げているスキに

    ささーっ


    バッグの中を ガサゴソ さがしもの している間に

    さささーっ


    へんだねー ポストに入れようと思って 持ってきた手紙がない

    しつこく バッグの中を かき分けている間に


    さささーっ  さささーっ


    あー もう こんなに近づいちゃった

    大好きな車は 目の前


    
    「 あれ? もう少し うしろで待っていてって 言わなかった? 」

    ちょっと不思議そうな目で ボクにきいてくる ママくん


    「え? はじめから ここだったよ」

    自信ありそうに すまし顔で こたえるボク


    天然ボケに ふつうっぽいボケが 降り積もってきた 近ごろのママくん

    「 あら そうだった? 」 と すぐ 納得しちゃう


    やれやれ・・  だけど そういう性格 ボクはきらいじゃないんだ


    のみこめない おクスリのような ママくんのガミガミ

    たとえば 「あぶないから もっと はなれてって いったでしょ!」 とか

    「聞きわけのワルイ仔は ウチで お留守番ね」 とかが

    こうして どんどん へっていくのは とっても ありがたいからね






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    「 高そうな ワンちゃんですね 」

    散歩してるとき ほんの ときどきだけど

    そんなふうに 声をかけられることが ある


    ママくんは あいまいな ニッコリ顔で

    あいまいな へんじを する

    困ったとき ママくんは いつも あいまいになる

    
    ボクのねだんを きいたひとが

    通りすぎて行った あとで

    ボクに ぽつりぽつり ママくんは 話しかけてきた


    あの遠くにある空や ぽっかり浮かんだ雲や この風に

    ねだんがないのと 同じように 

    きみにも ねだんは ないんだよ


    きみを うちにつれて来る日に お金を渡したのはね

    きみが生まれてから 今日まで

    毎日 いろんなお世話をしてもらった お礼なの 


    ボクは ねだんのことなんか

    これっぽっちも 気にしていないのに

    ママくんは かんちがいしている みたいだ


    だって ボクたちは まったく お金のことを考えたことがない

    ねだんとか お金とか 関係ない世界で 生きているからね


   
    そんなことよりもね

    ボクのねだん のことで

    ママくんの こころが ざらざらしたり くもったり

    さっきのひとのこと ちょっと にがてだなーって 思うことのほうが 

    ボクは ずっとずっと いやなんだ


    それにね

    「 安そうな ワンちゃんですね 」 って

    いわれるほうが もっと どんよりした気分に なったかもしれないよ

    まあ わざわざ そんなふうにいうひとは いないと思うけどね



    「 何はともあれ ものごとは 単純に  

      そして 自分が 心地よくなるように 受け止めるほうがいいのよ 」

    いつも ボクや自分自身に ママくん いってるじゃない

    こんなときに はっきしなきゃね


    
    



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        「 うっひょーーい!」

        「 いっしょに ブーブーで 行くよ!」 と いわれた

  
        
うしろの窓から見る 景色がすき

        うしろの車の中のひとと にらめっこするのがすき

        いろんなひとがすき


        今日は 信号待ちで おじいさんと おばあさんに 会った

        おじいさんは ちょっぴりこわそうな顔で 少しだけ ボクを見て

        そのあとは 信号と にらめっこしてたけど

        ボクが ずーっと おじいさんのこと 見ていたら

        ときどき ボクの方を見て 笑いながら おばあさんに話しかけている


        おばあさんは ボクに なにか はなしかけてくれた

        声はきこえないけど 

        ともだちになれそうな やさしい空気が つたわってきた



        ボクは 自分のおじいさんやおばあさんを 知らない

        ナデナデしてもらったことないし おやつも もらったことがない


        だけど

        こうして おじいさんとおばあさんに 会えたから


        そして

        ハナたらしの クマのようなボクに

        いつまでも   


        にこにこ  にこにこ  にこにこ しながら

        しわしわの手を ふってくれる から


        ボクは 自分のおじいさんとおばあさんに 会ったみたいな

        とんでもなく うれしい気分になれたんだ





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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~



   薔薇ノ木ニ
   薔薇ノ花咲ク。
 

 

   ナニゴトノ不思議 ナケレド。   

                北原白秋「白金ノ独楽」






   真夏の午後 きみと背中合わせに


   床に寝ころんでいたら


   ふと 白秋の詩が 浮かんだ 



   北原白秋の詩から こぼれてくる


   さらりとした空気感 この幸福感の温度と質感が 好きだなと


   こころが 勝手に 静かに 自由に  にこにこする




   薔薇の木の 濃い緑の さわさわした葉っぱ


   薔薇のつぼみの 気品にあふれた美しさ


   つつみこむような やわらかで不思議な匂い


 


   ごろごろした きみとの 背中あわせの昼寝時間に


   似たような幸福感を ほんの少しだけ おぼえた気がした


   きっと それぞれの庭で それぞれのシアワセが 深まっていく 

 


        「 今日に ア・リ・ガ・ト・ウ ・・・ 」


   

   背中越しに 「アリガトウ」 を聞いた きみは

 

   自分が なにか かんしゃされたと かんちがいして


   ムクリと起きて ごはん ちょーだい! の場所に 向かう




 



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「ごはん大好き!」 ~ NEO ~


 
  たいへん ご無沙汰 しておりました。

  また 前のように

  ボクのまいにちの あれや これやをかこうと思います。

  あいかわらず まったりで

  あいかわらず とぼけたヤツです。

  そして もちろん そうです!

  食いしん坊は なおりません。

  
  よかったら また どうぞ おつきあいください。


  読者登録していただいていた皆さまに、

  あらためてお願いに お伺いします。

  お手数をおかけして すみません。

  よろしくお願いいたします。




       やっぱり ごはん大好きなNEOより




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