「ごはん大好き!」 ~ NEO ~-・・・ご・・・は・・・んは?

 
 

 


 

 

     ボクが 家族と暮らしはじめて 半年が過ぎたころ

 

     ボクのこと ベランダ好きなんだと 思ったボクの家族は 

 

     おうちを買って来て ボクの名前を書いて ベランダに置いた

 

 

     木で出来た 三角屋根の りっぱなおうち

 

     これからは ボクだけ このおうちで

 

     眠ることに なるんだろうか ・・・ ?

 

     そんなの いやだ! ぜったい ぜったい いやだ!

 

 

     不安になった・・・

 

     ベランダに ボクのおうちが 届いた日から

 

     ボクは ガジガジ ガジガジ ガジガジ

 

     おうちを こわしはじめた

 

 

     ボクの家族は くびをひねって

 

     おもちゃと 勘違いしているのかな と

 

     のんきに 笑って見ていたけれど

 

 

     ボクは本気だった ものすごく本気だった

 

     ひとりぼっちは いちばん にがてなんだ

 

     ベランダのおうちを こっぱみじんに こわしたなら

 

     そのことが 伝わるかも しれない

 

 

     だから ボクは 次の日も その次の日も

 

     根気よく すこしづつ おうちをこわしつづけた

 

     とがった屋根が丸くなって おうちのあちこちがボロボロになった

 

     ある日のこと

 

 

     このおうちに入るの いやなんだね と

 

     ボクの気持ちに 気づいてくれた

 

     そして おもちゃにしても いいよ と いってくれた

 

 

     ボクは おうちをガジガジ ガジガジ するのを やめた

 

 

     ベランダは 好きだけど 

 

     ひとりで ボクだけのおうちに 入るのは 好きじゃない

 

     みんなと いっしょに いたいんだ

 

 

     いまでは いわなくても

 

     甘ったれのボクのこと わかってくれている

 

 

     5年前の ちょうど いまごろ

 

     秋の風が みずみずしくて 空が美しく青く澄んでいたころ

 

 

     あんなにも不安で ボクの頭の中は どんより曇ってたけど

 

     ベランダのおうちは ボクをひとりぼっちにするためじゃなかった

 

     暑い日や寒い日  ちょっと入るだけの おうちだった

 

 

     必死で ガジガジしたことも 

 

     いまなら 笑って おもいだせる 

 

      

 

 

 

 

    ネオに応援のポチ、ひと粒を。

 

にほんブログ村 イラストブログ イラストエッセイへ
にほんブログ村 本ブログ 絵本・児童書へ
NEO

 

 

 風邪気味で微熱があって リビングでうたたねしていたら


 夕方の散歩の時間になって ネオに起こされた


 「早くしないと 暗くなっちゃうよー」 とネオ


 せかされながら 外気にあたった ひんやりしていて 心地いい



 ネオの首輪につけてあるリードは 2メートルくらいの長さ


 その2メートルを じょうずに使って 走ってみたり クンクンしたり


 ノーリードなら もっともっと のびのびできて 愉しいだろうに


 きめられた中で 文句もいわず・・・ときどき 勝手なダッシュはするけれど・・・ 


 きみは えらいねー と 微熱のある ぼんやりした頭で ふと思った





 朝 目覚めて 窓を開けたら 雨の音

 

 ざーざー 本格的に 降りつづいている

 

 

 雨だけど いつも通り 散歩行くよねー?

 

 雨の日の散歩も 大好きなネオ

 

 短いしっぽ ぷりぷりぷり~ 行く行く! 早く早く! と お座り

 

 

 洋服は にがてだから レインコートも着ないネオ

 

 びしょぬれでも おかまいなし

 

 海も 川も プールも そして雨も ネオの頭の中では 同じかも

 

 

 お気に入りの場所で ネオのうんPが おわったら さっさと 帰りたい私

 

 どっぷり濡れて 雨の中 いつまでも はしゃいでいたいネオ

 

 

 ま 今日はもう こんだけ雨まみれだし しょうがないっか

 

 家に帰ったら 濡れた毛を ちゃんと ふきふき して

 

 「チャーリーとチョレート工場」 観ようね  

 

 眠ってもいいから 寝ごとは ひかえめに お願いしますねー

 

 

 



「ごはん大好き!」 ~ NEO ~


      

       ボクが いまのことを 考えているとき


       ボクの家族は 未来のことを 考えていたりする



       ボクが ピアノの上のメトロノームを 見ているとき


       ボクの家族は ボクのしっぽを 見ていたりする



       同じことを 考えて 同じものを見て


       いっしょに 笑いあう


       そのてのことが そう しょっちゅう あるわけじゃない



       それでも


       ボクは この家族の ひとりなんだと


       あらためて 考えることもなく


       なじんで いる



       役所に届けてある 用紙には


       ボクの名前は ない


       ポストや 表札や 年賀ハガキには


       ボクの 名前がある


 

       生まれてきてくれて ありがとう 


       って いつになく まじめに いってくれる ボクの家族 


       こっちが てれちゃって はずかしくなりそなコトバだけど 



       名前が あったり なかったりなんて


       どうでもいいことに 思えてくる



       いま いっしょに 日々を過ごしていることが だいじ


       すっかり なじんだ この家族と この家で



  

    

 

夕方の散歩のとき 近くの公園で


双子の男の子に 会った


もうすぐ2歳の おそろいの黄色の洋服を着た 男の子


「わんわん ナデナデ したーい」 と近づいてきた


ネオは ごろ~んと お腹だして 寝転がり あし


男の子たちは お母さんの右側と左側に しゃがんで 


ナデナデ ナデナデ してくれた


あー、 いい気分~なネオ 


しかし ときおり 顔だけ 起き上がり


ふたりの男の子を あれ? あれ?って顔でみてた 


それから


双子を理解できてないみたいだけど 二倍 いい気もちだから OK!さー


という顔で また ナデナデ お願いしますって ごろ~ん あし



ネオくん きみは なんていうか 平和な日々に どっぷりだね 


     


ねえ ねえ ネオくん


食欲旺盛なのは わるいことじゃないけど


涼しくなり始めてからの その食いしん坊ぶり


すごすぎるよ!



わんこだから しかもコッカーだから 


しかたないと 思うけれど ・・・ 


「ボクにも ちょーだい!」って おすわりしたら

 

何かもらうまで 動く気 1ミリもないよね 



だ、だけど・・・


負けちゃ いけない!


あしたから がまん大会。。。






今月で、5才7ヶ月のネオくん


この夏は、遊んで、遊んでーー!


が、めっきり少なくなったから


オジサンわんこになって やっと 落ち着いたのかな~と


思っていたら ただ 暑くて省エネモードだったみたい


涼しくなったとたん


タオルをくわえて 追いかけて来るー!!!


「ぴっぱりっこ するんだから、ほら、早く 早く!」


何歳になろうが オジサンになろうが


関係ないんだね~ マイッタ。。。





「ごはん大好き!」 ~ NEO ~




  散歩の途中で 道草してたら  赤い小さな魚に出会った


  夏まつりのときに見た 金魚に似ている


  どうして ここにいるの


  

  なんだか 元気ないみたい


  誰かのうちにいた 熱帯魚なの?


  ここにいたら 生きていけないんじゃないの



  ボクは 魚たちを助けてあげることが できない


  こんなとき どうすれば いいの


  

  赤い魚たちを だれか


  元気に スイスイ 泳げるようにしてほしい


  早く 早く 早く 助けてあげて



  言葉にしなくても ボクの 泣きそうな願いが


  ボクの家族に ちゃんと 伝わるといいな


  今はまだ 伝わって いないけれど・・・

  


  赤い魚たち 愉しげに ゆらゆら 泳いでほしい


  ボクが どれだけ強く 思っても


  気持ちだけでは どうにもならないことが あるんだね・・・



  だけど 


  だけど やっぱり ・・・


  想いが いちばん 大切だと 信じたい 



  見えないけど 信じていれば きっと 伝わるはず


  見えないだけで こころの波は きっと 伝わるはず



  赤い小さな魚たちが ボクのうちで


  きれいな 水槽に入れられて 元気に泳いでいる姿を


  なんども なんども なんども 思い描いてみる



  

  見えないけれど 気持ちは きっと 伝わるから

 


 





「ごはん大好き!」 ~ NEO ~


 

            

         だいすきな 空さんへ


          

         暑い、暑いって みんな 言っています


         おはようの あいさつがわりのように


         毎朝 毎朝 言っています



         ボクも暑くて 散歩のあとは はぁはぁしちゃいます


         昼間は アスファルトで やけどしそうなので


         家の中で おとなしく遊んだり 昼ねしています


       

         夏だから 暑いのは わかるけれど


         ときどきは くもりや 雨や 風にも


         会いたいです



         ボクのお願いは わがままかも しれないけれど


         こんなに 暑い日ばかり 続くと


         散歩に行っても ともだちに会えなくて さみしい・・・



         ボクは 文字が 書けないから  


         水たまりの色や 雲の色や 風に舞う花びらの色で


         お願いの 手紙を 書きました


  

         空の神様 

        

         どうか ボクの願いを かなえてください


   

         ついしん  そしたら ボクの大好きな

                 カエルくんや はりねずみくんを

                 とくべつに かしてあげます


                 いっしょに あそんだら

                 最高に ごきげんな気分になれます!

          

            

                                NEOより

  


  







 


      ボクは がんこもの らしい


      いつもじゃなくて ときどき すごく


      どうしようもなく がんこもの らしい



      すきな おもちゃを くわえたら


      なにがなんでも離さない 走って逃げ回る


      雨が降ろうが ブタさんが降ろうが おかまいなしだって


       ・・・・・ ブタさんは 降らないとおもうけどね・・・・



      おもちゃを 離しなさいと きびしく言うのは

           

      ボクが どんなときでも 


      素直に いうことをきくように 練習してるんだって  



               

      黄色いデカ目玉の カエルくんや


      耳がつぶれかけてる はりねずみくんは


      ひとりっこのボクの 弟みたいなものなんだ



      だから おもちゃの弟たちのこと意外は


      どんなときでも いうこと きくから


      いい子に するから


      夢中で 遊んでるとき 取りあげたりしないで



      つまらない ダジャレを いったときとか


      朝寝坊して ご飯が おそくなったとき


      ボクだって ちょっとは がまんしてるんだよ



      それから 気持ちよく 散歩してるとき


      音のない オナラ しても


      もう おしり クンクンしたりしないって


      約束するから ナイショにしておくから


      そんなの ぜんぜん知らんぷりで 歩くから  


      ねっ!