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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

夏ドラマ満足度ランキングのTOP3を発表していきます。

1位は夏ドラマアカデミー賞の最優秀作品賞ということになります。





3位

桜田ひより、細田佳央太主演

「あの子の子ども」…7.75

7*7*7*8*8*8*8*8*8*8*8*8



出だしはどういうドラマになるのかを探り探り見ていたのですが、妊娠がわかってからは最終回までずっと8のままで毎回濃密な30分でした。




主人公2人を応援したくなるように、妊娠に真摯に向き合う2人をしっかりと説得力をもって緻密に描いた脚本がまず見事でした。




その脚本に応えて最優秀主演女優賞を獲得した桜田ひよりの演技が等身大の高校生の喜怒哀楽を見事に演じてくれました。



「海のはじまり」と違って2人を取り巻く人々の言動が素直に納得いくものであったのが何よりでした。





2位

河合優実主演

「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」…8.10

8*9*8*8*8*8*8*8*8*8




こちらは最優秀演出賞だけでしたが、脚本も主演、助演もすべてノミネートされるハイレベルで、1位とは僅差の2位でした。




不思議な魅力に包まれたユニークな作品で、ヒロインの前向きなバイタリティーに感銘を受けました。





家族とは厄介なもので、いろいろイヤな思いをしたり、苦しめられたりしますが、でも家族はやっぱり家族だから…という多くの人が抱く思いを、ファンタジックに昇華した作品でした。




河合優実はきっとスゴい女優になるでしょう。これは将来の大女優の記念碑的な作品になるに違いありません。





1位、つまり最優秀作品賞は…




目黒蓮主演

「海のはじまり」…8.17

8*8*8*8*8*9*8*8*9*8*8*8




いや~、なかなか出さない9を2回出すというレアな作品となりました。




これだけ当ブログのコメント欄が熱く盛り上がった作品は近年ありませんでした。




主人公を苦境に追い込んだ水季をどう受け止めるか、そこで評価が大きく分かれました。




生方美久の脚本はその構成力や、人物それぞれを過去にさかのぼり単なる回想でなく見せていく独特の手法など、才気を感じるものでした。




ただ、脚本賞のところでも書きましたが、ラストにはそれまで反感を抱いている視聴者にも納得のいく種明かしのようなものがほしかったのに、そうしなかったところが失点となりました。



生方美久はかなりひねくれた人のようで、普通にはしたくなかったんでしょうが、そんな言い方は無くない?と思えるセリフをあえて書いているふしがありました。それは損だなと思います。




そんなひねくれた脚本を大いにカバーしたのがキャストたちの素晴らしい演技でした。




しんどい役を目黒蓮は真摯に演じきりましたし、最も私めが肩入れした弥生役の有村架純の演技も素晴らしかったです。




最優秀主演男優賞の他に、助演男優は2人、助演女優は3人と計6人もが受賞、ノミネートしたのも過去最多ではないかと思います。




そして、主題歌。

9を出した夏と弥生の駅での別れのシーン、何度もリピートして聞き入りました。素晴らしい曲でしたね。




いろんな意味で、どっぷり浸かった作品でした。









初回を見おえてまず思ったのは、これって「若草物語」ってタイトルじゃなきゃダメだった?でした。




お恥ずかしい話、私めは「若草物語」を読んだことないし、映画も見てないので、何のイメージや固定観念もないんですけどね。





日本テレビ  日曜22時30分

「若草物語~恋する姉妹と恋せぬ私~」第1話


主演…堀田真由

脚本…松島瑠璃子

演出…猪股隆一




ヒロインの涼(堀田真由)は元脚本家志望で今は諦め、ドラマ制作会社でチーフの助監督になっています。




役柄としてはちょっと良いかなと思ったんですが、このヒロインいささか性格に難ありでした。




昔から恋や結婚ばかりが女性の幸せではないというのがポリシーらしく、どうもそれに凝り固まっているようなんです。




…なので、せっかく監督デビューのチャンスをもらいながら、ヒットメーカーの大御所脚本家・黒崎(生瀬勝久)のステロタイプの考えが気に食わず、収録の際にセリフを変えてしまい黒崎を怒らせてしまいます。




おまけにプロデューサーの柿谷(臼田あさ美)と詫びを入れる時も、また脚本家の物言いにキレて言い返し、あげくは仕事をやめて脚本家になり見返してやる!と大見得をきるのです。





確かに黒崎のほとんどの人は恋も結婚もするんだから、マスに向けてドラマは作るべきという言い分は間違ってはいません。




ただ昔と違い恋も結婚も多様性を持ち始めているので、みんな同じものに憧れているわけではありません。そういう意味では古くさい考えでもあります。




しかし、涼はただ自分の考えに固執して逆らっているようにしか見えず、こんなことで任されている仕事を放棄するのはあまりに幼稚としか見えませんでした。




堀田真由の熱演むなしく、痛快とはならなかったんです。

 身勝手で無責任で偏屈、そんな印象を与えてしまうのは得策ではなかったですね。この先挽回できるんでしょうか?




このドラマの脚本家こそ、どうもステロタイプのようで、友人の結婚式でのブーケトスや昔好きだった男との再会とか、

非正規職員の悲哀とか、カレの浮気を知り自分もとモテ男と寝てしまうとか、



どこかのドラマで見たようなエピソードのオンパレードで、




なぜ、三女の衿(長濱ねる)は行方知れずになったのか?くらいしか興味は持てませんでした。




堀田真由はNHK「大奥」で家光を演じて以来、応援しているんですが、この役は彼女にマイナスをもたらしそうです。



早めにリタイアになる可能性が高いです。

第1話の評価は…6









夏クールのこの枠は見ていてかなりヘビーでしたが、秋クールは一転して気楽に見られそうです。

週始めに見るにはこれくらいが良いんじゅないですかね。




今回は主演2人がコンビを組むまでが、ちょっとした事件からませで描かれました。





フジテレビ  月曜21時

「嘘解きレトリック」第1話


主演…鈴鹿央士、松本穂香

脚本…武石栞

演出…西谷弘




まず、このドラマで心配したのは舞台が昭和初期なので、時代劇みたいなものでセットから演者の衣装や小道具に至るまでお金をかけてしっかり作り込まないとチャチなものになるのではと危惧しましたが、




そこは演出が「白い巨塔」や「ガリレオ」「任侠ヘルパー」などフジテレビの名作をあまた演出しているし、映画も撮っている西谷弘が演出だけに目配りがしっかりされていて安心しました。




冒頭は主人公の1人、鹿乃子(松本穂香)が幼い時から人の嘘を見破ってしまう特殊能力ゆえにバケモノ扱いされ、ついに母親(若村麻由美)のもとを離れ、働きに出るまでを割と丁寧に描かれました。




松本穂香は連ドラ初主演の「この世界の片隅に」でもそうでしたが、昭和の女性を演じても違和感ないんですよね。なので、鹿乃子がどうなっていくのかすんなり見られました。




他人の嘘がわかってしまうというのを映像と効果音で表現する手法もなるほどなという工夫がされていました。




そんな鹿乃子が出会う貧乏探偵の左右馬は鈴鹿央士。昭和初期にこんな顔の小さいるわけないんですが(笑)、この人のちょっと浮世離れしたノーブルさが合って

いますね。




このコンビは悪くないです。

それはよくわかった初回でした。

あとはこの2人がどんな事件をどうユニークに解決していくか、原作はありますが脚本次第になりそうです。




第1話の評価は…7