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連ドラについてじっくり語るブログ

連続ドラマでこれは面白いという作品のみをマメにチェック!

その内容紹介、批評、さらにヒット分析など、あらゆる情報を連ドラ好きの方々のために提供するブログです。

夏クールのこの枠は見ていてかなりヘビーでしたが、秋クールは一転して気楽に見られそうです。

週始めに見るにはこれくらいが良いんじゅないですかね。




今回は主演2人がコンビを組むまでが、ちょっとした事件からませで描かれました。





フジテレビ  月曜21時

「嘘解きレトリック」第1話


主演…鈴鹿央士、松本穂香

脚本…武石栞

演出…西谷弘




まず、このドラマで心配したのは舞台が昭和初期なので、時代劇みたいなものでセットから演者の衣装や小道具に至るまでお金をかけてしっかり作り込まないとチャチなものになるのではと危惧しましたが、




そこは演出が「白い巨塔」や「ガリレオ」「任侠ヘルパー」などフジテレビの名作をあまた演出しているし、映画も撮っている西谷弘が演出だけに目配りがしっかりされていて安心しました。




冒頭は主人公の1人、鹿乃子(松本穂香)が幼い時から人の嘘を見破ってしまう特殊能力ゆえにバケモノ扱いされ、ついに母親(若村麻由美)のもとを離れ、働きに出るまでを割と丁寧に描かれました。




松本穂香は連ドラ初主演の「この世界の片隅に」でもそうでしたが、昭和の女性を演じても違和感ないんですよね。なので、鹿乃子がどうなっていくのかすんなり見られました。




他人の嘘がわかってしまうというのを映像と効果音で表現する手法もなるほどなという工夫がされていました。




そんな鹿乃子が出会う貧乏探偵の左右馬は鈴鹿央士。昭和初期にこんな顔の小さいるわけないんですが(笑)、この人のちょっと浮世離れしたノーブルさが合って

いますね。




このコンビは悪くないです。

それはよくわかった初回でした。

あとはこの2人がどんな事件をどうユニークに解決していくか、原作はありますが脚本次第になりそうです。




第1話の評価は…7






夏ドラマアカデミー賞、最後は最優秀作品賞です。

こちらは記事のラストに私めがつけている10点満点の評価の平均値が最も高い作品が選ばれます。





最終回まで記事を書いた11本の満足度ランキングとして下位よりカウントダウンしていきます。





11位

小芝風花主演

「GO HOME~警視庁身元不明人相談室~」…6.80

7*7*6*7*6*6*7*7*8*7



同じ日本テレビ土曜日の「マル秘の密子さん」は残り2話を残して記事リタイアしましたが、こちらはギリギリで最終回まで残りました。



相談室のメンバーの1人が死ぬという予想外の展開のために、つい見続けてしまった感じです。




群像劇として手堅かったし、番組の趣旨は貫かれたのが救いでした。小芝風花と大島優子のバディがタイプ的に似ていたのがマイナスでした。

小芝風花はとにかくしばらく休んで充電させてほしいです。





10位

二宮和也主演

「ブラックペアン2」…6.90

6*7*7*6*7*7*7*8*7*7



視聴率も評判も割と良かったようですが、どうも前作に引き続き、私めは好ましく思えませんでした。




手術をするか賭けで決めたり、手術を公開でやったり、コロナ禍を経た今では抵抗を感じないわけにはいかず、キャストの好演でどうにかなるものではありませんでした。後半はだいぶ良くなりはしましたが…





9位

水川あさみ主演

「笑うマトリョーシカ」…7.18

8*7*7*7*7*7*7*7*7*7*8



全体的に惜しかったですね。

もっと面白くなりそうでならないもどかしさがありました。




さも怪しげに描いて、実はそうではないという肩透かしパターンに途中から飽きたし、終始ドラマオリジナルのヒロインの夫や息子が邪魔くさかったです。




7位と8位は同ポイントでした。




7位

中島健人主演

「しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~」…7.25

7*7*8*7*7*7*8*7



ネットトラブルを専門にしている弁護士が主人公だったので、昨今のネット社会で起きうるトラブルについて、どう法的に対処したら良いかをわかりやすく描いてくれました。



特に誹謗中書については現実に多発していることなので、もっと見てもらいたかったし、シリーズ化を望みます。





7位タイ

高橋文哉主演

「伝説の頭 翔」…7.25

7*8*7*7*7*7*7*8



ヤンキードラマにハズレ無しをまた証明してくれた作品になりました。

主演の高橋文哉は瓜二つのヘタレとカリスマヤンキーを演じ分け、かつヘタレの成長ぶりも演じるという難行をクリアしました。




脇を固めるキャラもみな個性的でいきいきしていましたし、強い女性たちが作品をふくらませていたのが印象的です。





6位

松本若菜主演

「西園寺さんは家事をしない」…7.27

7*8*8*7*8*7*7*7*7*7*7




松本若菜演じる西園寺さんが実に魅力でしたね。家事をしたくなくて仕事はできるが恋愛ベタで…。そんな彼女がニセ家族を作りあげていく前半はユニークで面白かったです。




後半は三角関係の恋愛ものに近づいていき面白みが減ってしまったのは残念でした。




5位

小池栄子、仲野太賀主演

「新宿野戦病院」…7.36

7*7*6*7*7*8*8*8*7*8*8



こちらは「西園寺さんは家事をしない」

とは逆で後半になって見違えるように良くなっていきました。



序盤でリタイアしてしまった人はもったいなかったなと思います。歌舞伎町を舞台にあれこれ盛り込みすぎたのとおふざけが過ぎましたね。




コロナ禍の再検証をしたアイデアはクドカンならではの才気でした。





4位

中沢元紀、小林虎之介主演

「ひだまりが聴こえる」…7.50

7*8*8*8*8*7*7*7*7*7*8*8




このドラマ、期待度ランキングでは23位でした。まさにダークホース的作品で、私めの目利きもまだまだだと反省しております。




ちなみに「しょせん他人事ですから」は16位、「伝説の頭 翔」は15位、「西園寺さんは家事をしない」は12位、いずれも期待を上回ってくれました。




さて、このドラマはBLものっぽくなくてキラキラした友情が描かれた前半が出色でした。主演2人がみずみずしく今後応援したくなりました。





アカデミー賞の各賞を分けあったTOP3は別の記事で詳しく振り返ります。




















秋ドラマの期待度ランキングでは、5位に評価した作品です。

期待通り、いやそれを上回りそうな面白いドラマが始まりました!




NHK  土曜22時

「3000万」第1話


主演…安達祐実

脚本…弥重早希子

演出…保坂慶太




タイトルの「3000万」は現金3000万円のことでした。

この3000万という数字が絶妙な意味合いを持つドラマになっています。





大金だけど、何億みたいに途方もない大金ではなく…

でも手に入ったら嬉しいし、大いに助かる金額なんです。




主人公の祐子(安達祐実)は通販会社のカスタマーセンターのテレホンオペレーターを派遣社員でやっていて、給料は安いし残業はさせられるし、上司はイヤなヤツだしと三重苦の状態。




しかし、元ミュージシャンの義光(青木崇高)は過去の栄光を引きずり、定職を持たないダメ夫だし、

家のローンはまだたっぷりあるし、

ピアノを習う息子・純一にももっといいピアノを買ってあげたいし、




…と、我慢して働かないとどうにもならない状態。




そんな祐子は純一のピアノの発表会の帰りに、バイクと衝突事故を起こしてしまいます。




バイクに乗っていた人を助けようと近づいたら、その人は祐子の車に乗り込み、純一を乗せたまま行ってしまいます。




しかし、その車はちょっと先で衝突。

純一はその人が持っていた大金入りのバッグをこっそり家に持ち帰ってしまいます。




それを見つけた祐子は、義光に知人の刑事の奥島(野添義弘)に返しに行かせますが、




衝突したバッグの持ち主は意識不明と聞き、ネコババする気がわいて持ち帰ってしまいます。




お金が欲しいけど、ネコババしても大丈夫なのか?

祐子と義光が葛藤するさまは安達祐実と青木崇高がそれぞれキャラ立ちさせながら好演していて、脚本のテンポも良いのでグイグイと引き込まれていきました。





悲しいかなお金の魔力にとりつかれた2人は、闇バイトが強盗して奪った金らしいとわかりながら、ついにネコババする気になってしまいます。




いざネコババすると決めたら、気が大きくなりイヤミな上司には言い返せたし、いつも買うのを我慢していたスイーツも買ってしまう祐子。




人間の愚かさ、あさましさを突き付けてくるドラマになりそうですね。




金が無くなったので、闇バイトをさせてる反社会勢力の連中は探し始めるし、

強盗事件を追う女性刑事(愛季れいか)も祐子たちを怪しむでしょうし、意識不明のはずの犯人も目をさましたし、

この先、いろいろバレそうな匂いはプンプンします。




このドラマは海外ドラマにならって、4人の脚本家がチームを組んで脚本を書いていくシステムをとっているようです。




その成果が出るのは良いことですね。

第1話の評価は…8