映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね -30ページ目

映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

映画のネタバレ・あらすじ・キャストを最終回までや日本、韓国、中国、米国の映画・ドラマから面白いものを選んでネタバレ・あらすじ・感想を書いています。 

各作品はネタバレにリンク。

《記憶障害の映画編》精神障害・精神疾患の映画 まとめ

《多重人格の映画編》精神障害・精神疾患の映画 まとめ
《妄想性障害の映画編》精神障害・精神疾患の映画 まとめ

メメント

記憶障害の映画 作品名と詳細リンク



メメント 時系列順ネタバレ
10分しか記憶が持たない前向性健忘の男の復讐劇。

マシニスト ネタバレ
記憶障害+不眠症。
意識下に閉じ込めていた辛い記憶が見せる幻想。



愛の犯罪者 ネタバレ
夢遊病で、その間の記憶がない男の罪と末路を描く。



unknown アンノウン ネタバレ
閉ざされた工場で目覚めた5人の男全員が記憶がないが、誰かが誘拐犯で、誰かが人質だという事だけは判明。少しずつ時間の経過と共に蘇る記憶の中での5人の駆け引きが見もの。

ザ・キューブ ファイナルトラップ
ヒット作映画『キューブ』への人気便乗作品。
これを“記憶障害の映画”に分類した時点でネタバレになってます。ごめんなさい。



洋画のご紹介です。

映画 マン・ダウン 戦士の約束 ネタバレあり感想



映画 マン・ダウン 戦士の約束 概要


2015年公開のアメリカ映画。
監督:ディート・モンティエル
主演:シャイア・ラブーフ
ジャンル:社会派サスペンス
上映時間:1時間30分

映画 マン・ダウン 戦士の約束 簡単ネタバレ



米軍の海兵隊員ガブリエル・ドラマー(シャイア・ラブーフ)は、
妻ナタリー(ケイト・マーラ)と息子ジョナサン(チャーリー・ショットウェル)を故郷に残し、
親友と共にアフガニスタンへと向かう。
戦場での任務は想像以上に過酷なものであったが、故郷で待つ妻と息子の存在がガブリエルの心の支えであった。

そしてついに、アフガニスタンからアメリカへと帰還する。
ところが、辿り着いた故郷の街は、建物や橋が崩壊し住人たちの姿も消えていた。
まるで戦争でもあったかのように街は荒れ果てて、家族の姿は消えていた。
この街に一体何が起こったのか?

ガブリエルは、共に帰還したデビン(ジェイ・コートニー)と、荒廃した街で妻ナタリーと息子ジョナサンの行方を探す。
…だが、彼の目に映る街の姿は、すべてがガブリエルの心の傷が作り出した妄想だった。

街は元のままで、ガブリエルは既に妻に家を追い出されており、ただホームレスになっていただけだった。
だが、ガブリエルの妄想は続き…息子が敵にさらわれて捕らえられているという妄想の元、
追い出された自分の家へと突入して行く。
愛する息子を守るために。




映画 マン・ダウン 戦士の約束 ネタバレあり感想



反戦メッセージが籠っているせいか、やたらにレビュー評価が高い映画です。
そして、とにかく、主人公が可哀そうな映画です。

戦地で負ったPTSD(心的外傷後ストレス障害)だけでも大変なのに、
その上に尚、主人公が守ろうとした愛する者たちに、ことごとく裏切られるんですね。
親友も酷いけど、奥さん、もっと酷いんじゃないのかな?
奥さんが不倫したのに、
追い出されるのは、何も悪い事をしてない主人公の方っていうのも納得がいかないな。

物語の冒頭で、親友だけを危険な戦地へ行かせるわけにはいかないと言って自分も行く。
この時点では親友を守ろうとしている。

愛する妻と息子は故郷へ置いて来るけれど、心は繋がっているつもりだった。
でも、妻と親友が不倫をしてWで裏切られる。(暫くの間、片腕を負傷して故郷にいた時の事。)
それを知った時はもうPTSDを発症しているから、夫婦間の問題に対処するどころか、
家族に支えになってもらいたいくらいなのに…これはアカンわ。
ところが「私はどうしたらいいの?」って言って奥さん開き直ってる感じがするし、
なんか自分の事しか考えてない器の小さい女で、これは、主人公孤立して辛いわ。

息子と交わした約束がマン・ダウン…もう息子だけが彼の最後の砦だったんだろうと思うのですが、
戦地から引き揚げた後も一緒に暮らしていなかったという事は、おそらく養育権は奥さんにあり、
息子のジョンと会う事もままならない状況になってしまってたのかな?
その辺りの説明が一切ないのでわかりません。

そして、現実と妄想の区別がつかなくなってしまうほど病状は深刻になっていゆき、
ラストは奥さんが警察に通報して撃たれて…撃つ必要あったんでしょうか?
あれでは、主人公だけじゃなく息子のジョンも可哀そう!


でも、この映画も時系列が、3~4個に分断されていて、過去と未来を行ったり来たりしながら展開するので
わかりにくい。
その上に妄想の部分が「妄想だったんだな…。」と気付くまでに時間がかかるので、余計にわけわからなくなってる。
反戦の意味を込めた社会派映画ならば、もう少しわかりやすく作った方がいいんじゃないの?
海外ドラマ ウォーキング・デッド シーズン9 6話 ネタバレ・あらすじの続き

ウォーキング・デッド シーズン9 7話 ネタバレ・あらすじ


ロジータが、囁き合うウォーカーの群れから必死に逃げている。
ユージーンの姿は見えない。
森の中、長時間に渡る逃走の末、脱水症状で倒れてしまうロジータ。


ダリルのねぐらへとついて行くキャロルとヘンリー。
そこは川べりの場所で、ダリルは犬と共に暮らしていた。
狩りをして自給自足生活をしているダリルの食生活は、決して満たされているとは言い難いものだった。
ダリルのねぐらの周辺は動物を捕獲するための仕掛けだらけ。
もうずいぶん長い間、こんな暮らしをしていたが、人と揉める暮らしに疲れたようで「静かでいい。」と気に入っていた。

キャロルは「ヘンリーがヒルトップで鍛冶工の見習いになるって。」と話した。
「よく来てくれた。元気そうだな。」と言いながら、ダリルはキャロルが何かの目的を持ってここへ訪ねて来た事を察していた。
「本当は何しに?」
キャロルは理想家過ぎるヘンリーの事が心配で、もう少し世あたり上手になるようにダリルに導いて欲しかったから、
「一緒に行って傍にいてやって。」と頼みに来たのだが「誰でも自分で学んできた。」と、あっさり断られてしまった。

夕方になり、鍋を囲む3人。鍋では小動物の肉が煮えており、ダリルは蛇の皮を剥いている。
ダリルが「犬」と呼んでいる犬は、落ち着きがなくソワソワしながら、ウォーカーの足先や手先の肉片を加えては戻って来る。

ダリルなりに最高のもてなしをしているのだが、ヘンリーはダリルの事を快くは思っておらず、
キャロルが彼を自分の保護者にしようとしていた事を察知して、
ダリルが席を外した時に「だからここへ?あんな人を僕の保護者にしようと?」
とキャロルを問い詰める。

夜になって、キャロルはボサボサに伸びたダリルの髪を切ってあげる。
「まだリックの事を探してると思っているだろう?」とキャロルの気持ちを察して言うダリル。
「そうなの?」とわざと素っ気なく言葉を返したキャロルに彼は「死体がない。」と、その行動の理由を述べる。
そこに加えて、自分は外にいた方が楽だからとも言うダリル。
そんな彼の髪を優しく撫でながらキャロルは「踏ん切りをつけて。」と言う。
2人が、そのようなコミュニケーションを取っている間、ヘンリーは離れた場所に立ちながら、手持ち無沙汰にしていた。
その後3人で夕食を取り始めてからは、会話もなく気まずい雰囲気。
やっとヘンリーが「その傷はどこで?」と話題を振ったが、ダリルは返事もせず「犬はどこだ?飯が冷める。」と関係ない事を言っている。
ヘンリーから見たら、全くもって取っつきにくい変人だ。

テントの中で夜中に目を覚ましたヘンリー。外でダリルが出て行く気配を感じて起き出して彼を探す。
姿が見えなくなっていた愛犬を探していたダリルは「尾行したのか?すぐに戻れ。」と言うが、それでも後をついて行くヘンリー。
犬の吠え声が聞こえる場所へ行ってみると、犬はダリルが仕掛けた罠に嵌っていて、その周囲を、やはり罠にかかった複数のウォーカーが取り囲んでいた。
ダリルが犬を助けようとして、罠を外していると、一人のウォーカーに足を掴まれ、あわやと言うところを自力でなんとかやっつける。
ヘンリーが手を貸そうとしても「来るな!」と言うダリルだった。
それで暫くは黙って見ていたヘンリーだったが、
他のウォーカーの罠にかかった足がちぎれて、ダリルに覆いかぶさりそうになった。
その瞬間、ヘンリーは反射的にそいつを棒で突き殺した。
ヘンリーに助けられる形になったダリルだが「来るなと言ったろ。」と逆に叱る。
だがヘンリーも「礼はいいよ。」と減らず口で返す。
そんな2人の様子を、木の陰から弓矢を構えた姿勢のキャロルが見ていた。

その後、ねぐらに戻ったダリルとヘンリー。
ダリルは、怪我をしたヘンリーに感染症予防の薬を渡すと、火の傍にいる彼の横に座った。
そしてダリルは、犬の役割を話しながら、やっと「とにかく、ありがとう。」と言った。
ヘンリーの方では、母と慕うキャロルの事を話し出した。
「母さんは、あなたの事を親友だって。何があっても守ってくれる。寂しそうだ。心配してる。分かってるよね?」
「俺の居場所は知っている。探せばいい。」とダリル。
「その必要はない。」とヘンリー。
「それが望みか?常に見張れと?」
実際のところ、誰が誰を見張るという話ではなく、自分にとって大切な人達を、安全な場所で暮らさせたいというキャロルの気持ちがあり、
その母の気持ちをヘンリーは察しているのだろう。



5人組を連れヒルトップに向かうミショーン。
アレクサンドリアからは他にセディクとDJが同行した。
先に5人組が暮らしていたという場所へと行ってみようという話になり、馬車に乗り込んで一同は向かう。

ミショーンがナイフを返してくれない事に不満を露わにするマグナだったが、
ユミコが言うには、仲間のバーニーを失って気持ちがささくれているのだとか。
マグナ以外のメンバーは概ね、例え他の町とは言えど、安心して暮らせる場所を得る事に協力してくれているミショーンたちに感謝の気持ちを持っている。

「バーニーとは、それなりに長い間一緒にいた。」と話すユミコ。
バーニーは悪趣味なペイズリー柄のシャツを着ていたとも。
ミショーンは「家族を失った気持ちはわかる。」と話した。
ほどなくして彼らが暮らしていたコンテナに着いたが、さんざんな荒らされようで、その被害は想像以上だった。
大人数のウォーカーが通り過ぎたのに違いない。

散らかされた荷物の中にある彼らの武器も、こちらで預かると言うミショーン。
武器を渡してくれないミショーンにまたマグナが腹立ちをぶつける。
この先は、ここまで同行して来たセディクとDJ(元救世主)にヒルトップまで送ってもらおうと考えていたミショーンだが、
「武装するならば、ヒルトップへ連れて行く話はなかった事にする。そして、ここで解散して引き揚げる。」と厳しい言葉を突き付けた。
「ヒルトップへ行って機会を得たいなら武器は渡して。」とミショーンに言われ、
マグナだけは、やはり不満そうであったが、
他の4人は、身を守れないという不安はあるものの「5人が一緒にいる事が大切。」と、ミショーンの言い付けに従う道を選ぶ。

その日は、もう陽も暮れるとあって近くで馬小屋のような適当な場所を見つけて一泊する事になった。
ミショーンが寝ずに警備していたのだが、夜中に物音を聞きつけて警戒しながら日本刀を抜いてそちらへ向かう。
荷物の前で蠢く人影はルークで、何かを漁っていた。
ミショーンは彼の背中越しに「置いて。ゆっくり振り向いて。」と声を掛ける。
「無理だ。」と指示に従わないルークに「置けと言ったの!」と同じ言葉を繰り返すミショーン。
仕方なく何かを手に持ったまま振り向いたルークに、ミショーンの刀が振り下ろされた。
悲鳴を上げたルークだったが、切られた物は、彼が手にしていたヴァイオリンの名器だった。
ルークの悲鳴に驚いて皆が駆けつける。…と、そこには真っ二つになったヴァイオリン。
二つに分かれたヴァイオリンを手にしてルークは気落ちしている。
彼によると、そのヴァイオリンはオリジナルのストラディバリウスで、1725年製のたいへん高価な物らしい。
元音楽教師だったルークは、放浪しながら芸術の保護のために、もっと言えば人類の団結のために楽器を集めて回っていると話す。
芸術を通して人類は団結する。その団結力こそが、現世人類の生存の道を開いたというのが彼の持論であった。

さて、いよいよ、ヒルトップへ向けて出発という時になって、ミショーンが「私はヒルトップへは行かず、アレクサンドリアへ戻っているわ。」
と言い出したが、それをセディクが引き止めた。
ミショーンはマギーとの過去の確執を気にしていたのだ。
そこでセディクはミショーンに、もうマギーはヒルトップにいない事を打ち明けた。
驚くミショーン。
しかし、その時、ウォーカーの群れが現れて話は中断された。
丸腰の5人組は、再びミショーンに武器を渡して欲しいと言ったが、すぐには手渡せず、暫くはミショーンらが5人を守り、
マグナは、そのへんに転がっていたレンガで応戦していた。
でも最終的には、DJが車のトランクを開けて武器を出し5人組らに渡して皆で戦った。

戦いの途中、ミショーンは「襲ったのはこの群れね。」と言った。
ウォーカーの中に話に聞いたペイズリー柄のシャツを着た男がいたからだ。
バーニーの変わり果てた姿にショックを受けて立ち尽くすマグナたち。
ミショーンがバーニーの後ろに回り、静かに始末した。



ヒルトップの地では、農業が盛んに行われている。
ここで現在のリーダーを務めるのはジーザス。

マギーはヒルトップを離れ、ジョージーのコミュニティへ移った。
ジーザスとはマメに連絡を取り合っているらしく、
「幸せに暮らしている」という近況報告が、この日も手紙で彼の元へ届けられていた。
しかしながら本心では、ジーザスはリーダーをやりたいわけではなかった。
マギーが不在の間だけの代理として渋々、引き受けているに過ぎない。

タラはジーザスの秘書のような立ち位置で働いており、住民らの間を回っては人々の要望や意見をジーザスに届けていたのだが、
尽きる事のない住民からの要望に対処する事に、彼が疲れ切っているのが手に取るようにわかった。

イーニッドは勉強しながら医療に携わっているようで、病気や怪我の時に必要な薬草もヒルトップ内で栽培されていた。



ジーザス、馬に乗って、ゆっくり森の中を進む。
するとふいに、右側から飛び出して来た何者かと格闘になり…いや、彼こそが待ち合わせていたアレクサンドリアのアーロンだったが、
突然襲い来るであろう危機に備えて、お互いに「ふいをついた練習試合をしよう。」との打ち合わせが事前に出来ており、
この日は、お互いの町の情報交換をするために待ち合わせていた。
練習試合は、そのついでである。
2人が話している途中、森の向こうのかなたの空に信号弾が上がるのが見えた。
何事かと馬を飛ばして見に行った2人は、木の根元にもたれ掛るようにしてロジータが、へたり込んでいるのを発見。
アーロンが、ユージーンの行方を尋ねると、息も絶え絶えに「小屋に置いて来たわ。」と答える。
そんな会話を交わすうちにも、こちらにウォーカーの群れが押し寄せて来るのが見えた。
止むを得ずユージーンの捜索は見送り、2人はロジータを連れてヒルトップへ向かう事に。

ヒルトップで保護されたロジータはイーニッドに点滴をしてもらい身体を休めた。

「外で何をしていたの?」とタラに聞かれて、訓練と近況報告をしていたと話すジーザス。
ニーガンを生かすか殺すか?の考え方の違いで対立してきたヒルトップとアレクサンドリアだったが、
ジーザスは再び団結したいと考えていた。
タラは「ヒルトップの住民はみんなあなたの行動に気付いている。リーダーだから、ここにいて欲しい」と言う。
しかしジーザスにはリーダーの役割は重荷でしかなかった。
「俺は不適切だ。」とリーダーから外れたがるジーザスにタラは
「マギーとの約束で引き受けた以上は、あなたには責任がある。住人もマギーも頼りにしているわ。私も。」とお説教めいた意見をぶつける。
そして「ユージーンは私が探しに行くからあなたは住民を束ねて。」と、あくまでリーダーの役割を果たすように言い置いた。


ヘンリーとキャロルとダリルもまた、朝を迎えていた。
ヘンリーと話した事で気持ちを動かされたダリルは、2人と同行してヒルトップへ行く事を決めた。
「10分後に出発だ。」というダリルの言葉を聞いて、思わずにっこりと笑みを零すキャロル。


こちらもまたヒルトップへ向かうミショーン一行。
ミショーンに、マギーの事を黙っていて悪かったと詫びるセディク。
マギーの不在を聞いても頑なに「私は行かない。」と言い続けていたミショーンだったが、
ヒルトップから馬で駆けてきた2人の男たちが彼女の気持ちを変えた。
彼らは「そちらへ伝達に向かうところだった。」と言いロジータを保護していると話した。
ロジータが怪我していると聞いて心配になり「ミショーンはヒルトップに向かう。」との伝言を彼らに託した。
この時コニーが、森の中からこちらを窺い見る者の視線を感じたように思ったのだが、
勘違いかと思い直し、彼らはそのままヒルトップへと向かった。


ヒルトップへはダリル、ヘンリー、キャロルの3人が先に到着した。
タラと抱き合って再会を喜ぶダリルとキャロル。
ヘンリーは、ここにいると聞いていたイーニッドの事が気掛かりなようだった。

ここで、アレクサンドリアのアーロンと再会したダリルは彼に「なぜここにいる?」と尋ねロジータがここに怪我をして運ばれている事、
ユージーンが行方不明である事を聞いた。
アーロンから「捜索に出るから協力してくれ。」と頼まれダリルは「ああ、もちろん。」と返事をした。
こうして、アーロン、ジーザス、ダリルの3名のユージーン捜索隊が出発した。

ウォーキング・デッド シーズン9 8話 ネタバレ・あらすじへ続く。

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    ウォーキング・デッド シーズン9 8話 ネタバレ・あらすじ


    ユージーンを探すために外へ出たダリル、アーロン、ジーザスの3人は、遠目からウォーカーの群れの様子を窺っていた。
    「ロジータはあの先にいた。」とアーロンが話すと「馬で迂回しよう。あとは徒歩で。」とダリル。
    だがこの後、遭遇したウォーカーの群れが、これまでにない奇妙な動きを示している事に気付く。
    まるでゆるやかな鳴門の渦潮のようにグルグルと旋回しながら移動しているのだ。
     何かがおかしい──それが3人の共通の見解だが、天気が崩れようとしていたので、
    3人はユージーンの捜索を急ごうと再び腰を上げた。



    ゲイブリエルは日曜日ごとに、ニーガンの牢を訪問し、檻越しに神の言葉を説いて聞かせるのだが、
    ニーガンに「助けにならない。無意味だ。」と言われて深く溜息をつく。
    ニーガンは壁キャッチボールをしながら語る。
    囚われの身となり、不安定な精神状態の時をゲイブリエルが救ってくれた事は感謝しているが、
    今はもう、この一生檻の中の環境を受け入れ満足していると。
    頭上の窓を指し「ここにある窓はテレビと同じ。昔からテレビが好きなんだ。」と話す。
    「受容は大事な第一歩だ。だが人生には意味が…」と真面目に語るゲイブリエルの言葉はニーガンの前ではどこまでも上滑りに終わる。
    ニーガンは、自分が忘れられた存在であるから、不用意に窓から面白い話が漏れ聞こえてくる。
    それをゴシップネタのごとく楽しんでいると話した。
    逆にロジータ絡みでからかわれて「やれ、やれ…」という気持ちで階段を登りゲイブリエルが地上へ出て行くと、
    ヒルトップからの使者の姿を目にした。
    ゲイブリエルにそれを教えた住民が「彼らはロジータが負傷した事を伝えに来た。」と話したので、
    ゲイブリエルの心中には急速に不安が広がった。



    ミショーン一行がヒルトップの間際までやって来ると、それを見たヒルトップの警護の者より、町中に
    「よそ者が来るぞー!」との速報が声高に齎され、住民らは緊張を高めた。

    一方、ミショーンに先導される5人組の方でも「警戒されるかもしれない。」と不安を抱きながら、歩みを進めていた。

    やって来たのは新顔混じりのミショーンらアレクサンドリアの者である事がわかり、門前で用件を聞かれる。
    ミショーンらは、ロジータが保護された事を聞いて来たと伝えたが、同伴した5人について質問が及ぶと
    「家を求める善人たちよ。ここで世話になれないかと思って連れてきた。」と伝える。
    そして身に付けた武器を全て投げ捨てるリアクションを見せ、危害を加える意思が無い事を示した。
    そんなやりとりがあってやっと開かれた門。
    一同は中に入り、ミショーンは、歓迎するでもなく無表情で立っていたタラに「ジーザスは?」と尋ねた。
    「ユージーンを探しに行った。」という答えに、そこで初めてユージーンが行方不明である事を知った。
    ユージーンとロジータが黙って外に出ていた事も、アーロンがここにいる事も、
    すべてこの時、初めて知ったミショーンは驚く。
    タラは「武器は明日、返す。」と告げ、新顔5人組の事はジーザスが戻ったら相談するから、待っているようにと言った。
    拒絶するわけでもないが、久しぶりに会ったというのに、なんとなくタラの態度は冷ややかであった。
    そこに交流も途絶え、長らく反目し合って来た2つの町の関係性が浮き彫りになる。

    王国とはどうなのだろう?
    キャロルも、久しぶりに会った旧知の仲のミショーンと抱き合おうとはしなくて、複雑な表情で、なんとなくぎこちない2人。
    ミショーンとキャロルがいるところへ、マグナ、ユミコ、コニ―の3人が来て自己紹介した。
    手話を使っているコニ―に、意外にもキャロルが手話で「私はキャロル」と挨拶したが、知っているのはそれだけの様子であった。
    でも、みんな笑顔で友好的である。
    そこにセディクが来て彼女たちを宿泊所へと案内した。
    その後、キャロルとミショーンはお互いに母親としての顔を見せて、互いの子供たちの話をした。
    その後の2人の話から、王国とヒルトップの間には交流があるが、
    アレクサンドリアのみがミショーンの意向でヒルトップと離れていた事がわかる。


    ダリル、アーロン、ジーザスの3人は、草原を横切っていたが、少し先を進んでいたダリルが2人の元へ戻って来て
    「群れが来る。」と言う。
    「風に乗ってウォーカーの移動する時の音が流れて来ている。」と言うのだ。
    ダリルは目覚まし時計を思いっきり遠くへ投げて、そこにウォーカーを足止めする作戦を取る。
    そうして3人は木陰に隠れて、双眼鏡を覗き様子を窺った。
    ダリルが140体ほどだろうと言っていたが「その倍はいるだろう。」とジーザス。
    ダリルの投げた目覚まし時計が鳴り続け、うまく逆方向へ群れを逸らす事が出来たので、彼らは落ち着いてユージーン捜しを再開した。


    キャロルはヘンリーとの別れを惜しんでヒルトップを発つ。
    いよいよヘンリーの鍛冶修行が始まった。
    「飲み込みが早い。」と褒められたが、どうもイーニッドの事が気になってしかたがないヘンリーは、
    せっかくのアールからの食事の誘いを断りそうになるが、イーニッドが他の誰かとキスしているのを見た瞬間、諦めたのか
    「わかりました。サットンさん。」と答えた。
    だが、一つ夢が壊れたせいで食事の時も落ち込んでいた。
    そこに「ハックルベリー!」と、声を掛けてきた同世代と思われるヒルトップの少年と少女の3人組。
    ヘンリーをハックルベリーと呼んだフード付きトレーナーの少年がゲイジ。
    ランニング姿の少年がロドニー。
    メガネの少女はアディ。
    彼らはすぐに親しくなり、ゲイジの提案で、この日の夜、一緒に遊ぼうという事になる。
    でも門を擦り抜けて森へ行くつもりなのだ。
    ゲイジにしてみれば元気のないヘンリーを励ますつもりの提案であったのだが…。



    ロジータが目を覚まして、傍にいたミショーンに「ここは?」と尋ねた。
    救助されてヒルトップにいると聞かされ、どれくらいの時間が経過したのかを聞くロジータ。
    やはり傍にいたセディクが「1日と少しだ。安静にして。」と話す。
    ユージーンの事を気にするロジータに「ダリルが捜してる。じきに戻るわ。」とミショーンが言うものの
    ロジータは慌てて「行かないと、居場所はわかっている。」とベッドから起き上がろうとする。
    「彼らが対処する。」とセディクが止めようとするが「無理よ。相手を分かってない!」と、只ならぬ様子で起き上がってしまう。


    やがて陽が落ちると、ダリル、アーロン、ジーザスの3人は、霧がかかり視界の悪い草原を懐中電灯で照らしながら進んでいた。
    やがて森の中で一軒の山小屋へ辿り着く。
    ドッグがその小屋の中のある個所の匂いを感知して鼻を鳴らす。
    藁が敷き詰められたその床下を突いて「ユージーン…いるのか?」と話し掛けると、床下から「正解。」というユージーンの声が聞こえたので、
    3人は一斉に藁を除けて床板を上げた。
    ナイフを手に持ちながら怯えて縮こまっていたユージーンが出て来た。
    「飛び降りた際に膝を脱臼してしまった。群れに追われロジータが私をここに。」と話す。
    ユージーンは怯えながら「膝を治すよりも早くここを去ろう。群れが戻って来る。」と言う。
    ユージーンの話では「群れは2度ここを通った。私を捜してる。普通の群れと違う。」との事。
    そして何より信じ難いのは「私たちの横を通り過ぎた時に聞いたんだ。奴らは囁き合っていた。」という話だった。
    とにかく連れて行こうとアーロン。
    ところが、この後、犬が窓から外に向けて吠えだした。
    見るとウォーカーの群れがもう小屋のすぐ傍まで迫っていた。


    ダリルたちはユージーンを担いで急いで、そこから逃げ出す。
    迂回して馬のいる所まで戻ろうと話しながら逃げ進む。
    夥しい数のウォーカーらに追われ暫くしてユージーンが「休ませてくれ。」と言う。
    ユージーンを休ませて、ジーザスは「有り得ない。引き返して小屋まで追ってくるなんて。」と言った。
    ユージーンは「私なりの説がある。進化してるんだ。」と言うが皆は「バカげてる。」「死んだら進化しない。」と、
    口々に否定的見解を述べる。
    だが、そもそも今のこの“死人が歩き回る世界”も誰も予見出来なかった。
    「正確には死んでない。頭を潰さなければ脳は生きてる。生きてるなら変化は可能だ。」というのがユージーンの主張だった。
    「記憶や会話も出来るんだ。」とユージーンが言うと、ジーザスは「確かに何でもありだ。話せるなら狩りも学習したかも。」と、
    その可能性を認めた。

    そんな事を話し合っているうちに群れが追いついて来た。
    ユージーンは「私を置いて行け。足手まといだ。」と言い出したが、それをする面々なら最初から捜索に出て来てもいないだろう。
    ジーザスの提案で二手に分かれる事となり、ダリルが、ウォーカーを惹きつけようと犬を連れて群れに向かって行った。、
    その間に少しでも逃げようと、ジーザスとアーロンが、ユージーンに肩を貸し再び動き出した。



    その頃ヒルトップでは、ヘンリーとゲイジ、ロドニー、アディが、門をこっそりと抜け出して、森の中の小屋で遊んでいた。
    最後には飲めない酒まで勧められて、ヘンリーが一口飲むと「次の遊びを今から見せてやる。」と言ってゲイジが外へ出て行ったので、
    他の者も続いた。
    ゲイジらは、外に出ると、トタンを被せてあった場所へ行ってそれを外す。
    その下に掘られた穴の中に頭に何本もダーツを突き刺したウォーカーがいた。
    数年前に掘った穴だそうで、その中にウォーカーが落ちていて、這い上がろうとしているようだが、身長以上の高さがあって登れない。
    ゲイジとロドニーは、そのウォーカーにロープで作った輪を投げつけて笑いながら遊んでいる。
    ゲイジがヘンリーに「運試ししてみろ。」とロープの輪を手渡そうとしている間に、ロドニーが中のウォーカーにオシッコを掛けようとしていた。
    ヘンリーはそれを見ると突き飛ばして止めさせ、棒を片手に持ったまま穴の中に飛び込んで、棒で頭を突いて息の根を止めた。
    上でゲイジが「てめえ何やってんだ!」と怒っている。
    ヘンリーは穴の中から「説明してもわからない。」と答えた。
    ヘンリーを穴の中に残したままで、彼らは帰ってしまう。



    一方、アレクサンドリアでは、牢の扉に鍵がかけ忘れられている事に気付いたニーガンが、外へ出てしまった。
    その頃、ヒルトップでは、逆に牢に囚われたばかりの人物がいた。
    規則を破って、外へ勝手に出ていたヘンリーだ。
    自力で穴から抜け出し戻って来たものの「門を開けろ!」と騒いで、ここに入れられた。
    うなだれて反省しているが、アールに「事情を話すか?」と聞かれても「話しません。」と言って、自分をそそのかした連中を守ろうとしていた。
    その態度に「指導を引き受けたが、そんなに無責任なら王国へ帰れ。」と言われてしまう。
    ヘンリーは慌てて「間違いを犯したが、アレクサンドリアと両親の期待を背負って来たので帰れない。
    ワクワクして舞い上がり責任の重大性を理解していなかった。気を紛らわせたかったんだ。」と話した。
    アールにも、過去に飲酒で重大な罪を犯して牢に収監され後に許されたという経験があったので断罪が心苦しく
    「ジーザスが戻ったら禁錮2日の後、許されるように俺から話そう。」と情けを掛けてくれた。



    ダリルが爆竹を鳴らしてウォーカーの動きを操ろうとした。犬も激しく吠え続けていた。
    ところが、普段なら音に反応して引き寄せられるウォーカーの群れが反応を示さず、方向転換をさせる事が出来なかった。
    そのまま、ジーザスらが逃げた方向へと向かって行ってしまい、ダリルは
    とうとう追いつかれそうになって、3人は開かない門の前で難儀していた。
    仕方なくアーロンとジーザスの2人は武器を手に戦う態勢になる。
    霧が深く視界が悪い。門を背にして一体ずつ片付けて行くしかないだろう。
    2人は手際よくウォーカーを片付けて行くが数が半端ないのでキリがない。
    その時門の向こうから「ユージーン、ユージーン」と呼ぶ声がした。
    ミショーンだった。
    ミショーンは門を開けようとするが、下に土が集積し埋まってしまって動かない。
    そこに助っ人としてマグナとユミコがやってくる。
    ユージーンがスコップで下の土をかき出し、みんなで力を合わせて門を引く。
    その様子を見て、ジーザスはアーロンにも力を貸すように言って、一人でウォーカーを退治し続けた。
    ジーザスの剣は切れ味抜群で、戦闘力が高かったが…門を突破したアーロンが門越しに
    「ジーザス!来い!」と呼んだ時、門の前で一体のウォーカーが素早い身のこなしでジーザスの剣を避けたかと思うと、次の瞬間、ナイフを彼の背中に突き立てた。
    そして、そいつはジーザスの耳元で「ここはお前の居場所じゃない。」と囁いたのだ。

    予想もしなかった突然の惨劇にアーロンは「NO!!」と叫びながら、そしてまた他のメンバーも、墓地へと突入して行った。
    やがてダリルも駆けつけて、乱闘となった。
    やっと戦いが収束した時、アーロンはジーザスの傍へ駆け寄り悲嘆にくれた。

    一体のウォーカーの元へ屈みこんでいたダリルが「おい、来てみろ。」とミーションを呼ぶ。
    見るとウォーカーの頭に縫い目があり、それを剥がすと、それは作られたマスクであった事がわかり、
    中から変異前の人間が出て来た。
    しかし驚いている暇もなく、四方からウォーカーもどきが迫って来ていた。
    「閉じ込めた。」「囲め。」「逃がすな。」「ひと塊にしておけ。」と言う囁き声と共に…。

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    ウォーキング・デッド シーズン9 6話 ネタバレ・あらすじ



    リックが姿を消してから6年の月日が流れ、町同士の団結は弱まりバラバラに存続していた。

    ダリルは、何処のコミニティにも属さず、一人テントで寝泊まりするようになっていた。

    ミショーンはアレクサンドリアで警備委員長を任され、一人で苦悩しながら、ジュディスとリック・ジュニア(R.J)2人の子の母親をしていた。
    ちなみにリックが殺めた救世主の住民の赤ん坊はここアレクサンドリアに置かれて、グレイシーと名付けられ6歳になっていた。
    今はアーロンがグレイシーの父親代わりだ。

    キャロルは王国で、エゼキエルとヘンリーと共に家族として暮らしていた。

    さて、話は、アレクサンドリアの住民たちが森の中で資源調達をしていた時の事。
    姿の見えなかったジュディスが、見知らぬ生存者グループを連れて来る。
    ジュディスは助けたがるのだが、大人たちは警戒し慎重に対処しようとする。
    そこへウォーカーの群れが襲ってきたために、怪我人もいる生存者グループのため、ジュディスが残ると言い出したので、
    渋々、アレクサンドリアの敷地内にグループの連中を連れて帰る事となった。
    しかしアレクサンドリアの責任者であるミショーンは頑なに受け入れを拒否する。
    ルールでは、新たに人は迎えないとなっていたのだが、怪我人もいる事だし、ここは民主主義で、
    みんなの投票で決めるべきではないかとの声があがり、取りあえず一晩だけの宿泊が彼らに許される。


    その頃、王国では、排水管のトラブルが発生。
    ヘンリーがビニールやテープで応急処置をしたが、応急処置だけでは持たないので、
    道具と技術者が必要である事を痛感する。
    それで、ヒルトップの鍛冶職人アールに弟子入り修行に行きたいと言うヘンリー。
    しかし、エゼキエルはヘンリーが王国を離れる事を渋った。
    それをキャロルが説得し、ヘンリーはヒルトップへと旅立つ事となった。
    だが、見送るエゼキエルの気持ちは父性的な老婆心で一杯だった。
    キャロルの方がどっしりと構えていて、肝っ玉マミィの風格が漂っている。


    翌日となりアレクサンドリアでは、昨夜来たグループに対する住民参加の審査会が開かれた。
    この時、それぞれの元の世界の時の職業が問われたが、元ウェイトレスと答えたマグナが本当は囚人であった事をミショーンが暴いた。
    更に彼女は武器も隠し持っていたために、それがネックとなり、この後の投票で、彼らにとって残念な結論が出されてしまう。
    ゲイブリエルは、これを非常に残念に感じていた。
    ただ、新グループ5名のうちの1人、ユミコが怪我をしており、その怪我が回復するまではヒルトップでの滞在が許された。

    ところで、ゲイブリエルは今やアレクサンドリアになくてはならない人となっており、彼だけはリックの生存を諦めずに、まだ探し続けていた。
    そのために自分達以外の生存者がいないかを無線機を使って調べようとしていた。
    その姿勢に賛同するロジータとユージーンが協力しており…そして特筆すべきは、ロジータと恋仲になっていた事であろう。
    またもやロジータを射止め損ねたユージーンは、内心で敗者復活戦を狙ってはいたのだが。


    ミショーンは時々、自室で、そこには存在しないリックに話し掛けている。
    その事を知っているが、知らないフリをしているジュディス。


    一方、その頃キャロルは、馬車でヘンリーをヒルトップへ送る途中であったが、助けを呼ぶ声が遠くから聞え、
    ヘンリーはキャロルが止めるのも聞かずに、声の方角に突進して行った。
    行って見ると、それは救世主の生き残りの罠で、ヘンリーは弓矢を向けられ危険な状況に陥っていた。
    後から追ってきたキャロルもまた、彼らに弓矢を向け返すが、反対側からも彼らの仲間が来て、2人は路地のような場所で両側から挟まれてしまう。

    武器の数が、敵の方が多く、しかもキャロルとヘンリーに銃を向けている者も2名ほどいる。
    救世主残党らの目的は、2人の積み荷を奪う事。
    ヘンリーが鍛冶見習いをさせてもらうお礼としての農産物が奪われる。
    ジェッドが「昔の恩義に免じて命は助けてやる。荷馬車も馬も命も。だが積み荷は全部もらう。貸し借りなしだ。」と言い、
    キャロルはそれで納得した。
    しかし、その上にジェッドが、キャロルがエゼキエルから贈られた左手薬指の指輪まで欲しがったので、ヘンリーが切れて反撃に出た。
    そんな事をしても多勢に無勢で勝てるわけもなく、ヘンリーは簡単に取り押さえられた。
    それ以上の諍いを望まないキャロルは指輪を外してジェッドに差し出した。
    「毎度、どうも。」と受け取り、からかい半分に「似合ってるぜ。この髪型。」と、キャロルの髪を触ると彼らは去った。


    中継器を設置すれば無線機に入る信号を増幅できるとのユージーンの提案で、ロジータはユージーンと中継器を設置しに行く事になった。
    その目的を持ち馬車で移動中のロジータとユージーンは、ウォーカーの群れが東に向かったらしき痕跡を発見。
    自分たちは西方向へ行こうとしているので良かったとユージーン。
    給水塔のような鉄塔に着くと、ユージーンが上って中継器の設置作業をしていた。
    作業が終わった矢先の事、降りようとしたユージーンの目に、自分達がいる場所に向かって、ウォーカーの群れが移動して来ているのが映った。
    「これは、まずい!」と思って大声でロジータに知らせる。
    ロジータも慌てて「早く降りて!」と声を掛けるが、焦ったユージーンが工具が入った重いリュックを落下させてしまい
    その大きな音に驚いた馬が二頭とも逃げ去ってしまう。
    鉄塔から慎重に降りてきたユージーンだったが、最後の梯子が倒れてしまい、やむおえず思い切って飛び降りたところ、右膝を怪我してしまう。
    ロジータが持って来たスコップを杖替りになんとか、逃げ出すのだが、どれほど逃げてもウォーカーたちはひつこく追いかけて来る。
    途中で弱気になるユージーンを叱りながらロジータは、片足を引きずる彼を連れて更に逃げ続ける。


    アレクサンドリアでは、ジュディスが、ニーガンの牢の傍で、ミショーンから出された算数の宿題をしていた。
    飛行機が飛ぶ時速のその問題をジュディスが読み上げていると、牢の中からニーガンが口を挟む。
    「そんな実生活に生かせない問題無意味だ。」と。
    そしてニーガンはジュディスを通して、アレクサンドリアの近況に探りを入れようとする。
    ジュディスが「新しい人達を見つけて助けたいけどママが追い出すと言ってる。」と話す。
    するとニーガンはそれを「自分が子供の頃、拾って帰った野良犬を母親が怒った。」という話になぞらえて、
    大人しかった犬なのに最後は凶暴になったという話をする。
    ニーガンなりにジュディスを教育しているつもりのようだった。
    だがジュディスには、ニーガンが過去に過ちを犯したから今牢屋に入れられているという認識があり、
    彼の話を参考にするつもりはない様子だった。
    ジュディスは、ニーガンが悪人でも善人でも数字には関係ないので、算数を教えてもらおうとしただけと彼に言った。
    まだ小さいのに、一人前にクールな言い草に、ニーガンは笑いを洩らした。



    怪我をしていたユミコの回復は意外に順調で、マグナ、ルーク、ユミコ、コニー、ケリーの5人組は翌日、外へ出て行くように言われていた。
    マグナはまだ武器を隠し持っていて、
    仲間内だけでいる時に「外へ出るくらいなら戦おう。」と言ったが、彼女に賛同する者はいなかった。
    夜、その武器を持ち、こっそりとミショーンが子供たちと暮らす家の中を窺い見るマグナだったが、
    奥から小さな男の子がミショーンに走り寄って来るのを見て考えを変える。
    玄関から出向き、ミショーンに、手にしていた武器を差し出したのだ。
    「ありがとう。」と言ってミショーンがドアを閉め、ふと振り返ると、ジュディスがピストルを持って階段の中ほどに座り
    先ほどの玄関でのマグナとのやり取りを見守っていたようなのでミショーンは驚いた。
    「パパの望みでしょ?私がママを守るの。」と言うジュディスに、ミショーンは「私があなたを守るのよ。」と言った。
    「だから追い出すの?パパなら昨日の私に賛成する」とジュディス。
    ミショーンは胸が熱くなり微笑むと「パパは誇りに思うわ。兄さんも。」と言った。
    それからジュディスはミショーンに「時々パパやカールと話してるね。二人の声を忘れそうなの。少しずつ消えて行く。
    ママには聴こえると言い。」と言って、カーボーイの人形をミショーンの目の前に置くと、階段を駆け上って行った。



    積み荷を奪われたキャロルとヘンリーは、馬車の中で一晩を過ごす。
    ヘンリーを守るために言いなりになったキャロルだが、ヘンリーが眠りについた後、壮絶な仕返しをする。
    ジェッドらが野宿している所へ行って油を撒き火を放ったのだ。
    その直前に目を覚ましたジェッドのいかなる言い訳も聞かず。
    残党は残らず焼け死んだ。
    翌朝ヘンリーと共に馬車で進むキャロルにヘンリーは昨日の事を詫びる。
    その時、キャロルの指に指輪が戻っているのを見て、心の中で「取り返したんだ。」と思ったが、口には出さなかった。
    道の無い方角に馬車を進めるキャロル。
    彼女が訪ねたかった人が2人の目の前に現れた。ダリルだ。
    「乗ってく?」と尋ねるキャロルにダリルは微笑んだ。


    その頃、アレクサンドリアでは、出て行く5人組が、見送りに出てきたアレクサンドリアの人達に、滞在させてくれたお礼を告げていた。
    そこにミショーンがリックのシャツを着て馬で駆けて来た。
    「計画変更よ。」
    ミショーンは、彼らをヒルトップへ連れて行き、受け入れるように頼んでみると言うのだった。


    未だに逃げ続けているロジータとユージーン。
    二人は土手を下り、ぬかるんだ川沿いに降りると、ユージーンが杖替わりにして来たスコップで必死に自分達の身体に泥を掛けて寝そべった。
    ウォーカーの群れが気付かずに、上の土手を横切って行くが、
    この時、二人は、ウォーカーらが「あいつら、どこ行った?」「近くにいるはずだ。」「絶対に逃がすな。」と囁き合う声を聞いた。


    ウォーキング・デッド シーズン9 6話から登場の新キャスト



    マグナ…元囚人
    ルーク…元音楽教師
    ユミコ…不明
    コニー…元ジャーナリスト(聴覚障害者)
    ケリー…元高校生(コニ―の妹)

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  • 映画 メメント 時系列順ネタバレはコチラ
    2018年04月09日の記事を再UP

    変な映画『メメント』ネタバレ含む感想(時系列順ネタバレ追記)

    全く変わった映画だよ『メメント』
    タイトルも変わってるけどね。
    メメントは英語なら、記念の品、形見、思い出の種などの意味で、
    語源がラテン語の「思い出せ」

    10分しか記憶を保持出来ない主人公が、妻を殺害し、
    自分にも、こんな辛い障害を負わせた犯人を探し出して復讐を遂げようとする様子を追いかけてるんだけど、
    時系列を逆さまにして、描いてあるんだよね。

    うつぶせの遺体が写った写真を見つめているらしき人物の写真を持った手元のアップから映画は始まる。
    そこからフィルムは逆回しされて、インスタントカメラから出た写真、飛び散った血痕や弾丸、死人が殺害前まで巻き戻る。

    映画の観客は、この時点では、どういう事なのか全くわからない。
    ほどなくしてシーンは、モーテルの一室へと切り替わり、
    主人公が「何処だ?モーテルの部屋か。」とか考えている様子になる。
    暫く視ていると、この主人公が記憶障害を持っていて、
    後で思い出すためにメモばかり取っているのだという事がわかる。

    次のシーンでは冒頭で俯せになって死んでいた男が生きている。
    時系列が逆さまなので、殺害する少し前のシーンというわけだ。

    この映画を作った映画監督に言わせれば「どうだ!これは、未だかつてない発想の独特な映画だろう。」と言いたいのかもしれないが、
    視ている方は、普通に時系列通りに話を展開してくれた方が、ずっとずっとわかりやすくて助かる。

    私と同じように感じた人は多いと思うので、時系列順のネタバレを書いておいた。
    過去の記憶を思い出し(忘れないようにし)て、
    絶対に復讐を遂げる為に主人公は、
    メモだけではなく、重要な事は体に刺青にして彫り込むという健気なまでの工夫をしている。
    その様子は、大変な障害を負ってはいるけど、懸命に克服し、
    復讐に執念を燃やして頑張っているんだなぁ…と見える。
    しかし、これが、最後まで視ると、そういう事じゃなくて、
    記憶障害を負ったがために、主人公の心に生じている精神障害ってとこに行きついてしまう。

    一見すると、記憶障害というハンディキャップがある以外は、ごく普通の人に見えるのだけれど、彼の心はもうとっくに壊れてしまってて、
    むしろ忘れられるからこそ、記憶に付随していた苦しみも忘れられて、生きていけるんだろうなっていう人間の心の弱さや複雑さを考えさせられる映画だったりした。



    洋画のご紹介です。

    映画 メメント ネタバレ(時系列順)


    映画 メメント 概要


    2000年公開のアメリカ映画。
    監督:クリストファー・ノーラン
    主演:ガイ・ピアース
    ジャンル:サスペンス

    10分前の記憶を忘れてしまう前向性健忘の男が、自分で書きとめたメモだけを頼りに妻殺しの犯人を追う異色サスペンス。

    この映画は普通に1度見ただけでは何が何だかわからない。
    なぜならば、ストーリーの時系列が逆さまになっているから。
    映画を制作する段階で、ラストシーンから撮影するとかならばよくある事だが、
    上映される完成作品が、ラストから始まり、物語の冒頭で帰結するのは前代未聞。
    更に1つのプロットが終わる事に、差し挟まれるモノクロの過去トークは、
    主人公が妻殺しの犯人を追いはじめてから、電話で話した事件前の記憶であるが、
    その記憶は主人公の都合のいいように改変されている。
    しかし、その改変は無意識に行われているようで、本人はそれこそが真実だと信じ切っている。

    今回は、この映画のネタバレを時系列に添って詳細に書くという、かなりしんどい事をやってみた。


    映画 メメント 時系列順ネタバレ・あらすじ



    【麻薬取引に関する電話】

    レナードは、自分に障害を負わせ、妻を殺した犯人を追っている。

    電話で誰かと話すレニー(レナードの愛称)。
    レニー「ジミーはナタリーを使って取引を?取り引きにはヤツだけが?…麻薬で近づくのが一番だ。心配ない。準備は出来ている。ロビーに?君の顔は?」
    走り書きをするレニー。
    「すぐに行く。」と言って電話を切り、資料の束や壁に貼った考察図面を持ち、部屋を出る。
    ロビーに行くと、テディことギャメル刑事が待っていた。
    二人揃って歩いて行く。

    車を停車させてある場所まで来ると「ここだ。」とテディは立ち止まり、そこで、レニーはインスタントカメラでテディの写真を撮影する。
    この時、テディの方から「ギャメル刑事ではなくテディと呼べ。」との申し出あり。
    テディは秘密捜査なので、その方がいいと言う。

    テディの写真のフチにテディと書きつけているレニー。
    捜査には、なぜかテディは同行しないと言い、レニーに自分の電話番号のメモを手渡す。
    レニー、その番号も、先ほどのテディの写真の名前の下に書く。
    ここで2人は別れ、レニーはそのまま、テディが用意してくれた、その車に乗って出発する。
    別れ際にテディはレニーに「謝らせろ。」と助言。



    【廃屋での殺し】
    レニーが車で行きついたのは郊外の工場跡地。
    中に入って待っていると、やがて車に乗った一人の男が到着した。
    その男は「テディ。」と呼びかけながら中に入って来た。

    「ジミーか?」と尋ねると「なぜ、ここに?」と男は尋ね返した。
    レニーが、もう一度、彼に名前を尋ねると「他にいるか?忘れ野郎。」と答えた。
    ジミー・グランツはレニーを以前から知っていると言う。
    そして笑いながら「テディは?」と聞いたジミーを、レニーは突然ぶん殴る。
    そして裸になるように命令するが、殺される事を知ったジミーは「金なら車にある。」と言って命乞いをする。
    だが「金は欲しくない。」と言うレニー。
    そして「俺の人生を返せ!。」と言って殴りかかり、ジミーを地面に捻じ伏せると首を絞める。
    この時、レニーの脳裏には、在りし日の妻の姿がフラッシュバックしていた。
    殺害が済むと、すぐさま、ジミーの遺体をインスタントカメラで撮影し、ジミーの着ていた服に着替える。
    そしてジミーの遺体を地下に引きずって行こうとするが、その時に、ジミーが意識を取り戻し、まだ生きているとわかると同時に
    彼の口から「サミー…。」という言葉が漏れ、レナードは、なぜジミーがサミーを知っているのか?と戸惑う。


    と、その時、外で気配がするので出てみると、ちょうど車で着いたばかりのテディが、車のドアを開けて出てきたところであった。
    (この時、既にレニーはテディの存在や名前や指示など、すべてを忘れていた。)

    状況が飲み込めないレニーは自分のポケットの中を探り、数枚の写真を出す。
    写真の中には、外の男を写した物、目の前の男を写した物と数枚があった。
    自分が殺した事はわかりつつ、外へ出ると「頼む、男が怪我しているので医者を呼びたいんだ。」と声を掛ける。
    外の男は小走りに廃屋の中へと入って行き、続いて入ったレニーは、彼に「記憶がなくて。知り合いか?」と尋ねる。
    すると、男は「いや、俺は刑事だ。」と答える。
    男「息は?」
    レニー「さあ、たぶんな…。」
    横たわった男の前に着くと、屈みこんで、刑事と名乗った男は「何をしてた?」とレニーに尋ねる。
    「覚えてない。記憶が…。」と言いつつ、刑事と名乗る男の背後に回り込み、頭を殴るレニー。
    この時、横たわった男は既に死んでいたようであった。
    殴られた自称刑事の男は驚いて「レニー!殺す気か?!」と叫んだ。

    「俺を思い出したか?おまえは刑事だな。」と言いながら、男のズボンの後ろポケットから財布を抜いて確認するレニー。
    男は殴られた頭を押さえながら「ヤツを見つけてやった。」と告げる。
    だが、レニーは、男を信用する事が出来ず、そのまま地上階へと連れて行くと
    「あいつは俺を知っていた。」と言って状況説明を求める。
    テディが「おまえの女房を殺したやつだ。」と言うがレニーは「あいつじゃない。」と反論する。
    テディ「名前はジェームス・ジョン・G。刺青を。」
    レニー「何で20万ドルも?」
    テディ「俺が麻薬を売るとでも?」
    レニー「売人か?」
    テディ「そうだ。それにやつが犯人だ。ついでに俺たちも稼げる。」

    この時、テディは、レニーがジミーと麻薬の取引をしていた事を匂わせた。
    「取引に使ってたフロントが君の事を知ってる。あそこの写真を撮ってたろ?」と裏付けのような事を言う。

    テディに利用されて、麻薬の取引現場へと誘導されていたと気づいたレニーは怒る。
    ジミーがサミーの名前を知っていた事が気掛かりで、怒りを募らせるレニーだった。

    しかしテディは「君は誰にでもサミーの話をしている。」と言い出し、その話が事実ではなくて、
    レニーが作り出した架空の話だという事も告げる。
    だが、テディは、自分を慰めるために誰でもやる事だし、事実と食い違っていてもかまわないとまで言って、
    レニーがこれまで反面教師として教訓にして来た話を全否定してしまった。

    それを聞いて茫然自失となったレニーに、更に追い打ちを掛けるかのように
    「かみさんの命は助かった。」と、遠回しに追っている殺人犯の不在を暗喩する。
    それから「奥さんは、君の症状を疑い、苦痛と苦悩で身体はボロボロだった。インシュリンを必要としていた。」と話した。
    「インシュリンを必要としていたのはサミーの妻だ。話したろ?」とレニーが不可解な顔をして言うと、
    テディは、何度も繰り返されるその話こそが、自己暗示のための作り話である事を仄めかす。
    「サミーは最後は療養所へ行った。」と、サミーが、如何に重症であったかを示すように言うレニー。
    ところが、レニーのこの言葉をテディは「サミーは詐欺師だった。」という一言で転覆させる。
    更に、レニー自身が、サミーが詐欺師だった事を暴いたとまで告げる。
    「俺が間違っていた。」と認めたがらないレニー。
    そしてレニーが「彼の女房が来て…。」と言い掛けた言葉をテディが「やつに女房はいない。」と遮った。
    それからトドメを刺すように「糖尿病は君の女房だ。」と告げる。

    つまりテディの話はこうだ。
    レニーが復讐しようとしている相手は、昔、レニーの家に押し入った麻薬中毒のイカレ野郎で、レニーはそいつに頭を殴られて、
    記憶が10分間しか保てない障害を負ってしまった。
    レニーの記憶の中では、そいつは妻殺しの犯人となっているが、実際には被害は、妻への強姦とレニーの殴打とその後遺症である記憶障害で、
    妻は殺されてはいない。

    刑事のテディは、その男、ジョン・Gに復讐をしたいと思うレニーを認め、そしてその男を探す手伝いをしてやった。
    しかし、その復讐は、もう1年も前に遂げられている。
    見つけ出したジョン・Gをレニーは殺していて、
    テディが撮影したその時の嬉しそうな顔のレニーの写真も残っている。
    ところが、その記憶はリセットされて、レニーはまたしても犯人探しを始めた。

    それでまた、レニーの事件とは無関係だが、同じイニシャルを持つジミー・グランツをレニーに犯人と思い込ませる一方で、
    ジミー・グランツには麻薬の取引だと言って、この廃屋へと呼び出し、レニーに殺させてやった。

    本当のレニーの妻の死因は、糖尿病を患っていた妻に、10分前にインシュリンを打った事を忘れたレニーが再びインシュリンを打ったから。
    だが、その受け入れがたい事実を、レニーは、サミーとその妻の間に起こった出来事として記憶を入れ替えてしまった。
    すると、自分の妻が死んだ理由が空白となるので、自分の頭を殴った麻薬中毒のイカレ野郎ジョン・Gが妻を殺したという新たな記憶を生み出したのだった。
    その自分で作りだした記憶こそが真実と思い込み、復讐を目標にして、
    事実から心を逸らし続ける事でしかレニーは生きられなくなっていたのだ。

    最後に「ジョン・Gなんて名前は大勢いる。俺自身がジョン・Gだからな。」と自身の本名の事を口にしたテディは、
    君は「嘆いているだけ。俺がすべてやった。果てる事ない夢の世界で復讐を生きる目的にしてるだけ…。」と喋り続けた。
    それで、レニーに殺されそうになるが、どうにか免れる。
    乗って来た車に戻ったレニーは、テディの話をすべて嘘と判断し、テディの写真の裏に「やつは嘘つきだ。信じるな。」と書き込む。
    そして、テディに操られて、自身が先ほど殺した男と、1年前にジョン・Gを殺した後に撮影したという自分が嬉しそうな顔で写っている写真も燃やす。
    それから、あらたなメモ「刺青:事実6 カーナンバー SG13 7IU(テディの車のナンバー)」を書き残すと、車から降り、ジミー・グランツの車に乗り換える。
    と、同時にそのジミー・グランツの車をインスタントカメラで撮影する。
    テディが「今、殺したやつの車に乗って行ったりしたら殺しがバレるぞ。」と注意しても聞く耳を持たない。

    テディは、レニーに自分の車の鍵を草むらに放り投げられて、探すが、なかなか見つけられない。
    そんなテディをほったらかしてレニーはジミー・グランツの車に乗って去ってしまう。
    レニーが向かった先はエマの刺青店。



    【刺青店 エマの店】
    刺青師エマの店へ車でやって来たレナードは、一枚のメモに目を落とす。
    そこには「刺青:事実6 カーナンバー SG13 7IU」と書かれていた。
    レナードは刺青店で、そのままの文字を身体に彫ってもらう。
    そこへ「よう、レニー」とカーテンを開けてテディが入って来る。

    レニーとテディの間で交わされた会話は以下。
    レニー「なぜ、ここに?」
    テディ「車は裏に回しとけ。なぜここに?刺青屋は北にもあるだろう。」
    レニー「忘れる前に入れとこうと。」
    テディ「裏に回すからキーをよこせ。」
    レニー「すぐに終わる。」
    テディ「終わったら用がある。」

    テディは出て行き、部屋の外でレニーを待っていた。
    エマを追い払うと「すぐに、ここを出るぞ。」と言うテディ。
    レニーには何故テディが急いでいるのかわからない。
    テディは「ここはもう安全じゃない。警察が探してるから、身分証も服も車も新しく替えるんだ。」と言い聞かせる。
    全く状況が飲み込めないレニーは「デカって?」と尋ねる。
    テディ「悪いデカだ。君をモーテルに入れて電話をかけ続けドアの下に封筒まで。」
    レニー「なぜ知ってる?」
    テディ「本人に聞いた。君をからかっている。」
    レニー「嘘だろ?」
    テディ「電話嫌いの君に電話を掛け、出ないとドアから封筒を入れて応えさせヤクの売人ジョン・G(ジミー・グランツ)の話を吹き込んでいる。」
    ジミー・グランツは麻薬の売人で、その警察官は彼の取り引きを調べていて、レニーは、その事に巻き込まれているのだとテディ。

    初耳だという顔をしてレニーは「なぜ知ってる?」とテディに尋ねる。
    「俺は情報屋だ。あのデカは、よその町から来ている。これがバレたら殺される。早くこれを来て、ここから出るんだ。」と言って袋に入った服を手渡すテディ。
    一旦はテディのアドバイス通りにしようとしたレニーだが、
    ポケットから出てきたテディの写真の裏側に「やつを信じるな」とあった事から、テディを信じず、そのまんまの服装で窓から逃げ出し、ジミーの車に乗り込む。
    そして、やはりポケットの中にあったファーディーズという店のコースターに「後で来て。ナタリー」と書かれていたので、
    ファーディーズへと車を走らせる。
    レニーがファーディーズへ到着すると、ちょうどゴミを捨てに出ていたナタリーが、ジミーの車だったので、ジミーだと思って、名を呼び、車の窓を覗き込んだ。
    すると見知らぬ男が乗っていたので、たまたま同じ車種だったのかと思い「ごめんなさい。間違えたわ。」と謝って店の中へと戻って行く。



    【ファーディーズバー】
    レニーが店内に入ると、カウンターの中にいた女性が彼に「何?そんな恰好で来て。」と言う。
    コースターにあったナタリーという女性が、彼女だとわかり、コースターのメッセージが自分宛てのものだと思っていたレニーは、
    知っていた女性だと思ったが、どうも初対面らしい。
    そこでレニーは正直に、記憶がなくて覚えてないので、なぜここへ来たのかわからないと話す。
    ナタリー「あなたなのね。」
    レニー「知ってるのか?」
    ナタリー「前に彼に聞いたわ。」
    レニー「彼って?」
    ナタリー「ジミー・グランツよ。知ってる?」
    レニー「いいや。」
    レニーは、さっき殺したジミーの事を既に忘れていたから、全く動揺もせずに、その彼女だと名乗っているナタリーと話す事が出来る。

    ナタリー「彼は知ってるわ。ディスカウントにいるって。刑事も探しに来た。自分が何をしたかも知らない男は?って。そんなの山ほどいる。」
    そこでレニーは「アル中も健忘症になる?」と尋ねた。
    ナタリー「あなたテディ?」
    レニー「レナードだ。」
    ナタリーは「ジミーはどうしたの?」と聞くが、レニーは記憶がないので「知らない。」と答える。
    この時、ナタリーは、目の前にいるレニーが、ジミーが話していた記憶障害の男である事を知る。
    そして、ここにレニーが来た理由は、ポケットの中にあったコースターに「後で来て。ナタリー」と書かれていたからと、
    ポケットから、そのコースターを出してナタリーに見せるが、ナタリーはレニーに対して、違和感と疑惑を募らせてゆく。
    だが唾液入りの汚い飲み物を目の前で作って、時間が経ってからそれをレニーに運ぶと、彼が躊躇いなく、それを飲んだ事から、
    彼の記憶障害が警察が言っていた通りだと確信する。


    【ナタリーの家へ】
    ナタリーはレニーを自宅へと連れて帰る。
    レニーの記憶障害と、警察の話が一致したので、悪人ではないだろうとの判断のもとに。

    「奥さん殺しの犯人を見つけるのに、どれくらい掛かるの?」とナタリーが聞いた時に、
    レニーは、犯人と目ぼしき男を特定するための大量のファイルを彼女に見せた。

    ナタリーはその大量のファイルを見て
    「そんなに情報があるのに、なぜ警察は見つけられないの?」と不思議そうに言う。
    レニーは首を振りながら「探してない。」と答える。
    ナタリー「なぜ?」
    レニー「存在しないと。」
    レニーはナタリーに、妻が殺された夜の状況を語る。
    夜中にベットの上で目覚めると、隣で寝ていた筈の妻がおらず、ドアの向こうで覆面をした男に強姦されているのを見つけた。
    その男をピストルで撃ち殺したが、傍へ近づいた時に、後ろから頭を強打されて、そのまま気を失った。
    「2人組だったんだ。後ろから殴られた。それが最後の記憶だ。」
    警察には覚えている事をすべて話したが、信じてもらえなかったとレニー。

    「暫く、ここに泊まっていいわ。」と言い残し、ナタリーは仕事に戻ると言うので、
    レナードはインスタントカメラで彼女を撮影し、名前を聞いて写真の下へそれをかき込む。

    ところがナタリーはすぐに帰って来た。
    理由は、ドットという男が、ジミーの金をナタリーが取ったと誤解して店に押しかけて来たから。
    もちろん、ナタリーには身に覚えがない。
    この時、ナタリーは話しながら、内心で企てたとある計画のために、筆記用具を全部隠す。

    ジミーの金は、車のトランクに入ったままで、その事をレニーはジミーを殺す前に本人から聞いたが忘れている。
    レニーに記憶がなくて、何も知らないのがお気楽そうに見えて、苛立つナタリー。

    ジミーはテディという男に会いに行ったまま戻らず、大金を持ったまま消えた状態である事。
    ドットはジミーの相棒で、ナタリーがハメたと疑っている事を、ナタリーはレニーに話して聞かせた。
    そして彼女はレニーに聞く。
    「テディって誰?」
    レニーは「知らない。」と首を振る。
    ナタリーは苛立ちながら、ドッドを殺して欲しいと言う。
    報酬は払うというナタリーに「金で殺しなんて…」と驚くレニー。
    ナタリー「じゃあ何、愛? 何なら殺すの?奥さんのためなら殺すのに?」
    レニー「それは別だ。」
    ナタリー「殺しは一緒よ。」
    二人は口論となり、ナタリーは彼の亡き妻を罵るような言葉を吐き、レニーを怒らせてその結果、殴り飛ばされ、ナタリーは家を出て行った。
    メモを残しておきたいのにペンが見つからず、焦るレニーは家中を探し回る。
    ナタリーは外に止めた車の中に座って10分をやり過ごしてから、再び、家の中へ入って来る。
    もう、さっきの記憶がないレニーは、自分にさっき殴られて出来たナタリーの顔の傷を見て驚き「誰にやられた?」と尋ねる。
    「ドッドに殴られた。あなたがドットにテディの話をして来いと言うからこうなった」と、ナタリーは嘘をつく。
    乗せられたレニーはナタリーの術中にハマる。
    「ドットの所へ行き、私はジミーのお金も麻薬も持ってない。きっとテディが盗ったって言ったの。でも信じなかった。
    明日までにヤクを持って来ないと殺すって。」と、ナタリーがそこまで話したところで、レニーは、ドットを痛めつけに行く気になった。
    この時、ナタリーが、さも心配するようなフリで「殺されるわ、レニー」と言って名を呼んだ。
    それが死んだ女房と同じ呼び方だと言って、口では「イヤだった。」と言いつつも気を良くしたレニー。
    …というわけで人相と居場所を教わり、ナタリーの書いたメモを持ちドットに会いに行くレニー。
    ところが、車に乗り込むと、先にテディが乗って待っていた。
    「誰だ!」と驚き、思わずテッドに掴みかかるレニーだった。


    【テディのアドバイス】
    男はテディだと名乗り、その証拠に、サミーの話を知っていると告げた。
    テディは、レニーに「君の仕事はほぼ終わった。後はナタリーだけだ。」と言うが、
    レニーは既にナタリーが誰なのか忘れている。
    写真を見てナタリーを確認するレニー。
    「その女は信用出来んからメモしておけ。」とテディに言われる。
    この時のテディの読みは当たっていたが、
    レニーは、先に撮影したテディの写真の裏に「やつは嘘つきだ。信じるな。」と書いてあったので聞き流した。
    レニーは、今、乗っているジャガーや、今、着ている服が、さっき殺したジミーのものだという事を忘れて、
    「妻の死亡保険金で買った。」という新しい記憶を作り出していた。
    テディが、レニーに構い続けるのは、彼の事が心配だからではなくて、
    このまま殺したジミーの服や車でうろつかれると、自分がしていた後ろ暗い犯行も表沙汰になってしまうと予見していたからだ。
    「ナタリーの家には戻らず、町外れのモーテルに泊まれ。」とアドバイスしてコースターにモーテルの名前を書いて、テディは車から降りて去った。
    自分の部屋が要ると考えたレニーは、この最後のアドバイスだけは聞き入れる事にして、そのモーテル「ディスカウントイン」へと向かう。


    【ディスカウントイン】
    ホテル、ディスカウントインに到着すると、レニーはまず、ホテルの看板を写真撮影した。
    ホテルの304号室にチェックインしてから、捜査(?)体制を整えるべく、考察地図図面を壁に張り、先ほど撮影したこのホテルの写真も、
    そのしかるべき位置に貼り付けた。
    それからデートクラブへ電話して金髪の女の子の派遣を頼む。
    女性が来たら、レニーは彼女に、妙な頼み事をする。
    「俺が眠りについたら、トイレのドアを開け閉めしてバタンと音を立てて。」
    そして、妻の遺品を彼女に手渡して「これを君の物みたいに部屋に散らばらせて置いて。」と。

    夜中にレニーが眠っているのを確認し、女性は指示通りに部屋中に、預かったヘアブラシや本などの小物を置き、
    トイレの戸をわざと音を立てて開け閉めした。
    薄闇の中で目が醒めたレニーは、辺りを見回す。
    そこかしこに置かれた妻の持ち物を見て、そこがホテルであるのも忘れ、自宅で、まだ妻は生きていると錯覚して、起き上がる。
    これはレニーにとって、あの忌まわしい日の再現であった。
    トイレのドアの向こうに人の気配を感じて、そこにあの日の犯人と妻の光景があると思い込みドアを開ける。
    だが、そこには、金髪の女がいて、ただ麻薬を吸引していただけだった。
    むろん、この時のレニーは、これが自分の考えに寄る演出であった事も忘れていた。
    現実に引き戻されて「出て行ってくれ。」と女に告げた。


    ★リアルの話の流れの途中であるが、過去の出来事が挿入される。(回想ではない)
    ホテルの一室で《事実5:麻薬入手の手段》と書かれたメモを持ち電話で話すレニー。
    「車に大量の麻薬。やつは中毒で買う金が目当てだったと言うが、あんなに車にあって、なぜ家へ押し込む?」
    資料を見て、その男は売人だったと気付くレニー。
    そこで、メモの“麻薬入手の手段”を消して“麻薬の売人”と書き換える。
    そして「少し見えた。」と言って電話を切る。(この種の過去のレニーの犯人追跡の様子は、断片的に現代進行中のストーリーの要所・要所に挟みこまれる。)☆


    【妻の遺品との別れ】
    夜中ではあるが、妻の遺品を持ち、ディスカウントインから、ジミーのジャガーに乗り出掛ける。
    そして、ブロックの断片が建つ空き地で降りると、持って来た妻の遺品を燃やす。
    それらを使っていた時の妻の記憶が、いちいち頭の中をよぎって行く。
    そのまま、この場所で夜を明かし、レニーは再びジミーの車に乗って、走り出す。


    【ドットの襲撃】
    道路を走行中、後ろからクラクションを鳴らして追って来る車があり「知ってるやつだろうか?…そうみたいだが…。」と思っていると、
    ピストルで襲撃して来た。
    レニーは車を降りて逃げる。
    逃げながら、追われているのか追っているのか混乱してわからなくなる。
    相手がピストルで銃撃して来るので一周回って、またジャガーに戻り発進した。
    そのまま車で暫く逃げて、ポケットを探り、あの男が誰なのかを考える。
    メモが出てきた。「ドット、白人 5番通りのクレスト・イン」どうも、この人物のようだと思い、そのモーテルの部屋へ先回りする。
    ところが、6号室へ行くべきところを間違えて9号室へ。
    無関係のな9号室の男を蹴り飛ばして気絶させてしまった。


    【先回り】
    6号室へ行くとドアに鍵が掛かっておらず、中へ侵入する事が出来た。
    部屋にあった空き瓶を武器にしてトイレで待ち伏せするが、待っている間に、ここにいる理由を忘れてシャワーを浴び始める。
    そこに帰って来たドットがトイレ兼浴室のドアを開け…その気配に振り向いたレナードが先にドットに飛びかかる。
    ドットを何発か殴りつけた後、さっきトイレのタンクの上に置いた空き瓶に目が行って、それで素早く頭を殴りつけるとドットは気絶した。
    その間に鞄からガムテープを出して後ろでに両手を留め、口にもガムテープを貼りつける。

    そして部屋のクローゼットへドットを運び、インスタントカメラで彼を撮影して、メモに従いテディに連絡を取った。
    メモには「ナンシーのためにドットを消せ。」とも書いていた。
    留守電になっていたので「クレスト・イン6号室にいる。レナードだ。来てくれ。」と伝言を残した。
    テディを待っているうちに眠ってしまい目覚めたら全部忘れていた。
    どこにいるのかわからず、モーテルである事だけはわかった。
    引き出しには聖書とピストル。
    クローゼットの中には口と手を拘束された男。
    誰かが表からドアをノックしている。
    覗き穴から顔を見て、ポケットの中の写真と照合しテディという男だとわかる。
    自分が電話で呼んだ事を忘れていて「用は?」と聞く。
    その時、クローゼットから呻き声が聞こえて来て、誰だからわからないので、口のガムテープを外して名前を聞く。
    男は「ドッドだ。」と答えた。
    レニーが続けて「誰がこんな目に遭わせた?」と尋ねると「おまえだ。」と答えた。
    ピストルを突き付けて、ドッドの車で町はずれまで運転させて解放した。
    帰りは、後ろからついて来たテディの車に乗りナタリーの家へ行く。


    【ナタリーの話】
    レニーがドットの写真を見せて事情を聞くと「片付いたのね。」とナタリー。
    「俺に殺しを依頼したのか!?」と興奮するレニーを宥めながら、ナタリーは
    「ドッドという男に殺されそうになって、あなたに助けを求めたら、あなたが協力してくれると言ったのよ。」
    と話した。
    それからナタリーは「恋人のジミーがテディという男に会いに行って戻って来ない。」と話した。
    そして、ナタリーは、レニーの妻殺しジョン・Gを探すのを手伝うと申し出る。
    その夜レニーはナタリーの家に泊まる。
    夜半過ぎ、ナタリーが眠ってから、寝付けないでいたレニーは家の中をうろついた。
    すると、ナタリーが恋人らしき男と写っている写真を発見するが、その男が自分が殺した人間だとは気付かず、
    ナタリーの写真の下に「彼女も恋人を亡くし憐みで協力を。」と書き込む。

    翌朝、ナタリーの隣で目覚める。
    もちろんナタリーは再び初対面の女になっているが、レニーはわざと馴れ馴れしく接する。
    ナタリーが台所に立った隙に手掛かりを求めてポケットのインスタントカメラで撮った写真を全部出して、
    彼女の名前と、自分との関係性を紐解く。
    ジョン・Gのカーナンバーを調べて後ほど電話すると言うナタリーに、服を身に着けながら「電話は苦手だから会う約束をしてくれ。」と言うレニー。
    午後1時にダイナーで再び会う約束をして(ナタリーがそう紙に書きつけて渡す。)レニーはナタリーの家を後にした。


    【記録は記憶に勝るという持論】
    ジミーのジャガーに乗って発車させようとしたところにテディが来た。
    テディが「昼飯をおごる。」と言って一緒に食事。
    食事をしながら、またお決まりの質問をする。
    「サミーの話はしたか?」
    「もう耳にタコだ。」と答えたテディは「ジョン・Gはまだこの町にいるのか?」と尋ね返す。
    そしてテディからのアドバイスは「先日、君はハメられて無関係な人間を殺しそうになっていた。気を付けろ。」
    テディに「メモだけの人生は無理だ。」と言われても、レニーの考えが変わる事はない。
    「テディの言うようにメモなんかアテにならないのはわかっているが、
    記憶はそれ以上にアテにならない。目撃者の証言もアテにならない。
    だからこそ記憶など頼らず、警察がするようにメモを取り事実を集め結論を出すという方法がベストだからそうしている。」と反論する。
    記録は記憶に勝るというのが、もっぱらのレニーの持論だった。
    「本気でその男を?」テディが、すっとぼけてまた聞いた。
    「妻を殺し、俺の人生を奪ったやつだ。」とレニーは答える。
    後半は正解で前半は改変されたレニーの記憶に、テディは溜息をつく。


    【ナタリーの情報】
    テディに宿泊先を聞かれて「ディスカウントイン」と答えるが、部屋の鍵を持っていない事に気付き、ディスカウントインへと戻る。
    フロントの男に「部屋の鍵がない。」と言った結果、現在は2部屋を借りている事が発覚。
    ホテルの経営者にも、記憶が保持出来ない事を利用されていた事を知る。
    フロントの男は経営者よりはまだマシで、この時「レナード、必ず領収書は貰え。」とアドバイスをくれた。
    メモしようとポケットに手を入れると、ナタリーとの約束の時間と場所のメモが出てきた。
    そっちの方が重要とばかりに、ルームキーの事は忘れて、慌てて約束の場所へ向かう。

    約束のレストランに入る前に、写真とメモで彼女との関係性を復習する。
    先に来て待っていたナタリーがレニーを見つけてくれた。
    ナタリーは、レニーが刺青として彫り込んでいた車のナンバー「刺青:事実6 SG13」の持ち主を調べてきたと言う。
    「車の持ち主はジョン・ギャメル。ジョン・Gよ。」それはテディの本名だ。
    当然の事ながら、テディの車なので、持ち主はテディである。

    ホテルの部屋の鍵を「私の家に忘れていたわ。」と言って手渡しナタリーは出て行った。
    その後、レニーはナタリーが持って来た免許証のコピー入りの封筒を持ち、車に乗ってねぐらのディスカウントインへ向かう。


    【テディ、こいつが犯人だ!】
    部屋に入って、ポケットにあった写真を壁に貼った考察図の所定の位置に戻してから、免許証のコピー入りの封筒を開けた。
    免許書の氏名はジョン・ギャメル。
    その写真は、つい今、壁に貼り戻したテディだ。
    テディの写真の裏側には「やつの嘘を信じるな。」のメモ書き。
    レニーはテディに電話を掛けた。

    妻殺しの犯人の名前ジョン・Gと、テディの本名であるジョン・ギャメルの一致。
    事実6はテディのカーナンバー。
    事実1:男性。
    事実2:白人。
    これらの情報からレニーは、妻殺しの犯人はテディであるという判断に至る。
    だからテディの写真の下に新たに「やつが犯人だ。殺せ。」と書き加える。
    そしてレニーは、その写真とピストルを持ち、ホテルのフロントへ行く。
    フロント係と話していると、テディがやって来た。


    【ラストシーン】
    二人は連れ立って、今やレニーがマイカーと呼ぶジミーのジャガーに乗って出て行く。
    行き先は、ジミーを殺害した工場跡地。
    ナタリーが、人目に付かないとの理由でそこを推薦したからだが、もうレニーはそんな理由も覚えていない。
    レニーは中に入って、またポケットの中からテディの写真を出して、下に書いた言葉を読む。
    「やっと見つけた。」そう呟いた時、後ろから入って来たテディ。
    「手掛かりは?ないだろうな。」そう言いながらテディが真後ろへ来た時、レニーは振り向いてテディを殴りつけて、
    床に捻じ伏せピストルを向ける。
    「おまえの頭を撃ち抜く前に女房に許しを乞え!」と叫ぶレニー。
    テディは、レニーの迷走ぶりをわからせるために「俺と一緒に地下室へ行こう。」と言うが、
    レニーは聞く耳を持たずに、テディを撃ち殺した。

    そしていつものようにインスタントカメラで遺体を撮影するのだった。

    《終わり》



    邦画のご紹介です。

    映画 娚の一生 ネタバレ含む あらすじ・感想《退屈な映画認定!》


    映画 娚の一生 概要


    2015年公開の日本映画。
    監督:廣木隆一
    主演:榮倉奈々・豊川悦司
    コミック(漫画)が原作。



    映画 娚の一生 あらすじ



    東京のIT系の会社で働いていた堂薗つぐみ(榮倉奈々)は、辛い恋愛に疲れていた。
    祖母が亡くなった事を切欠に、逃げるように仕事を辞めて祖母が暮らした田舎の一軒家で、ひとり暮らし始める。ふと気づくと、
    祖母の教え子だったという50代の独身大学教授・海江田醇(豊川悦司)が離れに住みついていた。
    生前、自由に出入りできるようにと、祖母から離れの鍵を預かっていたと言う海江田。
    彼は唐突に、つぐみに「結婚しよう。」と言い出す。
    最初は、その唐突さに戸惑いつつも、お婆ちゃんの元彼なんてと拒絶していたつぐみだったが、
    次第に年齢差を乗り越えて心を寄せて行く。

    映画 娚の一生 ネタバレ含む 感想



    海江田醇は祖母と恋愛関係にあったという設定であったが、祖母の十和は72歳で亡くなったと映画の中で近所のお婆さんが話していたので
    それなら海江田醇は、祖母とも親子ほどの年齢差がある筈であるが、映画の冒頭の30年ほど前に、祖母と海江田が寄り添う映像は、
    全然そんな年齢差があるようには見えなかった。
    そもそも、祖母役の女優さんが、祖母ではなく母親くらいの年齢にしか見えない人だったので、それも当たり前だけど。
    そんなだから作中で「お婆ちゃんの元彼なんて…。」と感じているつぐみの違和感を想像する事が出来なかった。


    海江田醇は「十和さんの葬儀でつぐみに出会った。」と言っている。
    そしてその葬儀の翌日には、もうつぐみの事を何も知らぬままに
    女性として意識している風な言動があるのは、一目惚れとしか思えないのだが、いい歳して若い女の子に一目惚れするようなエロオヤジだとすれば、
    大学教授という職業柄、女子大生に手を出しまくっていなければ辻褄が合わない。
    ところが、そんな事もなさそうで仕事上では清廉そのもの。これ、どういうキャラなのか?どうもイメージが掴めない。

    少々厚かましいところもあって、ズケズケとものを言う。
    つぐみがそんなつもりもないのに、親戚の前で勝手に「つぐみさんと僕は結婚します。」と発表する。…と、このような海江田醇の様子は
    変人としか言いようがなく、私には特に魅力ある男性のようには見えなかった。

    また、つぐみも、海江田本人の前では恋愛や結婚を断っているが、親戚や母親の前で言われた時には、別に否定もしない。
    それだけではなく《無口にも程がある》と思えるほど、さまざまな、驚いたり、怒ったりしそうなシーンで言葉を発しないのだわ。

    中盤で、母親に置き去りにされた遠縁の5歳の子供が、二人と共に暫く暮らす事になるのだが、
    この子供も、つぐみ役の榮倉奈々も涙を流さず泣く演技をしていて、どんだけ映画の役作りを舐めているのかと辟易とした。

    この映画は主演の榮倉奈々・豊川悦司はもちろんの事、それ以外の出演者も表情や声の抑揚が平坦な人が多く出てきて、
    この廣木隆一という監督が、あまり登場人物の真に迫った演技や、その時々の感情の表出を重要と考えない人だから、こうなったのかな?なんて事まで考えてしまった。

    子供を加えての生活の中で多少の波風はあるものの、それ以外取り立てて事件も起伏もなく淡々と終盤までストーリーは流れ、
    つぐみの元彼の出現と、その元彼と海江田の殴り合いの喧嘩は最大の山場なんじゃないのかと思われるのだが、
    この時、つぐみは別に「やめて」とも何とも声を上げず無言で、無口にも程があるヒロインである事を再確認した。


    何にしても演出の無能が目立つ。
    最後まで退屈な映画だった。

    2013年07月05日の記事を再UPしました。

    映画 恋の罪 ネタバレはコチラ

    マルキ・ド・サド 短編集「恋の罪」と映画「恋の罪」

    マルキ・ド・サドの短編集に「恋の罪」というものがあります。

    サドには「違反」の作品と「適法」の作品の二種類があり、この「恋の罪」は「適法」の作品群に属するものです。

    12世紀に始まる名家の出身であるマルキ・ド・サド(1740-1814)は、その乱行と筆禍のために生涯の大半を獄中で過ごし、数々の作品を生む。

    「適法の小説」と呼ばれるもののうち最も完成度の高い作品集『恋の罪』から本邦初訳の4篇を収録。
    悪徳と美徳、加害者と被害者といった対立によって人間の中の両項性を描き出す。


    【収録作品】
    「フロルヴィルとクールヴァル、または宿命」
    「エルネスティナ」
    「ロレンツァとアントニオ」
    「サンセール伯爵夫人、または娘の恋敵」
     
    短篇集 恋の罪 (岩波文庫)/岩波書店
    ¥1,008
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    「エルネスティナ」は漫画作品にもなり、こちらで無料で第1話が読めます。
     
    そして、こちらが、完訳版。
    恋の罪、壮烈悲惨物語 (サド全集)/水声社
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    サドの物語では、一貫して悪人が善人を追い詰めて破滅させるという言わば勧善懲悪の反対の勧悪懲善?!
    でもサドは「人々に、悪を勧めるために作家活動をしたのではない」のだから、そのあたりは誤解なきように・・・。


    で、こちらが映画の「恋の罪」
    この映画がサドの作品の影響を受けているか否かは、見た人の判断に委ねましょう。

    映画 恋の罪 詳しいネタバレはコチラ
     
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    邦画のご紹介です。

    映画 恋の罪(R15指定) ネタバレ・あらすじ

    マルキ・ド・サド 短編集「恋の罪」の記事はコチラ


    映画 恋の罪 概要


    2011年公開の映画。
    監督:園子温
    出演者:水野美紀/冨樫真/神楽坂恵
    1997年に渋谷区で発生した東電OL殺人事件が元ネタになっている。

    映画 恋の罪 ネタバレ・あらすじ



    90年代。渋谷区円山町のラブホテル街には、デリヘル嬢や立ちんぼが大勢いた。
    そんな街の一角にある古びた廃屋で、女性の、猟奇的な変死体が発見される。
    女刑事の和子(水野美紀)が、携帯でその事件の知らせを受けたのは、自身が浮気中のラブホテルでだった。
    タクシーを拾い彼女が現場に駆けつけると、幾つかのパーツに切断されたその遺体は2体のマネキン人形と組み合わされていた。
    その1つには赤いスリップドレスを着せて横たえられており、もう1つはセーラー服を着せて座らされてあった。
    そして、壁には血で大きく「城」の文字が…。

    警察は、
    遺体の状態から殺害された日時を割り出し、その日の前後から失踪・行方不明として届けのあった女性を調べる。
    その中にはベストセラー作家、菊池由紀夫の妻である菊池いずみ(神楽坂恵)30歳も含まれていた。
    更に、事件の発生から11日後に、行方不明の届けが出されたのは、東都大学教授の尾沢美津子(冨樫真)39歳。

    実は、菊池いずみと尾沢美津子は知り合いであり、しかも知り合った場所は円山町のラブホテル街であった。
    和子が、片や被害者、片や失踪者である菊池いずみと尾沢美津子に行きつくまでに数日を費やした。

    以下に語られるのは、菊池いずみが、尾沢美津子に出会うまでの顛末である。

    いずみは、まるでメイドのように夫(津田寛治)に仕えていた。
    夫は作家であるのに、サラリーマンのように毎朝出勤し、夜9時に帰宅する。
    そんな風だから、いずみは一人で過ごす長い一日を持て余し、愛している夫とも、めったに夫婦としての濃厚な時間を持つ事が出来ず日々、虚しさと孤独を感じていた。
    かと言って、特に夫婦仲が悪いというわけではない。
    毎夜、寄り添って眠っていたし、いずみは夫を信じていた。
    夫の方でも、いずみがキチンと家を整えて自分に仕えているならば日中は、友達と会うなり、仕事を持つなり、自分の好きにしていいと理解を示してくれる優しさもあった。
    そこでいずみは、スーパーの試食販売のパートの仕事に就く。
    その勤務中に、モデル事務所をしていると語る土屋エリ(内田慈)にグラビアをやらないかと声をかけられる。

    「最初は気軽に遊びに来るだけでもいいから。」と言うエリの言葉に乗せられて、いずみが、撮影現場に行ってみると、そこにいたスタッフ一同は「かわいい!」「綺麗だ!」と、
    いずみを、大変な歓迎ぶりで、
    あれよあれよと言う間に撮影の被写体になっていた。
    そして、撮影の内容は徐々にエスカレートして行き、最終的には裸になって男優と絡む動画をカメラに収められる。
    結局、そこはグラビアのみならず、AVも制作する会社で、
    豊満な肉体と男好きするルックスを持ついずみはAV女優として、エリに発掘されたという事であった。

    この経験が切欠で、いずみは、女としての自分を開花させる快感を覚え、大きく胸の谷間を露出した服装で街中を彷徨い歩くようになる。
    そんないずみに声を掛けてきたのが、カオル(小林竜樹)である。
    背が高く、ボーラーハットに白いシャツに白いコートという服装のカオルは浮世離れしていた。
    まだ気取りの残っているいずみは、一旦は、彼に背を向けて歩き出す。
    しかし、一人でフラフラとホテル街の方へ向かってゆく彼女を
    堕とす事などカオルにとっては他愛もなかった。
    後をつけてゆき、まんまとホテルへ誘い込む。

    このカオルを介して、いずみと美津子はホテル街の道端で知り合ったのだった。
    それ以来、いずみは、どんどんと美津子に傾倒していった。
    美津子が凛とした佇まいで、大学教授をしている昼間の姿を見たいずみは、文学の素養のある美津子の言葉をすべて信じ込むようになる。
    「言葉なんか覚えるんじゃなかった…人はみんな城の入り口を探している。」
    それは美津子の亡き父が生前作った詩であった。
    詩人であり、画家でもあった美津子の父を、美津子は心から愛していた。
    それは肉親としての愛ではなく、異性に対する感情であったと、いずみに語り聞かせた美津子。
    その愛は、城の入り口を探して彷徨えど、けっして見つけ出す事が出来ないように、一生、辿り着く事は出来ないのだと自覚していながらも、父への思慕に焦がれて生き続ける美津子。
    そんな彼女にとって真実の愛は父への愛だけで、
    身も心も捧げるべき愛もまた父への愛だけであった。
    だから「本当に愛する人以外とのどうでもいいSEXにはお金を介在させなきゃダメなのよ!」
    そう諭されて、確かにそうだと思ういずみは、夫を心から愛していた。
    だが…ある日、その夫が、小説を執筆するために、
    何度も何度も、あの廃墟の家で、美津子を抱いていた事が発覚する。

    初めていずみと会った日に、彼女が自分の常連客である菊池由紀夫の妻であると知った美津子は、内心では、いずみの惨めさを嘲笑いながら、あたかも、いずみの寄る辺なき渇望した心を指導するかのように振る舞っていた。
    その事が発覚した日、あの廃屋で、美津子といずみは、取っ組み合いの喧嘩を始める。
    その現場には、カオルと、そして実の娘であるにも関わらず美津子を軽蔑し嫌う美津子の母がいた。
    美津子は、本当のところは死ぬ機会を待っていたから、この時とばかりに、いずみをけしかけて、殺されようとしていた。
    美津子の母もまた由緒正しき自分の家系の汚点でしかない娘が死ぬ機会を待っていた。
    だから、美津子の母もまたこの絶好の機会を逃すまいと、いずみをけしかけて、美津子を殺めさせたのであった。

    その後の警察の捜査により、遺体が美津子であった事が確定した。
    和子が部下と、美津子が母親と二人暮らしをしていた家を訪ねると、
    そこには、いくつかのボストンバックに分けて収められた、美津子の身体のまだ発見されていない部位があった。
    そしてその前には清々した表情で、美津子の母が座っていた。
    そして、その奥の部屋からは、カオルの首つり死体が見つかる。

    和子は、失踪したいずみの夫、菊池由紀夫の自宅を訪ねた時、
    菊池由紀夫が体裁を取り繕う姿を眺めていて、愛の不在に嫌気が差した。
    自分自身の暮らしにも似たような虚ろな陰があり、これ以上この事件を追及すれば、自分自身の渇望した心と対峙するようなようで辛くて、この事件の捜査から遠ざかりたかった。

    いずみは、依然として行方不明になったままであったが…とある漁港で、身体一つで彷徨う彼女の姿があった。